2015年12月31日

症例検討会BRONCHO3−3

スライド5.JPG


胸部X線写真:左肺完全虚脱


左自然気胸でした。割と典型的な症例でした。


発症が1週間前出会ったことを裏付ける要素として、そこそこ胸水がありますね。


それでは、皆さまよいお年を。

症例検討会BRONCHO

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posted by 長尾大志 at 14:30 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO

2015年12月30日

症例検討会BRONCHO3−2

もっと尋ねたい情報は…そうですね。痛みの性状、場所や増悪因子などでしょう。


痛みの場所はどちらかというと左胸部全体的で、吸気時に増悪したようです。


そうすると診察をしたいですね。


SpO2 93%(室内気)

打診:左に鼓音
聴診:左肺呼吸音聴取不可


…てことは、もうおわかりでしょう。

症例検討会BRONCHO

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posted by 長尾大志 at 22:22 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO

2015年12月29日

症例検討会BRONCHO3−1

世間は年末年始ですね。
少し軽めの症例をご紹介。


40歳代女性


1週間前に左胸痛、呼吸困難出現。近医を同日受診。逆流性食道炎として投薬を受けた。その際、レントゲンなどは撮影されていない。


その後、胸痛は治まっているが呼吸困難は持続していた。本日外斜視手術目的で当院眼科紹介受診した際に呼吸困難を訴え、当科コンサルトとなる。


既往歴:帝王切開歴(3回)
閉経:2年前
喫煙:never smoker
アレルギー歴:刺身などの生もので皮疹が出ることがある


もっと尋ねたい情報はあるでしょうか。


症例検討会BRONCHO

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posted by 長尾大志 at 19:37 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO

2015年12月28日

症例検討会BRONCHO2−5・所見の解釈

診察したところ、呼吸音には特に問題ありませんでした。


胸部X線写真


スライド3.JPG


胸部X線写真にも異常所見なし。



副鼻腔X線写真


スライド4.JPG


副鼻腔X線写真では、両側上顎洞に鏡面形成を認めました。



症状、所見から、副鼻腔炎〜後鼻漏の要素はあるようですが、既にGRNXや対症療法としての投薬はなされていて、さらに介入する余地はあまりなさそうです。また、副鼻腔炎だけであるならば、治療によってもう少し症状は軽減していても良さそうです。


そこで何らかの病態が合併していることが想定されます。病歴から、基礎に過敏性、変動性のある症例であることはわかり、喘息、少なくとも気道過敏性の存在はあるようです。そして家族間での伝染ぶりを見ると、マイコプラズマをはじめとする感染性咳嗽の可能性も高いと考えられます。


喘息か感染性咳嗽か、これはしばしば合併するものでもあり、基本的に鑑別困難なものです。感染性咳嗽の後に喘息を発症する、あるいは悪化する、ということも少なくありません。少なくとも喘息が存在するかどうか判断する方法は「経過を見る」ことでしょう。


つまり、今回限りで症状が再燃しないのであれば感染性咳嗽、今後の経過で同様の症状が繰り返すようであれば喘息ありと診断できる、ということです。仮に「今回感染性咳嗽であって、今後喘息を発症する」ということであったにしろ、今後の経過で喘息の存在が確認出来ればよいのです。


で、ここで大事なことは、「是が非でも今、診断をつける」ということではなく、「今、どうするか」です。今回は喘息か感染性咳嗽か判断できないにしても、喘息の可能性もあり、かつ今後発症する可能性もある、そして現に患者さんは咳で困っておられるわけですから、喘息であれば抜群に効果のあるICS/LABAを処方しました。


これが著効すれば喘息と判断できますし、仮に効果がない、ということであっても、感染性咳嗽であれば必ず「日にち薬」でよくなります。そのように説明して患者さん自身に診断をつけて頂く。効いたのであればICSを続ける必要がありますが、ICS/LABAで「効いた」「いい薬だ」という感触をもたれているので、比較的続けて頂きやすいと思います。


症例検討会BRONCHO

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posted by 長尾大志 at 16:49 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO

2015年12月27日

今年記憶に残った仕事

年をとって来たからか、物忘れがひどくなってきたせいか、それとも世の中の情報量が多すぎるからか、「今年」といっても上半期の記憶すらあやふやになってきています。


8.6秒バズーカとか、クマムシとか、もはや忘年会の芸としても「今年じゃない感」「昨年のもの感」が強い印象を持つ始末…。芸だったら安村さんぐらいか?



閑話休題、昨日振り返ってみて、やっぱりたくさんの仕事をやらせて頂いて、前半のお仕事は既にずいぶん前のことのようにも思われる、大変ありがたいことだと思いました。


そんな中で、やはり何といっても、


『レジデントのためのやさしイイ呼吸器教室』の改訂第2版を出させて頂けたことと、
『呼吸器内科 ただいま診断中!』。を出版できたことは感慨深く思い出されます。


『レジデントのためのやさしイイ呼吸器教室』については、改訂がずいぶん早いのではないか、との声もあります。特に購入された方からのお声は心苦しいものでありましたが、前書きにも書きましたように、初版の中で、自分的に納得できなくなってしまった箇所をどうしても放置できなかったので、日本医事新報社さんにわがままを申し上げた次第です。


実際、初版を購入頂いた方にとっては、今でもデメリットがあるわけではなく、十分使って頂けるものではありますが、自分の中での問題を解決するために、また、買い直して頂ける方のために、ごそっと書き直すことが出来たのはよかったです。改訂版もなんとか、採算が取れる程度には?売れているようでホッとしております。


『呼吸器内科 ただいま診断中!』。これはかなり難産であったがゆえに、思い入れもあり、売れ行きが気になるところです。20年前に自分が欲しかった本を作らせていただいたのですが、よくよく考えてみると「呼吸器内科の診断の本」というのはかなりニッチな分野ですね。それゆえに『やさしイイ〜』シリーズとは読者層も違うのかもしれません。


でも、「呼吸器症状を訴える患者さんを正しく診断する」というニーズは必ずあると思いますし、診断の根拠を「理屈」でお示ししているので、若い先生方には興味を持って読んで頂けるのではないかと思っています。




上の2冊以外には、メディックメディアさんから次々とお仕事の依頼を頂けたのがうれしかったです。やはり自分の仕事が評価されたかどうか、これは常に心配で、自分の書籍であれば売れ行き、講演や原稿では再度のご依頼があるかどうかがいつも気になっています。


再度のご依頼を頂ける=最低限度のご期待には応えられた、と解釈しますので、大変励みになるのです。といいつつ、最近ではお仕事が立て込みすぎて、締め切り、あるいはクオリティを守れそうになく、お断りせざるを得ない場面があるところは心苦しい限りです。




それから、全国の学生さん勉強グループにお声をかけていただけたこともうれしいことでした。やる気のある学生さんとお話をするのは本当に楽しいし、こちらのやる気にも火がつきます。来年もどんどんやっていけるといいなあ、と思います。コメディカルスタッフの方々も、熱心な方々が多く、もっともっとお仕事が出来るといいなあ、と思っています。

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posted by 長尾大志 at 16:17 | Comment(0) | 活動報告

2015年12月26日

2015年を振り返る1

年末ですね。皆さんは、今年一年、どんな年でしたか?


私としては、とにかくどんどんやってくる『やるべきこと』に全力で取り組んでいたら、アッという間に終わった、という感じです。


これまでに行った講演会・学会発表・勉強会、出版した書籍・論文のページを少し振り返ってみますと…。


講演会、web連載では、

2015.1.19公開 ケアネット 特集 成人市中肺炎 症例クイズ(2)
「何にでも効く薬」は本当に「何にでも効く」のか?

2015.2.14-15 亀井道場
「呼吸生理と疾患のメカニズム」「人工呼吸のエッセンス」「胸部画像の見かた」

2015.2.22 チーム関西
「手軽な 胸部X線写真の 奥深さ」

2015.2.28 NPO法人西日本呼吸器内科医療推進機構 平成27年第10期総会
ランチョンセミナー「外来で見かける呼吸器感染症と抗菌薬」

2015.3.6公開 ケアネット Dr.長尾の症候から学ぶ呼吸器教室 第1回

2015.4.19 医療技術セミナースキルアップ
ジェネラリストの為の呼吸器疾患道場4「咳の鑑別と胸部X線写真読影の実際」

2015.5.2 第9回呼吸器・アレルギー研修医セミナーin高知
「慢性の咳に 『咳止め』は 効きまへん」

2015.6.1公開 ケアネット Dr.長尾の症候から学ぶ呼吸器教室 第2回

2015.6.27
2015.8.8 メディカ出版 看護師セミナー
「急性期でよくみる呼吸器疾患〜病態・治療・ケアのポイント」

2015.7.14 志太呼吸器特別講演会
ジェネラリストのための呼吸器疾患道場 第5回 「呼吸器症状 患者の鑑別  実践編」

2015.7.17公開 日経メディカルオンライン
呼吸器専門医は見た!こんな現場、あんな質問 第1回 呼吸器科専門医が少なすぎる滋賀県

2015.7.24公開 日経メディカルオンライン
呼吸器専門医は見た!こんな現場、あんな質問 第2回 COPD患者の紹介状に書くべき身体所見とは

2015.7.30 湖北医師会 7月定例会 学術講演会
「息が苦しい」

2015.8.26公開 日経メディカルオンライン
呼吸器専門医は見た!こんな現場、あんな質問 第3回「ゼイゼイする」患者=喘息としていませんか?

2015.8.30 山口県内科医学会総会
「患者さんの『風邪引いたんです…』にだまされない」

2015.9.1公開 ケアネット Dr.長尾の症候から学ぶ呼吸器教室 第3回

2015.10.18 岡山県医師会
「今さら学ぶ胸部単純写真読影」

2015.11.7 呼吸器スキルアップセミナーin OSAKA 2015
「明日から上級医に『お、こいつやるな…』と思わせる胸部単純写真読影法」

2015.11.10 滋賀県立成人病センター呼吸ケアチーム勉強会
「呼吸音、聴診」

2015.11.15 宿坊合宿
「攻める胸部のX線読影」

2015.11.27 徳島県板野郡医師会
「今さら学ぶ胸部単純写真読影」

2015.12.12 第3回生活習慣病フォーラム
「今さら学ぶ胸部単純写真読影」


著書では、

診断と治療 2015年 Vol.103 増刊号 診断と治療社
心不全のすべて<慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診断と管理>

看護師・看護学生のための レビューブック2016 株式会社メディックメディア
<呼吸器>

フィジカルアセスメントがみえる 第1版 株式会社メディックメディア
画像提供

Dr.前野のスペシャリストにQ!【呼吸器編】/ケアネットDVD
前野 哲博 (著), 長尾 大志 (著)

レジデントのためのやさしイイ呼吸器教室 改訂第2版 日本医事新報社
長尾大志著

クエスチョン・バンク 看護師国家試験問題解説 2016
第104回 看護師国家試験問題解説 株式会社メディックメディア
<呼吸器>

新 呼吸器専門医テキスト 南江堂
査読

第109回 医師国家試験問題解説 株式会社メディックメディア

増刊 レジデントノート 呼吸器診療の疑問、これでスッキリ解決! 羊土社
<間質性肺炎の画像読影のコツを教えてください>

呼吸器内科 ただいま診断中! 中外医学社
長尾大志著

週刊日本医事新報 12月3週号
<プラタナス:あと2,3週間かもしれませんが>


こうして振り返ってみると、改めて多くのご縁を頂いたこと、多くのお仕事の機会を頂いたことが実感されます。本当にありがたいことです。順位をつけるというのもアレですから、記憶に残るものを明日は挙げてみたいと思います。

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posted by 長尾大志 at 16:21 | Comment(0) | 活動報告

2015年12月25日

症例検討会BRONCHO2−4・病歴からの推論

これまでに処方された薬:
プランルカスト、ムコダイン、ムコソルバン、メジコン
GRNX、シングレア、ザイザル、メジコン、ムコダイン
HOK


ロイコトリエン拮抗薬、HOKの効果はすぐには出ない。
これまでの処方が効かない=喘息でない、とはいえない。

GRNXは何を目的に使われているのか。(おそらく『何となく』)
去痰薬では本質的治療にならない。

⇒治療効果からの診断、判断は困難。



副鼻腔症状なし、頬部圧痛なし。⇒パンパンに溜まっている副鼻腔炎ではない。

幼少時蓄膿はなかった。⇒現在の副鼻腔炎を否定は出来ない。


春には明らかに花粉症がある。横になると咳が強くなる。就寝中にも咳が出て目覚める。ここ最近痰が絡んで咳が出る感じもある。⇒後鼻漏症状はありそう。


就寝中にも咳が出て目覚める。ここ最近痰が絡んで咳が出る感じもある。


未熟児であったが、幼少時の喘息などはない。


数年前に咳で困ったことはあったが、その時は1ヶ月くらい続いたため、病院受診したが原因はわからず、結局自然軽快。その後、秋ごろに咳を繰り返すことは毎年のようにあったが、ここまで強いことはなかったと。春にも咳が多いが、春は明らかに花粉症であり、そうかなと思っていた。⇒喘息の存在を思わせる「繰り返し」「変動性」。


父も自身と同じ時期に咳がでて、昨日ひどくなって救急車で他院を受診し、肺炎との診断だった。⇒マイコプラズマ?感染性咳嗽の要素。



このように考えると、後鼻漏、感染性咳嗽、喘息の要素はどれもあるように思われます。実際、これらの合併はしばしば見かけますね…。


症例検討会BRONCHO

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posted by 長尾大志 at 16:33 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO

2015年12月24日

症例検討会BRONCHO2−3

さて冬休みも無事に終わりましたが、その前に何をやっていたか、覚えておられるでしょうか。
1ヶ月程度続く咳の症例を提示しました。


私が追加して尋ねた情報は以下の通りです。


初回耳鼻科受診時はプランルカスト、ムコダイン、ムコソルバン、メジコンを処方された。


3日前にはGRNX、シングレア、ザイザル、メジコン、ムコダインを1週間分処方されている。


昨日はHOK処方された。昨夜使用したが、効果は実感しない。


数年前に咳で困ったことはあったが、その時は1ヶ月くらい続いたため、病院受診したが原因はわからず、結局自然軽快。その後、秋ごろに咳を繰り返すことは毎年のようにあったが、ここまで強いことはなかったと。春にも咳が多いが、春は明らかに花粉症であり、そうかなと思っていた。


副鼻腔症状なし、頬部圧痛なし。


横になると咳が強くなる。就寝中にも咳が出て目覚める。ここ最近痰が絡んで咳が出る感じもある。


幼少時蓄膿はなかった。未熟児であったが、幼少時の喘息などはない。



さて、病歴から、どのような疾患を思い浮かべられますか?


症例検討会BRONCHO

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posted by 長尾大志 at 18:31 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO

2015年12月19日

第86回日本呼吸器学会近畿地方会に参加しました。

今日は第86回日本呼吸器学会近畿地方会in京都でした。


今日は座長もなかったので、いろいろと見て回ることができました。


今回は、ウチからの演題は1つでしたが、新入局の平山先生が発表してくださいました。


地方会1.jpg


堂々たる受け答えで今後が期待されます。


ウチのOB・OG諸君も大いに活躍。皆を見て回るのが大変でした。


大阪から鳳山先生と河島先生。


地方会2.jpg


地方会3.jpg


坂下先生は、難解な超多剤耐性結核の症例を。


地方会4.jpg


そして滋賀医大卒業生の工藤先生の発表も。


地方会5.jpg


いろいろな経験を積んでおられますね〜。



明日からしばらく、冬休みを頂きます。更新が滞るかと思いますが、何卒ご容赦ください。

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posted by 長尾大志 at 21:07 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録

2015年12月18日

症例検討会BRONCHO2−2

(家族構成、家族、住居について)
父母と同居。隣家に姉の一家が住んでいる。姉も1ヶ月前から同じような咳をしており、姉の方が症状が出るのは早く、現在はだいぶ軽快しているとのこと。姉は子供と同居しており、子供は姉に遅れて感冒様症状があったが、咳症状が続くということはなかった。


父も自身と同じ時期に咳がでて、昨日ひどくなって救急車で他院を受診し、肺炎との診断だった。父は5年前に肺癌罹患しており、当院呼吸器外科通院中である。


住居は築15年の一軒家。姉の家も同じような一軒家。
ペット飼育なし。姉家族もなし。


(職歴)
事務職。今週から症状がひどくて出勤できていない。
職場での粉塵暴露なし。


(既往歴)
特記事項なし。


(家族歴)
父:肺癌。
母:心房細動(当院循環器内科受診)。


(アレルギー)
花粉症があるがそのほかにアレルギーはないという。


その他にどのような病歴を追加されたいでしょうか。


症例検討会BRONCHO

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posted by 長尾大志 at 17:59 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO

2015年12月17日

症例検討会BRONCHO2−1

40歳代女性

学生さんに病歴聴取をしてもらいました。


(主訴)
咳が止まらない。夜に症状悪化し寝られてない。

(現病歴)
先月中旬から咳が出るようになった。はじめは咳だけで、花粉症を心配し耳鼻咽喉科を受診した。口の中も赤くなってないということで、薬を処方されて一週間ほど飲んだが効かなかった。今月になってから咳がひどくなってきた。5日前に37℃台の熱が出たので、別の病院を受診し処方を受けた。熱は解熱剤を飲まずにその後ひいた。痰が出るようになったのは1週間前からで、黄色いどろっとした痰がでる。熱が出た頃から鼻水も大量に出る。咳のしすぎで脇腹が痛い。胸痛はない。


症例検討会BRONCHO

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posted by 長尾大志 at 16:13 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO

2015年12月16日

症例検討会BRONCHO4

胸部X線写真では左中肺野にクリッとした小結節影を認めますが、これは以前の胸部単純写真でも見られていて、病的意義はないものと考えられました。


副鼻腔X線写真では両側の上顎洞濃度が上がっていて、液貯留や腫瘍などが考えられますが、よくみると右には空気と鏡面像が見えていて、液貯留≒副鼻腔炎であろうかと推測されます。



以上から、副鼻腔炎の存在はあると考えられました。


治療経過は数日であり、副鼻腔炎症状には乏しく、発熱も著明ではなかったので、まずは抗菌薬投与不要と判断し、去痰薬などの対症療法を開始しました。


症例検討会BRONCHO

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posted by 長尾大志 at 19:55 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO

2015年12月15日

症例検討会BRONCHO3

よくよく尋ねてみると、1週間ほど前に鼻汁と咽頭痛から症状が始まっています。いずれも現在は軽度でありますが、鼻汁は膿性で、途中から出てきた咳と発熱が現在は主症状だとのことです。


SpO2 96% 呼吸音は清。頬部を圧すと若干違和感があるとのこと。


ということで、胸部X線写真と副鼻腔X線写真を撮影しました。


スライド1.JPG


スライド2.JPG

症例検討会BRONCHO

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posted by 長尾大志 at 20:05 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO

2015年12月14日

症例検討会BRONCHO2

やはり既往歴は尋ねなくてはなりません。


#AP(LMT50%)
#2型糖尿病(ノボラピッド12-4-8、ランタス12単位)
#高脂血症
#内頚動脈狭窄症
#左室高電位


そこそこのメタボ感ですね。ただ、今回のepisodeとは関係なさそうな印象です。


花粉症、および蓄膿は既往なし。
喫煙 昨年3月で禁煙 それまでは10本/日。



こちらはあまり進みませんが、裏ではかなり頑張っています。今日は査読1本、校正1本済ませ、それに『やさしイイ血ガス・呼吸管理』の仕上げもだいぶ進めました。しかしこちらではあまり進んでいる感がないのがつらいですね。


症例検討会BRONCHO

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posted by 長尾大志 at 18:30 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO

2015年12月13日

本年の外講演お仕事、終了

昨日は第3回生活習慣病フォーラムin南大阪、で『今さら学ぶ胸部単純写真読影』というタイトルでお話しさせて頂きました。


グランフロント大阪のナレッジキャピタルカンファレンスルームには初めて足を踏み入れましたが、建物も新しく立派で、テンションが上がりました。


それにしても、生活習慣病フォーラムin南大阪というタイトルなのですが、場所はキタのど真ん中、しかも話は胸部単純写真、ということで、タイトルにはかなり偽りがあったわけですが、参加された先生方には喜んで頂けたようで良かったです。関係の先生方、誠にありがとうございました。



昨日の会で今年の講演は終了。今年もたくさんやらせて頂きました。ケアネットさんや日経メディカルさんなどのメディア仕事も有り、多くの先生方との出会いがあったように思います。


来年も1月からスキルアップセミナーがあり、2月、3月もご依頼を頂いています。5月の亀井道場、6月の大阪どまんなかも楽しみです。


それと今年はメーカーさんがらみの講演会はあまりなかったのですが、来年は新発売の薬剤が多い関係で、そちらからの依頼が多くなるかもしれません。いずれにしても、「正しい知識を、必要とされるより多くの方々に」お伝えできるよう頑張って参ります。

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posted by 長尾大志 at 15:08 | Comment(0) | 活動報告

2015年12月12日

『授業評価』アンケート

11月の授業でアクティブラーニングを取り入れた件、かねてより申し上げておりましたが、思ったよりも早く、学生さんによる『授業評価』がフィードバックされました。


『授業評価』はいくつかの項目について、4点満点で点数を記入。これがまた、しょうもないあまり参考にならない項目ばかりで、レジメが見やすかったかとかなんとか、あまり授業そのものの評価とは違うように思われる項目が多いので…。点数が高くても、いや、そもそも何点だったら高いのかもよくわかりませんので、参考にするのもなかなか難しい。


少なくとも経時的変化はわかるかと、昨年の分と比較しようと思いましたが、項目が変わっているという事態…。


というわけで、点数の観点からは以前との比較は無理。そこで、自由筆記意見を見てみると、これはスゴかったです。


そもそも、昨年は回答数自体が40あまりでありましたが、今年は倍増の80以上。


そして、自由意見は昨年10未満であった(いや、それでも、いつも『授業評価報告書』を見る限りは、決して少なくないご意見をもらっている印象なのですが)のに対し、今年の自由記述は60以上と、すさまじい数のご意見を頂くことになりました。ウチのこういうアンケートにしては格段に多いと思います。


で、その多くが、アクティブラーニングに肯定的な意見。これほどまでとは思いませんでしたが、頂いたご意見の数々を見て、方向性は間違っていなかったのではないかと好感触を得ました。


まだまだやり方を改良できるように思いますし、e-ラーニングときちんと連携できるようになれば(今は動画がup出来ない)、講義のあり方がガラリと変わると思います。今は締め切り仕事がものすごく立て込んでいるために、来年の授業をいじる余裕はありませんが、時間が出来たらじっくりと取り組んでみたいです。

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posted by 長尾大志 at 23:05 | Comment(0) | 日記

2015年12月11日

滋賀IPF研究会に参加して

昨夜は滋賀IPF研究会に参加してきました。


某メーカー主催の、まあCOIがらみの講演会なのですが、お話しになる先生方はいつも、お話を拝聴したいと思っている豪華メンバーで、自分の知識を確認する機会としては貴重な会です。


今回は天理よろづ相談所病院の小橋陽一郎先生によります、『間質性肺炎の病理:画像との対比を含めて』というタイトルでお話を頂きました。大変興味深く拝聴しました。


備忘のため、いくつかメモを残しておきます。ちょっとマニアックなので一般向けではありません。あしからず。


・牽引性気管支拡張の周囲にある線維化様のdenseな場所は無気肺硬化型の線維化であり、EvGで染めてみると肺胞壁は折りたたまれて残っている。そういうものはステロイドなどによる可逆性が期待できる。


・AIP/DADやLIP、それにRB-ILDやDIPには、結局、特発性例はほとんどない。


・NSIPは均質な病変、OPは斑状の病変。


・結局のところ、Honeycombingとはどのようなものであるのか、病理医の間で定まったコンセンサスはない。


・蜂巣肺の『嚢胞』は、肺胞構造が改変された線維化病変内の末梢気腔が拡張して出来たもので、牽引性気管支拡張とは違うものである。嚢胞なので『底』がある。牽引性気管支拡張には『底』がない。


・病理でいうothersには特発性でない、何らかの原因があるものが少なからず含まれている。わかっているものでは鳥と膠原病。


すごく面白かったんですが、伝わらないような気がしますのでこのぐらいにしておきます。




ところで明日、大阪駅前、グランフロント大阪にて開催される、こんなフォーラムで胸部X線写真のお話をします。

IMG.jpg

宿坊合宿の熱気を持ち込んだ、楽しく聞けるお話になっていると思いますので、大阪近郊の方はぜひお越し下さい。すっかり告知を忘れておりました。

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posted by 長尾大志 at 16:52 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録

2015年12月10日

症例検討会BRONCHO1

さて、ここら辺で一旦区切りをつけまして、しばらくやっていなかった症例検討シリーズを少し?はじめたいと思います。


以前から要望は頂いていたのですが、なかなか取りかかることが出来ず…このたび出版となった『呼吸器内科 ただいま診断中!』、ケアネットさんの連載『Dr.長尾の症候から学ぶ呼吸器教室』などの執筆を経まして、やはり症例検討方式は有用だと考え、少し?取り組んでみます次第です。


いつも院内でやっている症例検討会BRONCHO(Biwako Respiratory Outstanding Next Conference of Hospital and Outpatient care)と同じ名前で、やっていこうと思っています。



症例 70歳代男性

定期受診中の循環器内科外来受診時に発熱38℃以上であり、ふらつき、低血圧を認めた。血液検査で貧血の進行と腎機能悪化を認めた。
受診時咳と黄色痰が続くとの訴えもあり、PLを処方されたが咳と痰、発熱に改善は無かった。

もっと尋ねたいことは何でしょうか。


症例検討会BRONCHO

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posted by 長尾大志 at 18:19 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO

2015年12月09日

そもそも肺とは、呼吸とは何か9

そういうわけで、呼吸困難、中でも低酸素血症を来している患者さんにおいては、肺胞が減っていることが多い、すなわち、診察や胸部X線写真で何らかの異常が認められる可能性が高い、ということになるのです。


診察だと、胸郭運動の低下、声音振盪の減弱、打診で鼓音や濁音、呼吸音の低下や異常などが、肺胞が減っているときによくみられる所見です。


胸部X線写真では、肺胞がただなくなる場合、気胸やCOPDのように空気成分になって黒っぽくなりますし、肺胞が水で置き換わる場合、白っぽい陰影が見えてきます。






…今日は少し時間がありましたので、『やさしイイ血ガス・呼吸管理』の原稿を整理しておりました。なかなかすごい、いい本になりそうです(自画自賛)。\(//∇//)\


でも、そっちにしばらく集中していたら、こちらにかける時間がなくなって…。

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posted by 長尾大志 at 21:13 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2015年12月08日

そもそも肺とは、呼吸とは何か8・低酸素になると

というわけで、肺胞の数が減ると酸素が減る、低酸素血症になります。


逆に言うと、低酸素血症のときには、肺胞が減っていることが多いのです。


肺胞が減る病態といえば…


  • 気胸

  • 無気肺

  • 肺炎

  • 胸水

  • 肺水腫

  • COPD

  • 肺結核・肺非結核性抗酸菌症



などが挙げられます。これらの病態では、肺胞が減ることで低酸素血症になります。低酸素血症になると、組織は「これまでより酸素がもらえなくなった、どうしてくれる!」と、補填を要求します。


こうして、呼吸中枢は頑張って呼吸をして(=呼吸数を増やして)、心臓は心拍数を増やし(=心拍出量を増やし)、なんとか単位時間あたりに組織に送る酸素を増やそうとします。


スライド11.JPG


肺胞領域で血管に入る酸素が減ると、低酸素血症になります。


スライド12.JPG


そこで血流を増やすことで、単位時間あたり組織に送り込む酸素の量を元通りにしよう、と頑張ります。


スライド13.JPG


息がハアハア、頻呼吸になり、頻拍のため動悸が起こる、というわけです。


ナースのための呼吸器道場

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posted by 長尾大志 at 19:46 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場