2016年02月28日

滋賀医科大学 呼吸器内科 市民公開講座

昨日は、当医局初めての試みで、市民公開講座を開催させていただきました。


http://www.shiga-med.ac.jp/koukaiko/koza280227.html


信州大学医学部保健学科教授 藤本圭作先生にわかりやすいお話を頂き、後半では個別の健康相談も行いました。


2016-02-27shiminkouza 030.JPG


2016-02-27shiminkouza 031.JPG


初回だったのでどの程度の方がお見えになるか、見当も付かなかったので、運営も初めてで大勢の方がいらっしゃって対応できない、という事態は避けたい。


ということで、告知は控えめにしていたのですが、おかげさまで40名以上の参加が有り、盛会に終わりました。まあこういうものは、始めるのは簡単でも継続するのが難しいもの。今後の展開がどうなるかですね。


遠路お越し頂いた藤本先生、ありがとうございました。また、ご協力いただいたメーカーさん、看護師さん、臨床検査技師さん、秘書さん、ありがとうございました。スタッフの先生方は、お疲れ様でした。

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posted by 長尾大志 at 15:14 | Comment(0) | 日記

2016年02月27日

滋賀は良いとこ

昨日はとある病院の初期研修医の先生が、病院見学に見えていました。


その方は滋賀に所縁のある方ではないのですが、ウチの研修システムにご興味が有り、見に来られたというわけです。


新専門医制度を見据えて、将来呼吸器を専攻していこうか、という方にとっては、なかなかちょうどいい?研修病院の選択肢が多くないようで、当院にも見学希望の方が増えてきています。


ひとしきり病院の説明、当科の説明などが済んだ後に、滋賀について尋ねられたのですが、改めて考えると「滋賀は住みやすい」という話しか出てこないのですね。


これまで私は10回以上引っ越しをしてきたのですが、働き始めてからというもの、同じところに2年以上住んだことがなかったのです。それはもちろんキャリアの中で施設の移動があったこともありますが、済んでいるところに何かしらの不満、ストレスがあったことも決して無関係ではありません。


でもこの地ではそれがない。改めて考えてみても、「住みやすいなあ」という実感。柏木先生と見学に来られた先生と昨日話していて、挙がった点は…


  • 利便性が良い

  • @京都駅まで20分台

  • Aということは新幹線、飛行機などのアクセスも良好

  • B車を使うにも駐車場が安い、あるいは無料のところが多い、道も混んでいるところが少ない

  • 大体のジャンルの店が有り、何でも揃う

  • 中心部は店も多く賑わっているが、少し足を伸ばすとのどかな田園風景で癒される

  • 公園が多い

  • 住んでいる人が穏やか

  • 大学が複数有り、学生も多く、世代が若くて活気がある

  • 住むところ(借家、単身者向け住宅など)の選択肢が広い

  • 子供が多く子育てもしやすい



まだまだあったように思うのですが忘れました…。(◎_◎;)?


各種調査で草津市が「住みやすい街」の上位に来ていることは伊達ではありません。ということで、滋賀出身の方でなくても、滋賀住みはお勧めです、という話でした。H先生、是非一緒に頑張っていきましょう!

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posted by 長尾大志 at 11:38 | Comment(0) | 日記

2016年02月26日

第110回医師国家試験問題解説・いつものアレ?

今年の医師国家試験解説、担当分は今日で終わりです。


110I76
66歳の男性.労作時呼吸困難を主訴に来院した.約1年前から労作時の息切れを自覚するようになったが,徐々に増強するため受診した.会社の健康診断で3年前から胸部X線写真で両側の下肺野に淡い浸潤影を指摘されていた.喫煙は現在まで20本/日を46年間.粉塵曝露の生活歴はない.意識は清明.身長170cm,体重65kg.体温36.3℃.脈拍64/分,整.血圧130/70mmHg.呼吸数20/分.SpO2 96%(room air).心音に異常を認めない.両側の下背部でfine cracklesを聴取する.血液所見:赤血球430万,Hb 14.9g/dL,Ht 42%,白血球7,300,血小板20万.血液生化学所見:AST 28IU/L,ALT 18IU/L,LD 370IU/L(基準176〜353),CK 42IU/L(基準30〜140),尿素窒素12mg/dL,クレアチニン0.6mg/dL,KL-6 780U/mL(基準500未満).CRP 0.2mg/dL.胸部X線写真(別冊No.26 A)と胸部CT(別冊No.26 B)とを別に示す.
(図はこのサイトでは引用しませんので、他で確認して下さい)


この患者の検査結果で予測されるのはどれか.2つ選べ.
a %VC低下
b %RV上昇
c PaCO2上昇
d %DLco低下
e FEV1%低下



この問題、医師国家試験であれば別にどうということはない問題ですが、呼吸器専門医試験であれば「不適切問題」となるであろうと思われます。まあ、胸部X線写真と胸部CTがないので、ちょっとイメージが湧きにくいかもしれませんが…。


特に基礎となる疾患や粉塵曝露のない間質性肺炎=特発性間質性肺炎、かつ特徴的な陰影で、=特発性肺線維症(IPF)を答える問題だと思います。


これまでにもさんざん述べてきましたが、間質性肺炎の領域で唯一「問題にしても文句を言われない」のが特発性肺線維症。学生レベルでは、他に紛らわしい疾患はないといっても差し支えないでしょう。


しかし本問は、写真を見て頂ければわかりますが、純粋な特発性肺線維症ではなくて、かな〜り気腫が合併したタイプです。重喫煙歴もありますし。どうしてこんな紛らわしい症例を選んだのか、これは出題者の見識が疑われる問題だと思います。


何故そこまで言うかといいますと、気腫が合併していると、通常のIPFとは異なり


  • %VCの低下が、気腫による肺の伸びで打ち消され、目立たなくなる

  • %RVの上昇が、線維化による肺の収縮で打ち消され、目立たなくなる

  • FEV1%の低下も、線維化による牽引性気管支拡張で打ち消され、目立たなくなる



からです。ということは、呼吸器専門医の間では常識なので、呼吸器専門医試験においては、正解はd DLco低下のみが確実な正解、ということになってしまうのですね。


出題者は何故このような症例を問題にされたのでしょうか。


あまり気腫合併肺線維症のことに興味がないか、どうせ国家試験レベルだからこの画像もIPFと思うだろう、と考えられたか、純粋なIPF症例の胸部画像がお手持ちになかったか、まさかご存じない、ということはないでしょうから、どれかだと思うのですが、あまりこういう前例を作ると教育的にはよろしくないような気がするのですね…。


一応、国家試験的な正解は:a,dとします。


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2016年02月25日

第110回医師国家試験問題解説・外来での急変3

H36
その後の経過:適切な治療により状態は安定し,肺炎の診断で入院となった.喀痰のGram染色で好中球によるGram陽性双球菌の貪食像を認めたため,酸素投与に加えてペニシリン系抗菌薬の点滴静注が開始された.5日後,喀痰は減り,呼吸状態も改善して酸素も不要となったが,38℃台の発熱が再燃するとともに頻回の下痢が出現した.
まず行うべき検査はどれか.
a 抗核抗体
b 注腸造影
c 腹部造影CT
d 上部消化管内視鏡検査
e 便中Clostridium difficile毒素



初期診断は肺炎ですから呼吸器の問題かと思わせといて、救急や消化器の要素を入れてきました。これからはこういう問題が増えてくるでしょうね。


肺炎で抗菌薬治療をして、一旦よくなったあとに発熱と下痢。頻出問題ですね。これは脊髄反射で!?答えられるようになっておきましょう。偽膜性腸炎です。


偽膜性腸炎=Clostridium difficile、ということでCDトキシンチェックをまず行います。


正解:e


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2016年02月24日

第110回医師国家試験問題解説・外来での急変2

まずは初期診断。

3日前からの咳嗽と喀痰、その後徐々に呼吸困難を感じるようになり、昨晩から発熱も認めて、家族の運転する車で受診したとのこと。


既往に気管支喘息があり、喫煙歴と飲酒歴はないのでCOPDはないでしょう。元々ADLは自立していたとのことです。


体温38.1℃.脈拍92/分,整.血圧118/62mmHg.呼吸数24/分.SpO2 93%(room air).以上から、そこそこの発熱で呼吸に影響が来ていることがわかります。右側の下胸部でcoarse cracklesを聴取することから、「肺炎かな」と見当が付きます。


検査所見:血液所見:白血球9,800.血液生化学所見:尿素窒素22mg/dL,クレアチニン1.2mg/dL.CRP 5.2mg/dL.


あまり激しくはありませんが、炎症所見も軽度見られ、肺炎に矛盾しません。



で、その後、酸素投与を開始し,胸部X線撮影を行い、撮影室から車椅子で救急外来に戻ったところで突然意識レベルがJCSU-30に低下したということです。橈骨動脈の脈拍が触知不能で脈拍(頸動脈)124/分,整ということは、急な血圧低下〜敗血症性ショックなどが想定されます。


ショックの鑑別は問題文の情報だけでは何とも困難ですが、選択肢が


a β遮断薬急速静注
b ブドウ糖液急速輸液
c 生理食塩液急速輸液
d 重炭酸ナトリウム静注
e 副腎皮質ステロイド静注


ですので、これは一般的なショック対策の外液輸液でいいでしょう。


正解:c


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2016年02月23日

第110回医師国家試験問題解説・外来での急変

110H35〜36
次の文を読み,35,36の問いに答えよ.
70歳の女性.発熱,咳嗽,喀痰および呼吸困難を主訴に来院した.
現病歴:3日前から咳嗽と喀痰とを自覚していた.その後,徐々に呼吸困難を感じるようになり,昨晩から発熱も認めたため,家族の運転する車で受診した.
既往歴:32歳時に虫垂炎.気管支喘息のため,5年前から時々吸入薬を使用している.
生活歴:長女夫婦と孫との4人暮らし.喫煙歴と飲酒歴はない.ADLは自立している.家事を分担しながら近所の児童館で読み聞かせのボランティアをしている.この1年間で特記すべき旅行歴はない.
現症:意識は清明.身長153cm,体重48kg.体温38.1℃.脈拍92/分,整.血圧118/62mmHg.呼吸数24/分.SpO2 93%(room air).頸静脈の怒張を認めない.心音に異常を認めない.右側の下胸部でcoarse cracklesを聴取する.下腿に浮腫を認めない.
検査所見:血液所見:赤血球368万,Hb 11.9g/dL,Ht 36%,白血球9,800,血小板23万.血液生化学所見:尿素窒素22mg/dL,クレアチニン1.2mg/dL.CRP 5.2mg/dL.
その後の経過:酸素投与を開始し,胸部X線撮影を行った.撮影室から車椅子で救急外来に戻ったところで突然意識レベルがJCSU-30に低下した.橈骨動脈の脈拍は触知不能.すぐにベッドに移した.脈拍(頸動脈)124/分,整.


H35
直ちに行うべきなのはどれか.
a β遮断薬急速静注
b ブドウ糖液急速輸液
c 生理食塩液急速輸液
d 重炭酸ナトリウム静注
e 副腎皮質ステロイド静注


最初にパッと読んだときには、問題の狙いが今ひとつよくわかりませんでしたが、実際の臨床現場で遭遇しうる事象を問題にした、という感じでしょうか。


まあそもそもこれが『呼吸器』の問題になるのか、ということもありますが、逆に、臨床の現場では患者さんがいろいろな問題を抱える、ということは普通にあるわけです。最初の診断を下して、そのまま治療までスーッと進むとおもったら、そうはいかないよ、という問題ですね。


H35はどちらかといえば救急志向の問題。検査に行ったら患者さんが急変、という状況です。何を考え、どうするか。これはちょっと考えて頂きましょうか。


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2016年02月22日

第110回医師国家試験問題解説・心不全と両側の肺門リンパ節腫脹

メディックメディアさん提出分は先週のうちに何とか済ませました♪(´ε` )が、折角ですのでこちらはもう少し続けます。


110D31
34歳の女性.労作時の息切れと易疲労感とを主訴に来院した.1ヵ月前から,階段昇降時に息切れと疲労感とを自覚するようになった.その後,症状が続くため心配になって受診した.意識は清明.体温36.1℃.脈拍64/分,整.血圧110/76mmHg.呼吸数16/分.SpO2 97%(room air).左の鎖骨上窩に径1pのリンパ節を3個触知する.胸部の聴診でV音を聴取するが,呼吸音に異常を認めない.眼所見と神経学的所見とに異常を認めない.血液所見:赤血球512万,Hb 14.6g/dL,白血球3,900,血小板28万.血液生化学所見:総蛋白6.5g/dL,アルブミン3.8g/dL,AST 27IU/L,ALT 42IU/L,LD 151IU/L(基準176〜353),CK 37IU/L(基準30〜140),クレアチニン0.9mg/dL,Ca 9.8mg/dL,P 4.5mg/dL.免疫血清学所見:CRP 0.1mg/dL,抗核抗体陰性,ACE 41.2U/L(基準8.3〜21.4),可溶性IL-2受容体726U/mL(基準550以下).胸部X線写真で両側の肺門リンパ節の腫脹を認める.心電図は洞調律で心拍数68/分,不完全右脚ブロックを認める.心エコーで左室拡張末期径64mm,左室駆出率34%,左室壁厚は中隔,後壁とも9mmで心室中隔基部の菲薄化を認める.左の鎖骨上リンパ節の生検組織のH-E染色標本(別冊No.9 A,B)を別に示す.
(図はこのサイトでは引用しませんので、他で確認して下さい)


この患者で,心不全の治療とともに行うべきなのはどれか.
a 放射線照射
b α遮断薬投与
c 抗結核薬投与
d 副腎皮質ステロイド投与
e 植込み型除細動器〈ICD〉の植込み


こちらも新傾向問題。診断自体は何ということはありませんが、治療のところがこれまでにないパターンです。




診断は組織標本すら要らないでしょう。リンパ節、ACE高値、BHL、組織でも割と典型的な肉芽腫を見ますので、Sarcoidosisの診断は容易でしょう。


Sarcoidosisであれば、通常よくある方針は「経過観察」。でも今回は、心不全症状が出ている⇒生命の危険がある⇒要治療介入、という流れになるのです。


その場合に選択するのはステロイド、というわけで、


正解:d


となります。


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2016年02月21日

何かあるごとに、善良な人々の手間が増える

新専門医制度において、『専門医の質』を保証するために、経験した疾患の数をカウントする、というシステムがあります。これまでの内科専門医でもありましたが、この発想がいかにもお役所的。


イヤ確かに、「数を診る」ことは専門医として重要なのです。それは間違いない。でも、「数を診ていればいいのか?」というと、決してそんなことはない。数を診た結果、「どうなったか」これが重要なのです。


もちろん、「どうなったか」を判定するのは難しい。それは百も承知ですが、少なくともただ数をカウントするために上級医の労力を割いて、それで良しとする考え方には、かなりの違和感があります。結局最後には数あわせになるわけだし。


100歩譲って、外科医であれば、『○○術式』の手術を何例執刀したか、これが実力の目安になることはわかるのです。でも内科症例はまた話が別。


この発想がお役所的というのは、例えば何か不祥事があったときに、その再発防止、と称して善良な大多数の人たちの手間が増えるような、再発防止の『制度』が次々と作られる様子によく似ているのですね。これからは国家財政、地方財政が逼迫してくるわけで、『小さな政府』、つまり制度をなくしていく方向に行くべきなのに、頭を使わなくてもいい、知恵を絞らなくてもいい、制度を作る方向へと進んでしまう。その方向の画を描ける人材はなかなかいないのでしょうか。

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posted by 長尾大志 at 17:32 | Comment(0) | 日記

2016年02月20日

新専門医制度のこととか

先日の、「平成27年度 第2回滋賀県病院薬剤師会感染制御委員会研究会」以降どうも感冒が良くなりません。あまり休めていないのもあるのでしょうか。


昨今話題の、「新専門医制度」については、本学の内科系講座でも対応、制度策定が進んでいるところですが、まあ拙速というか、発想が役所感丸出しというか、思うところは多々ありますが、多くの方々のように筋道立てて反論できるほど「制度」の理解をしておりませんので、もうちょっと理解をしてからモノを言わなくちゃな、とは思っています。でもその時間がもったいないナーと思ったりする自分もおります。


『第105回看護師国家試験解説』『第110回医師国家試験問題解説』を猛スピードで完成させた途端、『やさしイイ血ガス・呼吸管理』の校正用原稿が届きました。なんというタイミング!


初期の原稿を書いたのは1年前で、久しぶりに読み返していますが、これはなかなかイイですね。かなり練って書かれています。我ながら(笑)いいことをわかりやすく書いているのです。


ということで、これから全力で校正していきます。校正とか3月のセミナー準備とか連載の原稿とかが終わったら、新専門医制度について考えますね。いつのことやら…。

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posted by 長尾大志 at 15:57 | Comment(0) | 日記

2016年02月19日

第110回医師国家試験問題解説・ウイルスと疾病

昨日の「平成27年度 第2回滋賀県病院薬剤師会感染制御委員会研究会」は久々の薬剤師さんとの勉強会、とのことでいろいろ盛り込みすぎ、いろいろな意味で中途半端に終わってしまいました。やはり欲張るとダメですね。受講された方々の感想を集めて頂いたので、また見せて頂こうと思いますが…。


さて問題の続きに参りましょう。


110D3
成人の病態と関連性が強いウイルスとの組合せで正しいのはどれか.
a 肺炎・・・・・・アデノウイルス
b 上気道炎・・・・・・ライノウイルス
c 喘息の増悪・・・・・・サイトメガロウイルス
d 気管支拡張症の増悪・・・・・・RSウイルス
e 慢性閉塞性肺疾患の増悪・・・・・・パラインフルエンザウイルス


こういう問題はいろいろ考え出すとハマってしまいますので、素直に解きましょう。


上から見ていくと、「そうだったっけ?何か自信ないな…。」という選択肢ばかりに見えますが、落ち着いて見ると、「上気道炎・・・・・・ライノウイルス」は知っているのでは?他はわからなくても、何とかなるでしょう。


正解:b


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2016年02月18日

第110回医師国家試験問題解説・身体診察のキホン

看護師国家試験の解説は終わりましたので、医師国家試験の方に戻りましょう。今週中に提出してしまいたいところです。


110C21
62歳の男性.呼吸困難を主訴に来院した.1ヵ月前に労作時呼吸困難が出現し増強してきたため受診した.喫煙は30本/日を40年間.体温36.4℃.脈拍104/分,整.血圧132/86mmHg.呼吸数24/分.SpO2 94%(room air).呼吸時に胸郭の動きに左右差を認める.心音に異常を認めず,呼吸音は左肺で減弱している.左胸部の打診は濁音を呈している.
考えられるのはどれか.
a 気胸
b 肺炎
c 肺気腫
d 無気肺
e 肺塞栓


こういう問題が出る、ということは、「身体診察をちゃんと見ておくように」という出題者のメッセージが感じ取られますねー。


診察所見としては…


  • 胸郭の動きに左右差→片側に病変があり、胸郭が動かないということ

  • 呼吸音は左肺で減弱→左肺の換気低下、左肺に空気が入らないということ

  • 左胸部の打診は濁音→左胸郭内の空気が減少していること



上の2つで気胸か無気肺に絞られ、最後の項目で無気肺とわかります。


正解:d



今日はこれから、、「平成27年度 第2回滋賀県病院薬剤師会感染制御委員会研究会」肺炎の勉強をみっちり2時間行います。少々風邪気味になっておりますが、薬剤師の方々とお勉強をする機会はなかなかないので、楽しみです。


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2016年02月17日

第105回看護師国家試験解説・身体診察所見

看護師国家試験解説、もう一つ。


105P100
Aさん(81歳,女性)は,6年前にレビー小体型認知症dementia with Lewy bodiesと診断された.Aさんは雨の中を1人で外出して自宅に戻れなくなり,同居している娘に発見された.その夜,娘が話しかけたときのAさんの反応が鈍くなったため,かかりつけの病院を受診し,細菌性肺炎bacterial pneumoniaと診断され入院した.呼吸器疾患の既往はない.

入院時にみられる所見はどれか.
1.樽状胸郭
2.呼気の延長
3.粗い断続性副雑音
4.高調性連続性副雑音


細菌性肺炎に見られる所見ということで、3.粗い断続性副雑音 が正解でしょう。これはもうこれ以上説明のしようがありませんね。書籍版の解説では、各選択肢についても説明を致します。


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2016年02月16日

第105回看護師国家試験解説・誤嚥の理由

と、ここで第105回看護師国家試験解説がカットインして参りました。実はこちらの方が、医師国家試験問題解説よりもさらに締め切りが早いという。ぎちぎちのスケジュールですが、タイトな方が私も効率よく出来るのです。まあ、他に仕事がなければですが…。


気になっているのは、『やさしイイ血ガス・呼吸管理』の校正。まだ初稿は手元に届いていないのですが、そろそろやってきそうな予感がしています。これは気合いを入れて臨まなくてはなりませんが、実は年末に一通り見直して、かなり手直しを済ませていますので、若干余裕がありそうな気もしております。それはさておき、早速取りかかりましょう。



105P86
Aさん(63歳,男性)は,胃癌gastric cancerにて胃亜全摘出術後3か月目に誤嚥性肺炎aspiration pneumoniaで緊急入院した.食物の通過や排便は問題なかったが,食事摂取量が少なく,術前より体重が10kg減少した.総義歯が外れやすく歯科を受診予定であった.
Aさんの肺炎pneumoniaの原因として考えられるのはどれか.2つ選べ.
1.消化管内容物の逆流
2.義歯の不適合
3.消化吸収障害
4.吻合部狭窄
5.腸閉塞



こちらはまず「呼吸器の問題なのかどうか」という問題があるかもしれませんが…とりあえず依頼頂いたものはきちんとやります。


誤嚥性肺炎の原因となる状況を問う問題ですね。1つ1つの項目を覚えるよりも、そもそも「なぜ誤嚥するのか、しやすいのか」を考える方がわかりやすいと思います。


もちろん嚥下機能自体の低下は主な要因ですが、それ以外に、口腔内に長時間食物などが存在してしまう状況があると、誤嚥のリスクが高まりますから、そういう状況を考えることになります。


  • 脳血管障害とか神経筋疾患に起因する嚥下機能の直接の低下

  • 寝たきり状態などADLの低下

  • 食物がスムーズに食道へ進めない状態



胃亜全摘出術後には胃食道逆流が起こりやすく、喉頭まで戻ってくることで誤嚥の原因となります。義歯が合っていないことも、なかなか飲み込めない⇒誤嚥につながるでしょう。


正解:1,2


書籍版の解説では、誤答肢についても解説しますが、取り急ぎ正答のみ。


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2016年02月15日

第110回医師国家試験問題解説・喘息における病歴聴取

それでは、個々に問題を見ていきましょう。


110A29
41歳の女性.喘鳴と呼吸困難とを主訴に来院した.1年前から感冒に罹患すると咳が長引くことが多く,一度,市販の解熱薬を服用した際に呼吸困難で,自宅近くの診療所を受診したことがあった.2日前から咽頭痛,鼻汁および発熱が出現し,その後,咳嗽,呼吸困難および喘鳴も出現した.本日の午前1時ころから呼吸困難が著明となったため,午前2時に救急外来を受診した.25歳からアレルギー性鼻炎を指摘されている.喫煙歴と飲酒歴はない.喘鳴と呼吸困難とを認めるが会話はかろうじて可能である.体温38.2℃.SpO2 88%(room air).両側の胸部で呼気時のwheezesを聴取する.胸部X線写真で異常を認めない.酸素投与を開始した.
次に行うべき治療はどれか.
a 人工呼吸
b 非ステロイド性抗炎症薬〈NSAIDs〉投与
c 利尿薬投与
d 抗菌薬投与
e 副腎皮質ステロイド全身投与


こちらはそれほど難しい問題ではありませんが、禁忌肢の存在と、実際の臨床現場では若干迷うことがあるかもしれない選択肢が含まれているので、これからの受験生の皆さんにはしっかり勉強して頂きたい良問だと思います。


繰り返す咳の病歴、発作性の咳嗽、呼吸困難、喘鳴などから喘息の診断容易でしょう。さらに市販解熱薬の服用後に呼吸困難が生じていることから、アスピリン喘息の存在を想起しなくてはなりません。


普通の?喘息もアスピリン喘息も、いずれも治療は共通で、安定期には吸入ステロイドが治療の柱となりますし、発作時にはβ2刺激薬吸入⇒副腎皮質ステロイド全身投与⇒エピネフリン皮下注、アミノフィリン点滴を使用します。


アスピリン喘息独特の注意事項としては、NSAIDsの投与が禁忌!であること、鼻茸の治療も行うことなどが挙げられますが、基本的な治療は普通の喘息と共通なのです。


というわけで、選択肢は

正解:e

bは禁忌肢でしょうね…。


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2016年02月14日

鎌ケ谷総合病院 ERセミナーにお招き頂きました。

こちらは初めての告知になるようです。以前福島アドバンスドコース(FACE:Fukushima Advanced Course by Experts)でご一緒した宇藤先生にお招き頂き、千葉で初めて、セミナーでお話をさせて頂きます。


宇藤先生はFACEをはじめ、全国各地の勉強会に熱心に通っておられ、救急の現場の経験も豊富でいらっしゃいます。とても勉強熱心な方で、このたび胸部X線写真読影についてお話をさせて頂くことになりました。


20160305鎌ヶ谷勉強会.pdf


平成28年3月5日(土)  鎌ケ谷総合病院 ERセミナー
鎌ケ谷総合病院 9階大会議室にて


14:30〜19:30にわたって、盛りだくさんの勉強が出来るプログラムになっています。宇藤先生ご自身のお話もありますし、JCHO東京城東病院総合内科の森川暢先生も登壇されます。森川先生は以前関西若手医師フェデレーションの代表をされていて、関東に移られて関東若手医師フェデレーションを立ち上げられた、行動力の方。お目にかかるのは初めてで、お話を伺うのも楽しみです。


15:15〜15:40は、鎌ケ谷総合病院救急科医長 宇藤薫先生による『DIDによる炎症惹起』。


15:45〜17:15は、JCHO東京城東病院 総合内科 森川暢先生による『ショックへの対応&ワークショップ』。


引き続きまして、17:30〜19:30、私の出番で『胸部X線ルネッサンス』のお話をさせて頂きます。


タイトルはERセミナー、主な想定対象は、医師(初期研修医〜10年目くらいまで)、看護師、他医療従事者の方々ということで、どんな感じで進めようか、いろいろ考えております。


まずは読影の基本から、とご依頼頂いておりますので、ケアネットさんで収録済みの『胸部X線ルネッサンス』の精神で、どうしても必要な基礎的なことを、実践を交えながら前半に、後半は「こんな陰影も見えます」的なところ、単純X線写真の適応、限界のあたりをお話出来ればと思っています。もう少し時間がありますので、これからもう少し手直しをして、しっかり整理しようと思っています。

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posted by 長尾大志 at 12:53 | Comment(0) | 活動報告

2016年02月13日

「生(Live)」の意味を求めて

一昨日は、「生(Live)」の意味を求めて、こちらに行って参りました。


2016-02-11yoshimoto17.jpg


なんばグランド花月。


「生(Live)」の醍醐味は、やはりinteractionというか、パフォーマーと受け手のやりとり、相互作用にこそあるのだと実感してきました。パッケージされたeラーニングにはない、驚きや反応。驚きや反応。それが印象、記憶に残る体験となり、学習効果を上げるポイントになるように思われます。


わかっていることでも、アドリブで面白さが増幅する。あえてやりとりの「空白」「余白」を作っておく、そういう構成が大事なのだなと。


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「生(Live)」の意味は他にも、eラーニングにはない空気感というか、「そこにいる」感、場所の演出、直接のやりとり、受け手を如何に味方に引き込むか、などなど、勉強、参考になることが満載でした。


2016-02-11yoshimoto 016.JPG


偶々、花月の前には聖地、NMB劇場も。当日は休館日でしたので特に何もありませんでしたが、とりあえず記念撮影です。

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posted by 長尾大志 at 13:59 | Comment(0) | 日記

2016年02月12日

第110回医師国家試験問題解説のご依頼を頂きました。

症例検討会BRONCHOの途中に思いっきり、割って入りますが、先日行われました第110回医師国家試験の問題解説、今年もメディックメディアさんからご依頼を頂きましたので、最優先で取り組ませて頂きます。今年はこんな問題たちでした…。


110A29
41歳の女性.喘鳴と呼吸困難とを主訴に来院した.1年前から感冒に罹患すると咳が長引くことが多く,一度,市販の解熱薬を服用した際に呼吸困難で,自宅近くの診療所を受診したことがあった.2日前から咽頭痛,鼻汁および発熱が出現し,その後,咳嗽,呼吸困難および喘鳴も出現した.本日の午前1時ころから呼吸困難が著明となったため,午前2時に救急外来を受診した.25歳からアレルギー性鼻炎を指摘されている.喫煙歴と飲酒歴はない.喘鳴と呼吸困難とを認めるが会話はかろうじて可能である.体温38.2℃.SpO2 88%(room air).両側の胸部で呼気時のwheezesを聴取する.胸部X線写真で異常を認めない.酸素投与を開始した.
次に行うべき治療はどれか.
a 人工呼吸
b 非ステロイド性抗炎症薬〈NSAIDs〉投与
c 利尿薬投与
d 抗菌薬投与
e 副腎皮質ステロイド全身投与





110C21
62歳の男性.呼吸困難を主訴に来院した.1ヵ月前に労作時呼吸困難が出現し増強してきたため受診した.喫煙は30本/日を40年間.体温36.4℃.脈拍104/分,整.血圧132/86mmHg.呼吸数24/分.SpO2 94%(room air).呼吸時に胸郭の動きに左右差を認める.心音に異常を認めず,呼吸音は左肺で減弱している.左胸部の打診は濁音を呈している.
考えられるのはどれか.
a 気胸
b 肺炎
c 肺気腫
d 無気肺
e 肺塞栓





110D3
成人の病態と関連性が強いウイルスとの組合せで正しいのはどれか.
a 肺炎・・・・・・アデノウイルス
b 上気道炎・・・・・・ライノウイルス
c 喘息の増悪・・・・・・サイトメガロウイルス
d 気管支拡張症の増悪・・・・・・RSウイルス
e 慢性閉塞性肺疾患の増悪・・・・・・パラインフルエンザウイルス





110D31
34歳の女性.労作時の息切れと易疲労感とを主訴に来院した.1ヵ月前から,階段昇降時に息切れと疲労感とを自覚するようになった.その後,症状が続くため心配になって受診した.意識は清明.体温36.1℃.脈拍64/分,整.血圧110/76mmHg.呼吸数16/分.SpO2 97%(room air).左の鎖骨上窩に径1pのリンパ節を3個触知する.胸部の聴診でV音を聴取するが,呼吸音に異常を認めない.眼所見と神経学的所見とに異常を認めない.血液所見:赤血球512万,Hb 14.6g/dL,白血球3,900,血小板28万.血液生化学所見:総蛋白6.5g/dL,アルブミン3.8g/dL,AST 27IU/L,ALT 42IU/L,LD 151IU/L(基準176〜353),CK 37IU/L(基準30〜140),クレアチニン0.9mg/dL,Ca 9.8mg/dL,P 4.5mg/dL.免疫血清学所見:CRP 0.1mg/dL,抗核抗体陰性,ACE 41.2U/L(基準8.3〜21.4),可溶性IL-2受容体726U/mL(基準550以下).胸部X線写真で両側の肺門リンパ節の腫脹を認める.心電図は洞調律で心拍数68/分,不完全右脚ブロックを認める.心エコーで左室拡張末期径64mm,左室駆出率34%,左室壁厚は中隔,後壁とも9mmで心室中隔基部の菲薄化を認める.左の鎖骨上リンパ節の生検組織のH-E染色標本(別冊No.〓A,B)を別に示す.
(図はこのサイトでは引用しませんので、他で確認して下さい)


この患者で,心不全の治療とともに行うべきなのはどれか.
a 放射線照射
b α遮断薬投与
c 抗結核薬投与
d 副腎皮質ステロイド投与
e 植込み型除細動器〈ICD〉の植込み





110H35〜36
次の文を読み,35,36の問いに答えよ.
70歳の女性.発熱,咳嗽,喀痰および呼吸困難を主訴に来院した.
現病歴:3日前から咳嗽と喀痰とを自覚していた.その後,徐々に呼吸困難を感じるようになり,昨晩から発熱も認めたため,家族の運転する車で受診した.
既往歴:32歳時に虫垂炎.気管支喘息のため,5年前から時々吸入薬を使用している.
生活歴:長女夫婦と孫との4人暮らし.喫煙歴と飲酒歴はない.ADLは自立している.家事を分担しながら近所の児童館で読み聞かせのボランティアをしている.この1年間で特記すべき旅行歴はない.
現症:意識は清明.身長153cm,体重48kg.体温38.1℃.脈拍92/分,整.血圧118/62mmHg.呼吸数24/分.SpO2 93%(room air).頸静脈の怒張を認めない.心音に異常を認めない.右側の下胸部でcoarse cracklesを聴取する.下腿に浮腫を認めない.
検査所見:血液所見:赤血球368万,Hb 11.9g/dL,Ht 36%,白血球9,800,血小板23万.血液生化学所見:尿素窒素22mg/dL,クレアチニン1.2mg/dL.CRP 5.2mg/dL.
その後の経過:酸素投与を開始し,胸部X線撮影を行った.撮影室から車椅子で救急外来に戻ったところで突然意識レベルがJCSU-30に低下した.橈骨動脈の脈拍は触知不能.すぐにベッドに移した.脈拍(頸動脈)124/分,整.


H35
直ちに行うべきなのはどれか.
a β遮断薬急速静注
b ブドウ糖液急速輸液
c 生理食塩液急速輸液
d 重炭酸ナトリウム静注
e 副腎皮質ステロイド静注



H36
その後の経過:適切な治療により状態は安定し,肺炎の診断で入院となった.喀痰のGram染色で好中球によるGram陽性双球菌の貪食像を認めたため,酸素投与に加えてペニシリン系抗菌薬の点滴静注が開始された.5日後,喀痰は減り,呼吸状態も改善して酸素も不要となったが,38℃台の発熱が再燃するとともに頻回の下痢が出現した.
まず行うべき検査はどれか.
a 抗核抗体
b 注腸造影
c 腹部造影CT
d 上部消化管内視鏡検査
e 便中Clostridium difficile毒素





110I76
66歳の男性.労作時呼吸困難を主訴に来院した.約1年前から労作時の息切れを自覚するようになったが,徐々に増強するため受診した.会社の健康診断で3年前から胸部X線写真で両側の下肺野に淡い浸潤影を指摘されていた.喫煙は現在まで20本/日を46年間.粉塵曝露の生活歴はない.意識は清明.身長170cm,体重65kg.体温36.3℃.脈拍64/分,整.血圧130/70mmHg.呼吸数20/分.SpO2 96%(room air).心音に異常を認めない.両側の下背部でfine cracklesを聴取する.血液所見:赤血球430万,Hb 14.9g/dL,Ht 42%,白血球7,300,血小板20万.血液生化学所見:AST 28IU/L,ALT 18IU/L,LD 370IU/L(基準176〜353),CK 42IU/L(基準30〜140),尿素窒素12mg/dL,クレアチニン0.6mg/dL,KL-6 780U/mL(基準500未満).CRP 0.2mg/dL.胸部X線写真(別冊No.〓A)と胸部CT(別冊No.〓B)とを別に示す.
(図はこのサイトでは引用しませんので、他で確認して下さい)


この患者の検査結果で予測されるのはどれか.2つ選べ.
a %VC低下
b %RV上昇
c PaCO2上昇
d %DLco低下
e FEV1%低下


私の担当は以上です。なかなかの良問もあれば、「ん…?」な問題もありますね…。


医師国家試験過去問(呼吸器系)つまずきポイント徹底解説を全部読む

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2016年02月11日

「生(Live)」であることの意味

eラーニング+アクティブラーニングで授業が完結するならば、「生(Live)」で授業、講義をやる意味はもはやないのか。「生」の場はモニター越しと何が違うのか、「生」でないと伝わらないことはあるのか。


これからヒントをもらいに行ってきます。

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posted by 長尾大志 at 11:07 | Comment(0) | 日記

2016年02月09日

症例検討会BRONCHO6−7

胸部X線写真では著明な皮下気腫、縦隔気腫を認めますね。皮下なのか縦隔なのか、一見区別は困難ですが、大きな構造物周囲に入って線状に存在する空気は縦隔気腫かと思われます。


胸部CTを見ると、皮下にも縦隔にもあることがよくわかります。


スライド12.JPG


気胸はなかったので、酸素投与、安静とし、激しい咳に対してコデインを説明の上投与した結果、咳は軽減し、徐々に皮下気種、縦隔気腫は改善、第38病日にはほぼ消失し、その後退院となりました。


症例検討会BRONCHO

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posted by 長尾大志 at 16:46 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO

2016年02月08日

症例検討会BRONCHO6−6

あるべき身体所見、まず気胸、縦隔気腫では…


  • 視診では胸郭の片側性〜両側にわたる膨驕A胸郭運動の低下

  • 触診では皮下気腫、声音振盪の減弱

  • 打診可能であれば片側性の鼓音

  • 聴診可能であれば片側性呼吸音低下、Hamman徴候



それ以外の疾患では、循環系の頸静脈怒張や心不全徴候など、感染症では発熱、cracklesなどはサッとチェックすべきでしょう。やるべき検査としては、


  • 気胸、縦隔気腫|胸部X線写真など

  • 肺血栓塞栓症|Dダイマー、心・下肢エコー、造影CTなど

  • 急性増悪、感染症|血液検査、血液培養、胸部CTなど

  • ACS、大動脈解離|心電図、心エコー、筋原性酵素など



になることでしょう。


本症例では著明な皮下気腫(皮膚の膨驕A握雪感)を認め、胸部X線写真でこんな感じでしたので…。


スライド11.JPG


症例検討会BRONCHO

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posted by 長尾大志 at 15:08 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO