2019年08月20日

新令和・胸部X線写真の読みかた基礎編10

C心陰影:心胸比、心臓の位置。

次に心陰影を見ます。そのときに心胸比をみておきますが、横隔膜が挙上していると心臓が横に寝てくるので、見かけの心胸比が上昇することがあります。

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心胸比をみるのは心拡大を見るためだと思いますが、その場合は心臓が薄く寝ているのではなく、全体的に大きくなっているかどうかで判断されるのが良いと思います。

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心胸比が低くなりすぎる状態はCOPDの滴状心の時に見られる初見ですが、これは主に左右対称かつ心臓が細く見られるという所見を表します。

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心胸比も大切ですが、むしろ心陰影で大切なことは、シルエットサインを使った陰影の存在確認でしょう。各々の線が接する肺の区域を理解し、シルエットサインをうまく使えるようになっておきたいもの。ここでは線が接する肺の区域を紹介します。

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右1弓は上大静脈で、右のS3に接します。右2弓は右房で右のS4と、左1弓は大動脈弓で左S1+2と、左2弓は左心耳で左S3、左3弓4弓は左室で主にS5と接しています。

横隔膜の見方は、最初に書いた高さ(高位・低位)以外に、心陰影と同様にシルエットサインを使って接するS8の陰影の存在を確認するところもあります。それ以外には肋骨横隔膜角の鈍化で胸水の存在を疑います。

それから、心陰影や横隔膜の裏にも存在する陰影にも注意を払う必要があります(後述)。

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posted by 長尾大志 at 18:28 | Comment(0) | 胸部X線道場