2018年11月06日

特発性肺線維症/間質性肺炎の治療ガイドライン6

間質性肺炎がらみの、新しい?診断名・疾患概念について触れておきましょう。

■ CPFE(combined pulmonary fibrosis and emphysema:気腫合併肺線維症)

既にこの名前自体、下火との話もありますが、こういう言葉が使われていた、ということくらいを知っておかれるといいでしょう。最近はあえてCPFEといわずに「気腫合併肺線維症」「気腫合併の線維化」なんていわれることが多いようです。

そもそもは、COPDって喫煙者の病気で、肺線維症もこれまた喫煙者が多くて、以前から、肺線維症症例のCTをよくみると、喫煙者では大概気腫がある、ということがよく知られていました。

典型的には、気腫は上肺優位で、肺胞が破壊されて肺が伸びる病変です。一方線維化は、下肺・胸膜直下優位で、縮む病変で、肺野にすりガラス影などの白っぽい病変、あるいは網状影、蜂巣肺などが出てきます。そういう、COPDと線維化病変の合併したような病態をCPFEと名付けたわけです。

CPFEの典型例では上肺が黒っぽくなって伸びて、下肺が白っぽくなって縮みます。気腫があるところは肺胞がないので、そういうところに線維化が起こってくると、元々正常なところに肺線維症が起こってきたときのようなガチガチの線維化にはならない印象です。

壁の厚い、丸い嚢胞の蜂巣肺が、びっしりガッチリあったら純粋なUIPパターン。気腫が優位で黒っぽくなっている中の胸膜直下に、ちょろっと蜂巣肺みたいな、壁の薄い、大きめの、癒合したりもする嚢胞が主体であればCPFEみたいなもの、と考えていただければいいんじゃないかと思います。

そもそもCPFEという名前が提唱されたのは、気腫が合併した肺線維症には高度のガス交換障害と肺高血圧症が合併しやすく、肺癌の合併も高頻度でみられる、というところから、この合併を独立させた概念として注意を喚起する、という意味合いだったのだろうと思われます。

しかしながら、IPFもCOPDも肺高血圧や肺癌のリスクを持ちますから、合併すれば肺高血圧だって肺癌だって起きるよね、多くて当たり前でしょう、というわけで、独立した疾患として取り扱うほどのモノでもない、といった論調になっているようです。

呼吸器専門でないドクターのための呼吸器実践

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