2016年05月31日

ドレナージのお話16・やさしイイ チェストドレーンバッグの基礎知識5・チェストドレーンバックの観察事項1・呼吸性移動

■ これだけ!チェストドレーンバックの観察事項


・水封の部屋

水封の部屋(チェストドレーンバックでは青い水が入っている)では、主に呼吸性移動とエアリークを観察します。


スライド31.JPG


ここをクリックすると呼吸性移動の動画を見ることが出来ます。青い水が上がったり下がったりしています。


呼吸すると、胸腔内圧が上がったり下がったりします。吸気時は胸腔内圧が低下するので、青い水が上昇し、呼気時は逆に下降します。



呼吸性移動が確認出来る(=水面が上下している)ということは、チューブがきちんと開存して胸腔内とつながっているということです。逆に言うと、チューブがきちんと効いていることを確認するために呼吸性移動の有無を見るのです。


ちなみに吸引をかけているときは、通常胸腔内圧を上回る陰圧がかかっているため、呼吸性移動は見られません。ですから呼吸性移動を確認するときには吸引を止めます。


ナースのための呼吸器道場

トップページへ

posted by 長尾大志 at 10:55 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2016年05月30日

ドレナージのお話14・やさしイイ チェストドレーンバッグの基礎知識5

左の、黄色い水が入っている部屋が、吸引をかけるときに吸引圧を決めるための「第3のビン」にあたります。


スライド29.JPG


スライド24.JPG


上の図で大気に解放された管を水につけていましたが、「水に浸かった管の長さ分の圧力」が吸引圧として胸腔にかかります。黄色い水が入っている部屋に水を入れることで、その高さ(部屋に目盛りが書いてあります)が、「水に浸かった管の長さ」にあたりますから、結局のところ…。


入れた水の高さ=吸引圧


ということになります。


スライド30.JPG


ですから、「○○cmH2Oで吸引して下さい」と指示が出たら、目盛りの○○cmまで水を入れて、吸引につなぐことになります。


ナースのための呼吸器道場

トップページへ

posted by 長尾大志 at 15:11 | Comment(2) | ナースのための呼吸器道場

2016年05月29日

eラーニング用動画、Youtubeにて公開します。第1弾は「やさしイイ血ガスの読み方」前編、後編

諸事情が多々絡んで遅れに遅れておりましたが、自習用の動画をYoutubeにupしていけるようになりました。


まずは『やさしイイ血ガス・呼吸管理』発売記念動画、「やさしイイ血ガスの読み方」前編、後編です。


これは確か、3学会(特定非営利活動法人日本胸部外科学会、一般社団法人日本呼吸器学会、公益社団法人日本麻酔科学会)合同呼吸療法認定士試験を受ける当院のスタッフにお話ししたときに収録したもので、比較的音声がクリアーに撮れています。とはいえ、音声レベルは低いので、スピーカー音量を少〜し大きめでお聴きください。


これ以外の動画を見直してみると、音声レベルがさらに低いもの、割れ気味なものなどあって、公開に耐えるものかどうかは判断致しかねるものもあります。さしあたり大丈夫そうなものから試してみます…。


反響、要望が多ければおいおい公開していきますので、ご覧になった感想やご要望など、ありましたらコメントいただければうれしいです。よいコメントが多ければどんどんupしていきます(笑)。



やさしイイ血ガスの読み方 前編


やさしイイ血ガスの読み方 後編

トップページへ

posted by 長尾大志 at 14:00 | Comment(4) | 動画置き場

2016年05月28日

某社さんでのお話、アンケート結果

先日某社さんでやらせていただいたアンダーグラウンド?活動、アンケートを頂きました。


アンダーグラウンドと言っても、決して昨今問題になっているような(汗)類のものではなく、社内勉強会なので特に公にオープンなものではない、誰でも参加できるものではない、ということです。


また、他社の方に「どういう内容であったか」を開示するのも、ちょっと問題があるかなと思いますので、そういう意味でも内容については勘弁いただきたいということです。


そういうわけで一部ではありますが、ご感想をご紹介します。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


・事前質問を含めMRの質問に丁寧に且つ答えにくい内容の質問も答えて頂き理解を深めることが出来ました。誠にありがとうございました。

・先日はご多用中の中、貴重なお話をしていただき誠にありがとうございました。これまで多くの先生方からの講議を受けてまいりましたが、これほどまで積極的に参加できた講義は初めてでした。アクティブラーニングを行っていただいたお陰で、普段は質問することができない日々の活動の悩み等を質問させていただくことができました。
また普段きくことができない他のメンバーの悩み、疑問も知ることができたので、非常に貴重な時間でした。ありがとうございました。

・会の中で質問させて頂き、疑問に思っていた点をクリアにして戴き有難うございました。

・アクティブラーニングのパートでは、呼吸器の専門の先生に自身の抱える疑問点などをぶつける事ができ、大変参考になりました。こういった勉強会の中では病態の基礎の部分を省く事は難しいと思いますが、アクティブラーニングのパートのウェイトをもっと多く取って頂きたかった。と感じました。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


差し障りのある部分を省くと、ずいぶん減ってしまいましたが、やはりアクティブ・ラーニングはただ話を聞くよりも、ご自分で考える分、その後の行動変容につながるような印象です。上のご感想以外にも多くのポジティブなご感想を頂きました。


某社MRの皆さん方には、このたび考えられたことを是非これからの営業活動に活かしていただきたいと思います。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 17:52 | Comment(5) | 活動報告

2016年05月27日

ドレナージのお話13・やさしイイ チェストドレーンバッグの基礎知識4

チェストドレーンバックの実物と3連ビンを並べてみましょう。メーカーによって部屋の並びが少し異なるようですが、原理は同じですので参考にして下さい。


スライド26.JPG


一番右が、胸腔から出てきた胸水みたいなモノをためるビンです。


スライド27.JPG


真ん中は水封部で、呼吸性移動やエアリークを確認する部屋です。水の動きがわかるように水が着色(ここでは青色)しています。


スライド28.JPG


ナースのための呼吸器道場

トップページへ

posted by 長尾大志 at 11:31 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2016年05月26日

ドレナージのお話12・やさしイイ チェストドレーンバッグの基礎知識3

さらに、吸引をかけたいときに、吸引圧を決めるための「第3のビン」を挟みます。


スライド24.JPG


大気に解放された管を水につけて、水に浸かった長さの分以上の圧力がかかると、その管から大気が入ってきて、胸腔内には「水に浸かった長さの分の圧力」以上の陰圧はかからない、という仕組みです。


こうして、3つのビンを並べると、下の図のようになります。


スライド25.JPG


ナースのための呼吸器道場

トップページへ

posted by 長尾大志 at 17:17 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2016年05月25日

ドレナージのお話11・やさしイイ チェストドレーンバッグの基礎知識2

このままですと胸水なんかが出てくると水封しているビンが汚染されてしまいますから、水封しているビンの前に、胸腔から出てきた胸水みたいなモノ?をためるビンを挟み込みます。


スライド23.JPG


ナースのための呼吸器道場

トップページへ

posted by 長尾大志 at 19:12 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2016年05月24日

ドレナージのお話10・やさしイイ チェストドレーンバッグの基礎知識1

■ チェストドレーンバックの原理、3連ビンの図

ドレナージチューブを入れただけでは、吸気時に胸腔内が陰圧になると、チューブを空気が逆流して、体外から胸腔内に空気がどんどん入ってしまいます。


スライド18.JPG


ですから逆流防止の弁が必要なのです。


スライド19.JPG


チューブの先端を水につけておくと、弁のように空気が出るのは出て、逆流を防ぐことが出来、しかも孔が塞がっておらず空気漏れがある場合にブクブク泡が出てわかる、いいことずくめです。


スライド20.JPG


このようなシステムを、一体化させたのがチェストドレーンバックなどのシステムなのです。


このシステムの説明には3つの連なったビン(3連ビン)を使って説明するのがわかりやすいですが、まずは上で述べた「チューブの先端を水につけておく(=水封・ウォーターシール)の図をもう一度見てみましょう。


スライド21.JPG


水につけているチューブの中の水は、呼吸に伴って上下します。吸気運動をすると胸腔内の圧力が低下し、水は引き上げられますし、呼気時には胸腔内圧が上がるので水は下がります(呼吸性移動)。


肺に穴があいていて、空気が漏れていると、特に呼気時、胸腔内圧が上がったときに水の中にブクブクと泡が出てきます。これがエアリークです。


スライド22.JPG


(レジデントのためのやさしイイ呼吸器教室を参考にしました)

ナースのための呼吸器道場

トップページへ

posted by 長尾大志 at 18:15 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2016年05月23日

ドレナージのお話9・胸水の原因と対処法3

胸膜癒着術に使う薬としては、以下のようなものがあります。


  • タルク:数年前に癌性胸膜炎に対する保険適応となり使えるようになりましたが、まだ一生のうち一回しか使えないなど、制約が多いので注意が必要です。ただ、胸膜癒着術に使われる薬剤の中では成功率が高いです。気胸には保険適応はありません。

  • ピシバニール:タルクの登場前は癌性胸膜炎によく使われていました。元々抗癌剤ですので、こちらも癌性胸膜炎にしか保険適応はありません。

  • テトラサイクリン系抗菌薬(ミノサイクリンなど):癌性胸膜炎だけでなく気胸にも保険適応があり、広く使われていますが、胸膜痛が強いのが特徴です。



癒着術の副作用としては、発熱、胸痛が多いです。胸痛を予防するため、上の薬剤を投与する直前(同時)にキシロカインを注入します。その他、消化器症状や感染症、呼吸困難、ARDSなどが起こることもあります。



A漏出性胸水の治療

血管内の圧が高くなり、胸水がしみだしてくる漏出性胸水の治療は、基本的に「圧を下げる」ことで行います。


スライド17.JPG


例えば低アルブミン血症で漏出性胸水が出ている⇒アルブミン補充、とか、心不全での胸水に利尿薬を使って血管内の水を減らし、胸水を減らすとかですね。


こういう場合、ドレナージしても水がどんどん出て行くばかりですし、癒着術も通常は行いません。あくまで、圧を下げるような治療を行います。


ナースのための呼吸器道場

トップページへ

posted by 長尾大志 at 18:07 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2016年05月22日

活動報告・亀井道場無事に終了しました。

昨日と今日は、SKE48の本拠地、名古屋は栄の地にて…


2015-02-15kameidojo 009.JPG


今年も亀井先生にお招きいただき、亀井道場でお話をさせていただく機会を得ました。


今回は不覚にもカメラを忘れてしまいましたので、昨年撮った写真で、雰囲気だけでもお伝えします。


2015-02-15kameidojo 013.JPG


今年のプログラムは、大きく分けて3つ。


@肺炎などの講義と症例検討(グループワーク)
A胸部X線写真読影講義と量稽古
B書籍発売記念 呼吸生理と呼吸管理


1日目は5時間、2日目は6時間の長丁場。滋賀からも滋賀医大の卒業生、S先生が参加してくれました。また、神戸大の先生もはるばる神戸から参戦されていました。さすがにモチベーションの高い先生方は、言うことも違っていましたね。


肺炎のグループワークは、まあまあ狙い通りの話し合いをしていただいたのですが、思った以上に時間がかかりました。


それで胸部X線写真がかなりずれ込んだのですが、ここは端折るわけには参りません。普段やっている「基礎編」、39症例と、完全新作の「道場編」78症例、文字通りシャワーのように皆さんに浴びていただきました。


やる前は「こんなにたくさん、やってる間飽きてこないかな?」と心配でしたが、話の順番や見せ方に工夫を凝らしたことで、やってみて、「すごく楽しかった」「時間が短く感じた」と参加者の皆さんには好評だったようです。こちらもほぼ狙い通り。


来月の大阪どまんなかでも、基本構成は基礎編⇒道場編と似た感じになりますが、時間的にはかなり限られますので、基礎編を端折っていく感じになるかなあと。これからまたひと工夫していきます。参加される方はお楽しみに。


お招きいただきました亀井三博先生、それに奥さま、そしてK先生、お世話になりまして誠にありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 21:01 | Comment(0) | 活動報告

2016年05月21日

亀井道場1日目、無事に終了!!

今日は亀井道場1日目でした。


肺炎のお話と胸部X線写真読影道場第一部でした。
そのあとも楽しいひとときがあり、この時間になりました!取り急ぎのご報告です。明日も頑張ります!

トップページへ

posted by 長尾大志 at 23:37 | Comment(0) | 活動報告

2016年05月20日

ドレナージのお話8・胸水の原因と対処法2

@-b 癌性胸膜炎の治療
癌性胸膜炎の場合、癌に対する治療(化学療法など)が奏効しない限り、よくなることは期待出来ません。


胸膜炎が悪化すると胸水が大量に貯留してきて、直接肺を圧迫して呼吸困難が生じたり、大量の胸水にアルブミンが漏出して低アルブミン、低栄養になったりします。特に終末期になると化学療法も難しくなってくるため、治療法としては対症的に胸膜癒着術が行われます。



・癒着術について

本来離れている臓側胸膜と壁側胸膜をくっつけて、胸水のたまるスペースをなくし、胸水をたまらなくするための方策です。


具体的にはまず出来るだけ胸水をドレナージして抜いてしまいます。そうして肺をふくらませ、なるべく臓側胸膜と壁側胸膜をぴったりくっつけます。


スライド15.JPG


それから薬剤を注入して、癒着をします。薬剤には炎症を起こすものが選ばれ、炎症後の癒着という現象を利用してのり付けを行うのです。


スライド16.JPG


ナースのための呼吸器道場

トップページへ

posted by 長尾大志 at 15:47 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2016年05月19日

ドレナージのお話7・胸水の原因と対処法

■ 胸水の原因と対処法

@滲出性胸水の原因で主なものは、一般細菌や結核菌などによる感染性の胸膜炎と、癌による癌性胸膜炎です。菌や癌などによる病変が胸腔内に出来、そこから胸水が産生される、といった印象です。


スライド12.JPG


感染症の治療には、原因となっている菌を殺す抗菌薬を投与します。一般細菌ではペニシリン系やセフェム系抗菌薬を使い、結核菌の場合抗結核薬を使います。


感染性の胸膜炎のうち、炎症が激しいものは胸水にフィブリンが析出し、凝固してすぐにカチカチになります。すると抗菌薬の胸腔内への移行が不良となり、治療困難になります。そのように膿が胸腔内にたまってしまうような状態を膿胸といいます。そのままでは治療がうまくいきませんので、チューブを入れて膿をドレナージ(排出)する適応になるのです。


スライド13.JPG


胸水がフィブリンだらけになってくると、隔壁がたくさん出来てきます。隔壁が出来ると1つの部屋にドレナージチューブを入れても他の部屋の水は抜けず、ドレナージの効率が悪くなります。


スライド14.JPG


その場合、隔壁を溶かす目的でウロキナーゼを直接胸腔内に注入します。


専門施設であれば、胸腔鏡下に隔壁、フィブリンを直接鉗子などで取り除く方法もあります。


ナースのための呼吸器道場

トップページへ

posted by 長尾大志 at 19:40 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2016年05月18日

ドレナージのお話6・胸水の基礎知識

気胸の項でも書きましたが、胸郭の内側には壁側胸膜が張られていて、肺の外側には臓側胸膜が包んでいます。肺は、胸郭内にほぼぴったり密着していて、臓側胸膜と壁側胸膜の間にはわずかに(5〜10mL)胸水があって、潤滑油の働きをしています。


スライド1.JPG


何らかの理由で肺と胸郭の間(胸郭内・肺の外)にある胸水が増えた状態を胸水貯留、といいます。


スライド11.JPG


胸水が増える理由には大きく分けて2つ、

  • @ 胸膜に病変が出来て、その病変が胸水を産生する

  • A 血管内の圧が高くなり、胸水がしみだしてくる


のどちらかです。


@の機序で溜まった胸水を滲出性胸水といい、Aの機序で溜まったものを漏出性胸水といいます。


ナースのための呼吸器道場

トップページへ

posted by 長尾大志 at 15:40 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2016年05月17日

ドレナージのお話5・気胸の治療、考え方2

そうして孔が自然に塞がるのを待つことになりますが、孔が塞がっても胸腔内に入った空気がそのままでは、肺がいつまで経っても虚脱したままですね。胸腔内の空気はなかなか吸収されないのです。


そこで、管を胸腔内に入れて、空気を抜き、肺をふくらませます。このために胸腔内に入れる管をドレナージチューブ、空気を抜く手技自体をドレナージといいます。ドレナージは元々排出とか排液を意味する言葉で、胸腔ドレナージ以外にも胆道ドレナージや脳室ドレナージなど、いろいろな臓器・場所でドレナージが行われますが、空気を抜くのは胸腔ドレナージくらいです。


ドレナージの原理は簡単で、胸腔内にチューブの先端を入れて空気を排出する、ということ。


スライド9.JPG


もしも肺(胸膜)にあいた孔が塞がっていなかったら、その孔から空気が漏れ続けますからチューブから空気が出てきます。これをエアリークといい、通常はチューブの体外側は水に浸かっていて、エアリークがあるとぶくぶく泡が出てわかるようになっています。


スライド10.JPG


ナースのための呼吸器道場

トップページへ

posted by 長尾大志 at 13:38 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2016年05月16日

ドレナージのお話4・気胸の治療、考え方

スライド6.JPG


■ 気胸の治療、考え方

肺を包む臓側胸膜に孔があいて、肺から空気が胸腔内に漏れるタイプの気胸に関して、本質的な治療というのは、当然「孔を塞ぐ」ということになると思うのですが、実際問題、直接孔を塞ぐ治療というのは主流派ではありません。


そもそもあいている孔を見つけるのも難しいし、塞ぐといっても、縫い合わせるなんてことはいたしません。


実は多くの自然気胸例においては、あいた孔はある程度肺が縮んだときに自然に塞がるのです。逆に、あいた孔の大きさによって、孔が塞がるまで肺が縮む、と言うことも出来ます。


孔が小さければ、少し肺が縮んだだけでも肺が寄ってきて孔が塞がるでしょう。


スライド7.JPG


大きな穴があいたときには、肺はかなり虚脱しないと孔が塞がりません。ですから肺がぺっちゃんこになっているような場合は、かなり大きな穴があいていると考えられます。


スライド8.JPG


ナースのための呼吸器道場

トップページへ

posted by 長尾大志 at 17:39 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2016年05月15日

告知・亀井道場・大阪どまんなか・みやこ呼吸器カンファレンス

そういえば告知をしていなかったような気がする、来週末の『亀井道場』についてお知らせしておきます。


5月21(土)22(日)に開催されます。よろしくお願いいたします。
今回のテーマは以下のようになっております。


・肺炎などの講義と症例検討
・胸部X線写真読影講義と量稽古
・書籍発売記念 呼吸生理と呼吸管理


皆様お誘い合わせの上是非ご参加お待ちしております。
予約などは不要で、そのまま来ていただければいいようです。


【講師】滋賀医科大学 呼吸器内科 長尾大志先生

【日時】 5月21日(土)14時〜19時 肺炎〜胸部X線写真
     5月22日(日)9時〜16時 胸部X線写真〜呼吸生理

【場所】 名古屋の栄駅近く『日丸名古屋ビル 4階 会議室』(〒460-0004 名古屋市中区新栄町1−3)
 MAP 参照URL:http://www.sl-medical.gr.jp/map/map.html

【参加費】
土曜日のみ参加の方:学生500円、その他2000円
日曜日のみ、もしくは土日両日の参加の方:学生1500円、研修医1〜2年目3000円、その他5000円


胸部X線写真読影講義と量稽古、これは4月から実習学生、研修医を巻き込んで始まった「胸部X線写真読影道場」の出張版です。手応えとしては、かな〜り読影力を上げる効果があると思っていますし、今回時間をたっぷり頂いておりますので、たっぷりと胸部X線写真を見ていただきます。まさに「三昧」の2日間となるでしょう。




そして来月には、『大阪どまんなか』にも参加致します。

https://www.facebook.com/osakadomannaka/
https://www.facebook.com/events/1273550312673912/


【日時】
2016年6月25日(土)  9:00開場  9:30〜20:00 予定
(途中入室可、休憩時間での途中退室可)

開場:9:00
開会挨拶など:9:30〜9:40 
講演1:9:40〜11:40 
(この後集合写真を撮ります)
昼休み:11:40〜12:45 
講演2:12:45〜14:45 
講演3:15:00〜17:00 
講演4:17:15〜19:15 
閉会挨拶・次回予告・集合写真: 19:15〜20:00 

【会場】
大阪大学中之島センター 10階 佐治敬三メモリアルホール
(https://www.onc.osaka-u.ac.jp/)

【対象】
医学生全学年、医師

【費用】
無料

【参加申し込みフォーム】
https://docs.google.com/forms/d/19fvMGFUZ1PZCjzejlKeXkiAVj6nA6XX-cijZ6DZl3Ns/viewform

【どまんなか講師】(講演順序は別途公表致します。)
鈴木 富雄 先生
(大阪医科大学 総合診療科 特任教授)

長尾 大志 先生
(滋賀医科大学 呼吸器内科 講師)

百武 威 先生
(星ヶ丘医療センター 呼吸器外科)

伊東 直哉 先生
(静岡県立静岡がんセンター 感染症内科)

【企画】
代表 清田敦子
副代表 山本晴香
全国の大阪どまんなか中枢学生

【全面支援】
大阪どまんなかALLJAPAN各大学代表

【主催】
大阪大学 未来医療研究人材養成拠点形成事業


こちらでも「胸部X線写真読影道場」の出張版をやります。時間的には1時間半、ということで、見ていただける症例の数は限られますが、それでも、これだけの胸部X線写真について見て、考えて、説明を聞くことができる機会というのはそうそうないでしょう。大阪近辺の方は是非ご参加を。



7月に入ると、いきなり『みやこ呼吸器カンファレンス』。こちらは呼吸器の先生方向け、ちょっとクローズな会ですので、ちょっとマニア向けの症例になりますか、あるいは…??


第2回みやこ呼吸器カンファランス

【日時】
7月 1日 (金) 19:00 〜 21:00
場所
ANAクラウンプラザ京都 2階

こちらの詳細はまたご案内します。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 17:32 | Comment(0) | 活動報告

2016年05月14日

アンダーグラウンド??活動報告

先日、とあるメーカー某社さんのMRの方々にお話をする機会がありました。


昨今、コンプライアンスとかなんとかで、営業活動もなかなかやりにくくなってきている模様です。まあ時代の流れですから仕方がないといえばそうなのですが、それでも上からは「売り上げを増やせ」といわれる、大変だと思います。


逆に言えば、医師の立場としても、これまでのような関係性ではなく、新しい関係性を築く機会になります。できればよりよい関係性になれば、それに越したことはないわけです。


それで今回は、専門医としての立場から、非専門医の先生方がどのようなことに悩んでおられるか、そして専門医と非専門医を(少なくとも「情報」という意味で)つなぐことができる立場であるMRさん方に求められることとはどのようなことか、そういうことをMRさん方と話し合いました。


例によってアクティブラーニングを取り入れて、MRさん方にも、上からいわれたセールストークをそのまま伝えるのではなく、目の前の医師がどんなことに悩んでいるのか、その解決法は何か、自ら考えていく、そういったあり方を模索して頂くような機会になれば、と考えて話し合いをさせて頂きました。


元々某社さんのMRさんは非常にできた方が多く、先日の会でも熱心な意見交換をされていました。これからの営業活動がますます好転されるといいな、と思います。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 15:51 | Comment(0) | 活動報告

2016年05月13日

ドレナージのお話4・気胸になりやすい状況

「ちょっとした衝撃で破れ、」と書きましたが、どういうものがちょっとした衝撃なのか。


例えば打撲とか、そういう衝撃ではあまり破れないようで、多いのは「圧力の変化」。

  • @ 嚢胞側の圧が急に高まる

  • A 嚢胞の外側の圧が急に低下する


のいずれかです。圧力が急に変わることによって、袋(嚢胞)が破れるのですね。


スライド5.JPG


@が起こるのは、気道内圧が急に高まる状況…
激しい咳、くしゃみ、ダイビング、人工呼吸による陽圧換気など


Aが起こるのは、気圧が急に低下する状況…
(その名の通り)低気圧、特に台風や爆弾低気圧など



そうです、つまり、気胸は嵐で嵐に起こるのです。


嵐(など低気圧)で嵐(のメンバーのようにやせ型高身長の若年男性)に起こるのです!


(この項は『レジデントのためのやさしイイ呼吸器教室』日本医事新報社を参考にしました。)


ナースのための呼吸器道場

トップページへ

posted by 長尾大志 at 12:39 | Comment(4) | ナースのための呼吸器道場

2016年05月12日

ドレナージのお話3・気胸になりやすい人

■ 嚢胞のでき方・気胸になりやすい人・状況の覚え方

普通の気胸、つまり、肺を包む臓側胸膜に孔があいて、肺から空気が胸腔内に漏れるタイプの気胸が起こりやすい人は、元々体型、体質的に胸膜に孔が空きやすいのだと考えられます。


体型で有名なのはやせ型、高身長の男性ですが、そういう人は10代前半頃に球に身長が伸びる時期があるものです。身長ばかりが伸びて肺の成長がそれに追いつかない、そうなると特に肺尖部の臓側胸膜が上に引っ張られて裂けるような感じになり、空気の入った袋(嚢胞)が形成されます。


スライド4.JPG


そのようにして出来た嚢胞の壁は臓側胸膜よりも薄く、特にできたてホヤホヤの数年以内にちょっとした衝撃で破れ、気胸を来してしまいます。つまり、10代後半に気胸がよく起こるわけです。


やせ型の男性というのは、そもそもどうやら組織が壊れやすいというか作られにくいというか、そういう性質のようで、例えばCOPDのように肺胞が破壊される病気もやせ型の男性に多いですね。そういう方は食べても太らない。栄養が身につかないのでしょう。


芸能人で気胸になった方も、やせ型高身長の男性が多いです。嵐の相葉雅紀さん、俳優の佐藤健さん、ナインティナインの矢部浩之さんなどが典型的と言えるでしょう。


(この項は『レジデントのためのやさしイイ呼吸器教室』日本医事新報社を参考にしました。)


ナースのための呼吸器道場

トップページへ

posted by 長尾大志 at 15:06 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場