2020年08月31日

胸部X線読影道場ふたたび317

今回の画像は、まあ出オチと言いますか、何と言いますか。内臓逆位ですね。ここ最近あまり出会っていませんでしたが、久々にお目にかかりました。

スライド155.JPG

以前の画像ではなく、まあずいぶん後の写真との比較です。やはり線毛機能に問題があるからか、肺炎を繰り返されて、なかなかいいときの写真がありませんでした。この肺炎がよくなった後の写真と比較すると、おそらく気管支肺炎があるのかな、という陰影が見られますね。

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posted by 長尾大志 at 14:31 | Comment(0) | 胸部X線道場

2020年08月30日

胸部X線読影道場ふたたび316

今回の画像はこちら。

スライド154.JPG

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posted by 長尾大志 at 16:09 | Comment(4) | 胸部X線道場

2020年08月29日

胸部X線読影道場ふたたび315

今回は手術の影響ですが、このように縦隔内に空気が入り込んだ様子を見ておくと、縦隔内構造物の位置関係やその境界線に関する造詣が深まるというものです。CTをご覧ください。

スライド153.JPG

このように大動脈周囲に空気が入り込んでいる様子は、なかなか見られるものではありませんので、是非しっかり認識して頂きたいと思います。

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posted by 長尾大志 at 17:09 | Comment(2) | 胸部X線道場

胸部X線読影道場ふたたび314

昨日(一昨日)の画像で見ていただきたかったのは、術後に大動脈はしゅっとしているものの、おそらく術後の変化として肺周囲の濃度が上昇して肺が小さくなっている点、そして縦隔に空気像が見られている点です。側彎も悪化しています。

特に縦隔、大動脈周囲に空気が入り込んでいることによって、大動脈がくっきり浮き上がっている点に注目していただければと思います。さらに時がたちますと…

スライド152.JPG

こんな感じで変化がみられています。

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posted by 長尾大志 at 00:39 | Comment(0) | 胸部X線道場

2020年08月27日

胸部X線読影道場ふたたび313

今回の画像、胸部の術後ですね。既に置換術をされていた大動脈乖離の症例です。ご覧の通り、大動脈弓の拡大が見られます。拡大、というところにハッキリした、例えばどこが何cm、みたいな基準はあまり見当たらないのですが、この画像で見られるように中膜あたりの石灰化があると、その外部が拡大していることで判断可能です。

で、2年後、さらに置換術を施行された後の画像をご覧ください。

スライド151.JPG

どのような変化が起こったでしょうか。

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posted by 長尾大志 at 13:31 | Comment(3) | 胸部X線道場

2020年08月26日

呼吸器疾患手順ガイドふたたび3

当初1週間程度は、普通感冒他の急性ウイルス性疾患となかなか見分けがつかないものの、その時期に介入すべき治療も現時点では残念ながら、特にありません。ということは逆に考えると、見分けをつけ(て何らかの治療をす)る必要も、初期の段階ではないということになります。

そこから急に悪化する・重症化する時期としては、平均発症後7日程度、といわれていますから、COVID-19の初期の状況への対処としては、

・まずは学校・会社を休んでしっかり休養すること
・当初一週間程度そしてそこで自然軽快が見られればよし
・その段階で悪化する場合、おそらくそこでPCR検査などで診断をし、入院などの対処が必要となってくる、という感じです。

それよりも厄介なのはインフルエンザですね。例年であればこれから冬にかけて流行してくると考えられます(コロナ対策で昨シーズンはずいぶん抑えられていましたが…)。インフルエンザであれば初期にインフルエンザ薬の適応になるわけで、これはできればしっかりと鑑別したい。

しかしながら初期の段階の症状から鑑別するというのはなかなか困難かと思われます。そういう意味で、(これまでインフルエンザの抗原検査迅速キットに関しては、私はあまりポジティブな考えではなかったのですが)今シーズンに関しては抗原検査迅速キットの積極的な使用が望ましいかもしれん、という考えになっています。


コロナな時代にこそ重要なことは、コロナ以外の、きちんと治療出来る疾患を、しっかり診断すること。そこで、これから今一度、呼吸器症状からの診断手順を見直してみましょう。

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posted by 長尾大志 at 16:06 | Comment(0) | 呼吸器疾患診断手順ガイド

胸部X線読影道場ふたたび312

今回の画像はこちらです。

スライド150.JPG

しばらくは、出来るだけ、診断手順と並行で進めていきます。

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posted by 長尾大志 at 10:10 | Comment(3) | 胸部X線道場

2020年08月25日

胸部X線読影道場ふたたび311

いやあ、今回の画像は難しいと思います…。でもお答えを頂きましたが。素晴らしいです。

X線写真は、所見としてはあまり目立つものはないように見えますが…。

他疾患に対してプレドニゾロン15mg、アザチオプリン50mgを長期間内服中、呼吸困難が生じてきた、となると如何でしょうか…?

なにやら、すりガラスみたいな陰影が見えてきませんか…?(誘導 笑)

スライド149.JPG

実際は、CTでもかなり軽微なすりガラス影で、単純X線写真で指摘するのは困難だと思います。ただ、上記の病歴があれば、PCPを疑いCT、βDグルカン、と進めていきたいところですね。

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posted by 長尾大志 at 15:48 | Comment(0) | 胸部X線道場

呼吸器疾患手順ガイドふたたび2

COVID-19の診断は、やはり難しいのですが、知見が蓄積されてある程度わかってきたことがあります。一つは初期の段階だと、他の感染症(感冒など)との病歴による区別は極めて難しいということ。

初期症状にはこれら↓↓↓のものがいわれています。
・そもそも30〜40%程度は無症状(だからこそその間に他人にうつしてしまう、ということがあるのですが、感染対策についてはここでは述べません)。
・微熱・発熱
・咳
・息切れ
・痰
・倦怠感
・食欲低下
・筋肉痛
普通感冒では強調される、鼻汁や咽頭痛は比較的軽度だといわれています。

そして診断には時間経過が大変特徴的であるということ。既に皆さんご存知と思いますが、当初感冒様の症状で経過していても途中でグッと症状が悪化する。特に呼吸器症状が出現し、息切れ・呼吸困難・低酸素血症が生じます。これがやばい兆候です。

また、同じような時期に嗅覚障害や味覚障害が出現する点が一時期取り上げられました。これは普通感冒や他のウイルス性疾患などでも見られるのですが、ある程度特異的な症状ではないかと考えられています。

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posted by 長尾大志 at 15:22 | Comment(0) | 呼吸器疾患診断手順ガイド

2020年08月24日

呼吸器疾患手順ガイドふたたび1

ここしばらく、ネット上ではコロナウイルス感染症(COVID-19)話題で持ちきりですが、このブログではこれまであえて取り上げないで参りました。

というのも、全貌が明らかになってない状況で不確実な情報を拡散するのは好ましくない、と判断したからです。同時に、全貌が明らかになっていない以上、自分としても自信を持って若い先生や学生さんや非専門医の先生方にお伝えすることができるものではない、と判断したからです。

正直、春先は「呼吸器疾患の診断をしっかり体系立てるのは無理じゃないか」と思っていました。今も難しいとは思いますが、ともあれ最近ではようやくある程度の情報が出揃い、エビデンスも蓄積されてきて、なんとなくではありますがCOVID-19の病像が見えてきたような気がしないでもない昨今ですので、一度ここで診断という観点からCOVID-19の情報をまとめ、診断の体系を改めて考えたいと思います。治療は今もって混沌としている状況ですから…。

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posted by 長尾大志 at 17:47 | Comment(0) | 呼吸器疾患診断手順ガイド

胸部X線読影道場ふたたび310

今回の画像はこちらです。異常所見は見られるでしょうか。

スライド148.JPG

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posted by 長尾大志 at 15:18 | Comment(3) | 胸部X線道場

2020年08月23日

胸部X線読影道場ふたたび309

今回の画像で捉えるべき所見としては、左中肺野の結節影(一部胸膜陥入様の線状影を伴う)、ということでした。割とシンプルな回答ですが、なぜこちらを取り上げたか…。

スライド147.JPG

それは、当時の研修医の先生が、「両側下肺野のすりガラス様濃度上昇」を所見として挙げられたから。

確かに、両側下肺野の濃度は高いです。

それは…



乳房下縁の接線を境界に濃度変化がビシッと見られる。すなわち、乳房という軟部組織によるX線透過性の低下を反映しているわけです。乳房の位置によっては、間質性肺炎様のすりガラス影との鑑別が極めて困難になることがありますので、頭に置いておいて頂きたいところです。

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posted by 長尾大志 at 17:58 | Comment(0) | 胸部X線道場

2020年08月22日

胸部X線読影道場ふたたび308

それでは、今回の画像を提示します。

スライド146.JPG

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posted by 長尾大志 at 13:40 | Comment(3) | 胸部X線道場

2020年08月21日

胸部X線読影道場ふたたび307

実は一昨日の画像に答え(insp表記)はあったわけですが…苦笑。

左の画像が吸気で右が呼気です。昨日はきちんとトリミングしてinsp・exp表記を切っております。こんなにも圧が変わると見え方が変わったりするのですね〜。縦隔に入り込んだ空気の分布・見え方も微妙に変わりますね。

本症例では気胸が両側に繰り返しています。7年前は対側にありました。

スライド145.JPG

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posted by 長尾大志 at 10:24 | Comment(2) | 胸部X線道場

2020年08月20日

胸部X線読影道場ふたたび306

こちら、慣れた方でしたら瞬察でしょうか。左気胸ですね。

…それで満足せず、気管(縦隔)の右偏位、それに縦隔気腫を見つけて頂けますとうれしいです。この症例ではHamman徴候を捉えて録音出来た、貴重な思い出がございます…。

ところで、ほぼ同時に撮影したもう1枚と並べます。

スライド144.JPG

条件の違いは何でしょう?

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posted by 長尾大志 at 12:23 | Comment(0) | 胸部X線道場

2020年08月19日

胸部X線読影道場ふたたび305

今回の画像はこちらです。

スライド143.JPG

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posted by 長尾大志 at 11:13 | Comment(3) | 胸部X線道場

2020年08月18日

胸部X線読影道場ふたたび304

どんな病歴かと申しますと…。

第1病日から38.6℃発熱、翌日も熱があり、夜間盗汗強く、第3病日1/10に近医受診。メイアクト3錠4日分他を処方された。朝は36.8℃だが、午後に39℃(平熱36℃)。その後も解熱せず、11病日再診、CAM5日分処方されたが相変わらず夕方以降発熱。39℃が38.7℃くらいにはなった。17病日再度CAM処方された。その後37.4℃に解熱したが、2日間のみで、再度発熱。夜間盗汗は毎日続く。22病日LVFX処方され内服。その後解熱傾向あり。
寝汗が多い。右後頭部痛あったが、頸を回していたら軽快した。咳をしすぎて肋骨が痛かったが、20病日頃がピーク。咳は18病日頃から徐々に減り、痰は引っかかって出にくい。咳は横になったときが多かった。
食欲しっかりあり、便2日に1回。
たばこは吸わない
骨折の既往あり 脾摘無し
呼吸数:18 肺音:左crackles少し 舌白苔+

いやあ抗菌薬…汗。

ともかくも画像所見ですが、両側下肺野、心陰影近くに濃いめの高吸収域があります。右2弓は不明瞭ですが左4弓は残っていて、離れているためかシルエットサインが使えません。それでも、側面を見ると比較的前方にあるようにも見えます。また、両側にあることから、やせた中高年女性⇒中葉舌区かな、線毛機能低下かな、じゃあ副鼻腔も見なくちゃナ、と想像が膨らみますね…。AMPC/CVAですぐに軽快しました…。

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posted by 長尾大志 at 15:57 | Comment(0) | 胸部X線道場

2020年08月17日

胸部X線読影道場ふたたび303

今回の画像はこちらです。側面サービスあり。まあ今回は画像といいますか、病歴が問題ではありますが。

スライド142.JPG

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posted by 長尾大志 at 14:16 | Comment(3) | 胸部X線道場

2020年08月16日

胸部X線読影道場ふたたび302

右下肺野に濃いめのコンソリデーションぽい高吸収域が見えます。上縁は肋骨と紛らわしいのですが、割とクッキリ境界線があり、毛髪線がそこなのかな、とも思います。内部にエア・ブロンコグラムも見えるような。

で、肋横角から横隔膜がぼやけていて、胸水の存在もあるように思います。CTはこんな感じ。

スライド139.JPG

まあまあしっかりした大葉性肺炎+右胸水、といっていいでしょうかね。

関節リウマチに対してMTX投与中に発症した肺炎でした。

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posted by 長尾大志 at 20:04 | Comment(0) | 胸部X線道場

2020年08月15日

胸部X線読影道場ふたたび301

ということで、今回の画像はこちらです。Antaaさんの動画もよろしければどうぞ。

スライド138.JPG

ちょっと順番がわからなくなったのですが、この画像、既出ではないですよね…??

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posted by 長尾大志 at 13:04 | Comment(2) | 胸部X線道場