2018年11月08日

特発性肺線維症/間質性肺炎の治療ガイドライン8・PPFE2

PPFEは病理組織学的所見の名前で、疾患名としては原因となるもののないidiopathic PPFE(IPPFE)と原因のある二次性PPFEが考えられていますが、間質性肺炎ほど因果関係がハッキリしているわけではありませんので、バシッと厳密にIPPFEかどうかを決めるというよりは、臨床的、画像的に特徴的なものを「PPFE的な」ということが多いようです。

臨床的には、主に上肺が、線維化というか硬くなって縮むことで、ゆっくりと乾性咳嗽や息切れが進行してきます。胸膜が縮むことで再発・難治性の気胸を起こしやすく、胸郭が扁平になってくることが多いです。

ステロイドや免疫抑制治療、それに抗線維化薬といった既存の間質性肺炎に使われる薬剤は、今のところ効果が期待できるような研究結果がありませんし、治療といっても難しいところがあります。進行は人それぞれですが、進み始めると悪い印象です。

病態としては胸膜から始まる線維化が拡がってくるのですが、肺胞領域の炎症ということではなくて弾性線維の増加を伴い、肺胞は破壊されるというより折りたたまれた感じになります。胸膜がガチガチに縮んで固まってきて、拘束性障害を起こすのですが、肺胞領域は換気がなくなるものの比較的早期には拡散障害が起きにくいので、低酸素血症は目立たないのが特徴です。

画像を見ると肺尖の胸膜が分厚くなり、上肺が縮んで肺門や毛髪線が挙上している像が典型的です。CTでも胸膜直下にべたっとした濃度上昇(コンソリデーション)がみられます。

ややこしいことに上肺にはPPFEがあって下肺にはUIPとかNSIPの病理組織を持つという合併例のようなものも少なからずあって、PPFEだったら他の間質性肺炎ではない、IPFではない、とかいうことにもならないのです。例えば画像的に上肺の胸膜が分厚く縮んで、横隔膜の上に蜂巣肺があるようなケースではPPFEと肺線維症の合併かなと考えます。

純粋な上肺だけのPPFEであれば、あまり薬を投与するという話にならないのですが、下肺にUIP病変らしきものがあったりすると、抗線維化薬を使ってみようという話になることもあります。

呼吸器専門でないドクターのための呼吸器実践

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