2019年09月09日

胸部X線読影道場ふたたび71

さて、まずこの症例、最初の画像ですが…。

左中肺野の、おそらく外向きに凸の腫瘤影があります。左の横隔膜がちょっと引っ張られているように見えます。左の腫瘤ですから左肺門をしっかり見ますと、少し目立つように思います。

それと、なんとなく右の肺野も、特に下肺野あたり、モヤモヤというか粒状影というか、淡い高吸収の領域があるようです。

それで気管支鏡検査後ですが、空洞とニボー形成があります。気管支鏡で孔を開けてしまったのか、開くべくして開いてきたのか…ちょっと引っかけ問題なところもございますが…。

スライド44.JPG

最初の時点でのCTですが、内部がまるっと壊死性変化をしている腫瘤のようです。肺門リンパ節も腫れています。CTの後行った気管支鏡検査では、昨日書きましたとおり、悪性細胞は検出されませんでした…。これだけ壊死していると、しばしば悪性細胞が検出されないことがございます。

その後腫瘤影はどんどん大きくなると共にニボーを伴う空洞が生じ、発熱がビュンビュン起こってきました。CTガイド下生検によって、未分化な非小細胞肺癌が認められ、結核菌までも検出されてしまいました…。

スライド45.JPG

左の横隔膜、無気肺か何か、引っ張る病変があるのかなと思ってCTをみるのですが…なんかfatpad、心周囲脂肪が見えるだけでした。パラパラと存在している淡い高吸収域は、粉塵吸入によるじん肺様の陰影でしょうか。

解説動画はこちら⇒
https://youtu.be/rPNNoBM6UFg

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posted by 長尾大志 at 16:14 | Comment(0) | 胸部X線道場