2020年12月31日

2020年の振り返り

今年は本当にいろいろあって、1月にあったことは既に数年前の出来事であったようにも思われます。

まずは業績集です。


■ 著書

例年承っているもの、お久しぶりのもの…単著は『Dr.長尾の たのしイイ呼吸ケア』1つでした。

看護師・看護学生のための レビューブック2021 株式会社メディックメディア<呼吸器>(監修)
内科専門医試験Quick Check 18th edition(イヤーノート2021別冊) 株式会社メディックメディア<呼吸器>(監修)
ガイドライン外来診療2020別冊資料 わかりやすイイ胸部X線写真読影 日経メディカル開発
Dr.長尾の たのしイイ呼吸ケアQ&A 100: 酸素・血ガス・ドレナージ…現場ナースのギモンに答えます! メディカ出版
クエスチョン・バンク 看護師国家試験問題解説 2021第109回 看護師国家試験問題解説 株式会社メディックメディア<呼吸器>
クエスチョン・バンクSelect必修2021看護師国家試験問題集(問題解説監修)
第114回 医師国家試験問題解説 株式会社メディックメディア(解答解説作成)
兵庫保険医新聞 2020年7月15日号 兵庫県保険医協会 臨床医学講座より(講演サマリー)<「『咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019』にもとづく、咳嗽・喀痰患者の診療>
看護師国家試験のためのメディックメディア模試2020 第2回 問題・解答解説 株式会社メディックメディア(監修)
胸部X線読影に役立つ 気管支走行の覚え方(Webコンテンツ)日本医事新報社
https://www.jmedj.co.jp/premium/llsn/?fbclid=IwAR3KjiIchFEuiSTbYhkPy0lgh9kGGYihNDQq_kGiFy6lVEmppl2hx9-B900


■ 講演会

講演会はすっかり減りました…。それでも前半にはいろいろと機会を頂き、後半はリモート中心にやらせていただきました。

医療技術セミナースキルアップ「『咳嗽・喀痰の診断ガイドライン2019』を読み解く」
和歌山県肺がん(X線)検診従事者研修会「ドクターX線〜私、読影失敗しないので〜」
静岡県志太医師会「ジェネラリストの為の呼吸器道場 呼吸器診療力 UP 講座 第10回 〜『咳嗽・喀痰の診療ガイドライン 2019』にもとづく咳嗽診療〜 」
肺炎ただいま診断中!「高齢者×呼吸器あるある」
島根大学「臨床現場での教え方・教わり方のコツ」
滋賀県臨床検査技師会 2019年度 第2回学術部門研修会「呼吸器疾患の病態から検査まで」
兵庫県保険医協会「『咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019』にもとづく、咳嗽・喀痰患者の診療」
Antaaオンライン配信「やさしイイ胸部X線写真読影」
Lung Cancer Symposium in Shiga 〜早期診断根治治療を目指して〜「ドクターX線〜私、肺癌見逃さないので」
Antaaオンライン配信「やさしイイ胸部X線写真読影実践編」
医療技術セミナースキルアップ「ジェネラリストのための胸部単純X線写真読影オリンピック 金・銀・銅(難易度別)胸部写真を通して読影のレベルアップを図る」
日本医療教育プログラム推進機構(JAMEP)スキルアップセミナー「胸部X線読影道場『肺の孔』」
Antaaオンライン配信「やさしイイ胸部X線写真読影実践編2」
出雲胸部セミナー「やさしイイHRCT教室」
適々斎塾Webinar「呼吸器疾患Case Study」
CareNeTV 総合内科専門医試験オンラインレクチャー 呼吸器
https://carenetv.carenet.com/series.php?series_id=365&fbclid=IwAR2QTAlH69MoXnw-m9xBSFKZYkyS6m_scT4KdORdS3YENZ5Kx6wgUjJgx0U
Antaaオンライン配信「やさしイイ胸部X線写真読影実践編3」
日本離床学会Webセミナー「Dr.長尾の”やさしイイ”呼吸ケア教室」
太田市立病院 育成塾「咳嗽診療のコツ」


■ 学会関係

第60回日本呼吸器学会学術講演会 座長「内視鏡」

共同演者の発表分は割愛します。


■ 雑誌投稿

共著は割愛します。年末にようやく1本筆頭。

メディカルスタッフのためのやさしイイ胸部画像教室.日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 29(2): 191-194


■ 講義

島根大学医学部医学科・看護学科(ライブ・オンデマンド)
滋賀医科大学(オンデマンド)
長浜バイオ大学(オンデマンド)
出雲医療看護専門学校(ライブ・オンデマンド)
島根リハビリテーション学院(オンデマンド)



先日も書きましたが、ちょうど昨年のクリスマス〜年末に、本当に色々と激動な出来事が起こり、人生の岐路に立ちました。コロナパンデミックの最中に島根に赴任。いろいろなことがカオスになり、リモートになり、往来制限がかかり…思ったように進まないことも多々ありました。

単身赴任は初めての経験で、家族、特に下2人の子どもたちには、かなりストレスをかけてしまっています。だんだん滋賀に戻れない日々が増え…滋賀に戻ると全くPCが触れないくらいにべたべたしてきます。まあ、あとのメンバーはそうでもないようです…。

コロナでやむを得ず始まった形のリモートは授業形態を一変させるパワーを持ち、時空を超え?いろいろな試みが可能になってきました。リモートはリモートでいいことも多いのですが、ある程度慣れてくると逆に、生でないと物足りない場面も実感され、生の価値を再認識することにもなりました。

そして、やはり臨床実習は、現場でないとダメだと強く思います。もちろんコロナ状況下ではなかなか現場に出られないことは確かですが…この状況下で実習の質が改善出来るよう、現場とシステム両方からのカイゼンを図っていきたいと思います。

医療の質を上げるために、1人でも多くの患者さんが救われるように、自分に出来ることは教育に尽きると思いますので、これからも、ますますここで出来ることをしっかりとやっていきたいと思います。


本年も多くの皆様のお世話になりました。本当にありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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posted by 長尾大志 at 15:25 | Comment(2) | 日記

2020年12月30日

胸部X線読影道場ふたたび430

陰影の存在は右上肺野、縦隔近傍ですね。これをなんと表現するか…。CTをご覧ください。

スライド276.JPG

単純写真では、結節影・腫瘤影にすら見えるこの陰影ですが、なんと、きれいなすりガラス影であるという。

これがあるから、単純写真でモノを言うのは難しい。こちらはBALにて好酸球分画高値、などなどから好酸球性肺炎との診断に至りました。

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posted by 長尾大志 at 13:27 | Comment(2) | 胸部X線道場

2020年12月29日

胸部X線読影道場ふたたび429・年末雑感

すっかり年末、昨年の年末には想像すら出来なかった年の暮れです。

コロナがすっかり世界を覆い、年末年始は豪雪の予報。2021年はどんな年になるでしょうか。

今年初めての「胸部X線道場」はNo.146。こちらは着実に積み重ねてきました。努力は決して裏切らない、この世界ではその通りです。

個人的にはちょうど昨年のクリスマス〜年末に、本当に色々と激動な出来事が起こり、人生の岐路に立ち、いろいろな方とお話をして、考えて考えて…単身赴任の決断を下しました。

赴任前からのコロナパンデミックで、往来制限がかかり、なかなか滋賀に戻れない日々も…。それでも、島根での刺激に満ちた日々は、決断が間違っていなかったと思わせてくれました。

さて、今日の画像はこちらです。

スライド275.JPG

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posted by 長尾大志 at 21:55 | Comment(3) | 胸部X線道場

2020年12月28日

胸部X線読影道場ふたたび428

慣れてくると瞬察が多い、というのは、これだけ写真を見ると、「どこかで見たような」写真、所見の2回目、3回目が出てくるということです。いわゆる「果て、端が見えた」状態、と言ってもいいかもしれません。

そうなりますと、あとはその範囲内のムラを消していく作業になります。上達のコツは、回数をこなすこと、枚数を見ること、これに尽きるのです…。

さてそういうわけで、今回の画像のミソは「横隔膜のぼやけ」ということになります。

スライド274.JPG

胸膜直下、横隔膜直上に陰影がある、一部網状影様にも、となりますと、やはりその分布の特徴からは間質性肺炎を疑います。女性のようですので、膠原病の存在を考えて、皮膚所見をくまなく探すこと、自覚症状をしつこく聴取すること、そして抗体検査スクリーニングは許容されることでしょう。

本症例はCTでも印象的なcurved linear shadowが見られる、皮膚筋炎合併の間質性肺炎でした。

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posted by 長尾大志 at 22:59 | Comment(2) | 胸部X線道場

2020年12月27日

胸部X線読影道場ふたたび427

今回の画像はこちらです。こちらは瞬察でしょうか。最近瞬察が多い…慣れてくると瞬察が多くなるということでしょうか。

スライド273.JPG

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posted by 長尾大志 at 09:00 | Comment(3) | 胸部X線道場

2020年12月26日

胸部X線読影道場ふたたび426

右の下肺野に濃い高吸収域、シルエットサインは右2弓のごく一部が陽性です。

ただべたっと濃い陰影であれば、エアブロンコグラムがありそうなものですが、明らかなそれ、というよりは、まだらに空気を含んでいる感じで。

スライド272.JPG

CTを見ると、単純X線写真と似た印象の、まだらな含気のあるコンソリデーションで、こちらでは中心部にエアブロンコグラムが見えますが、周囲には小葉〜少し大きい単位で肺胞が満たされている様な陰影が見えます。

普通の細菌性肺炎とは少し違う印象の陰影、肺胞を埋める系の陰影が融合しており、血痰が続き肺胞出血を合併した細菌性肺炎と考えられた症例でした。

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posted by 長尾大志 at 18:25 | Comment(0) | 胸部X線道場

2020年12月25日

胸部X線読影道場ふたたび425

昨日の喀痰グラム染色所見、陰性球菌でした。

COPD症例の中葉、舌区に生じている(線毛機能低下やクリアランス不良に関連)、ことから、モラクセラ肺炎が考えやすく、抗菌薬治療、ABPC/SBTやCTRXあたりが妥当かなと思います。

それでは今回の画像を。

スライド271.JPG

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posted by 長尾大志 at 09:47 | Comment(4) | 胸部X線道場

2020年12月24日

胸部X線読影道場ふたたび424

以前の画像にも右下に少し高吸収域がありますが、それは以前からあった「旧い」陰影のようです。

今回の画像では、両側下肺野中心に濃い高吸収域が見られます。左3・4弓はシルエットサイン陽性で、右2弓の下方も一部要請、すなわち中葉・舌区に病変があるようです。

逆に下葉に接する横隔膜や下行大動脈は、左で一部ぼやけて見えますがシルエットサイン陽性になるほど強くはないようです。

元々横隔膜が平低化しているCOPD症例に比較的急性の経過で起こってきた、38〜39℃の発熱、咳、黄色喀痰で、喀痰グラム染色でこのようなものが。

スライド270.JPG

治療はいかがいたしましょうか…?

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posted by 長尾大志 at 13:28 | Comment(3) | 胸部X線道場

2020年12月23日

胸部X線読影道場ふたたび423

今回の画像はこちらです。

スライド268.JPG

比較的急性の経過でした。以前の画像はこちら。

スライド269.JPG

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posted by 長尾大志 at 13:15 | Comment(3) | 胸部X線道場

2020年12月22日

胸部X線読影道場ふたたび422

今回の画像、紛らわしい陰影がいくつかありますが…。ポイントは「余計な線の出現」かなと思います。

スライド266.JPG

矢印の先に、明らかに正常構造とは異なる、余計な線が出現しています。ただそれ以外の陰影は、元々混雑している下葉の肺紋理に紛れて、あまりはっきりしません。

ちなみに下の矢印の下辺りの青〇部分、濃度が高いですが、これはおそらく肋骨先端の石灰化と思われます。

CTでは…

スライド266.JPG

高分化腺癌による胸膜陥入像の線がクッキリ見えますね。癌そのものは単純X線ですと「この辺かな??」くらいの感じにしか見えません。線の存在が決め手になりそうです。

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posted by 長尾大志 at 16:15 | Comment(2) | 胸部X線道場

2020年12月21日

胸部X線読影道場ふたたび421

今回の画像はこちらです。紛らわしい陰影あります。

スライド265.JPG

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posted by 長尾大志 at 09:43 | Comment(4) | 胸部X線道場

2020年12月20日

胸部X線読影道場ふたたび420

昨日の写真、ちょっと線が見にくかったかもしれませんね…

ここに線がありました。

スライド264.JPG

気胸でした。

一見過膨張かと思うくらい、細長い胸郭と細長い心臓ですが、やせ形高身長ですとこの程度にはなるのですね。肋横角が鋭であることから判断いただけるといいかと思います。

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posted by 長尾大志 at 15:25 | Comment(3) | 胸部X線道場

2020年12月19日

胸部X線読影道場ふたたび419

今回の画像はこちらです。一発診断「瞬察」です。

スライド263.JPG

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posted by 長尾大志 at 12:47 | Comment(3) | 胸部X線道場

2020年12月18日

胸部X線読影道場ふたたび418

経過X線〜左は、パンパンに胸水が貯留し、縦隔(気管)の健側偏位が生じています。

右側は、ドレナージ後の胸部X線です。水はだいぶ抜けています。ドレナージチューブが入ると隙あらばドレーンから空気が胸腔内に入る「外気胸」が生じ、このように残っている胸水は二ボー(鏡面形成)を呈します。肺はまだ膨らみ切っていない模様ですね。

こちら、肺腺癌による癌性胸膜炎でしたが、癌性胸膜炎はたいへんしばしば、ドレナージで吸引しても膨らみ切らず、癒着も部分的に…ということになります。本症例でも結局膨らみ切らず、癒着も不完全になっていました。

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posted by 長尾大志 at 19:28 | Comment(0) | 胸部X線道場

2020年12月17日

胸部X線読影道場ふたたび417

右は線をすべて消す真っ白の陰影、少し縦隔は圧されています。大量の胸水があると考えます。右主気管支の角度が、かなりまっすぐになっていて、下葉が圧されている感じがしますね。そこそこ粘調な?胸水のようで、上の方で胸膜側がグイっと上がっています。

その後の経過X線を2枚提示します。

スライド269.JPG

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posted by 長尾大志 at 13:52 | Comment(2) | 胸部X線道場

2020年12月16日

胸部X線読影道場ふたたび416

今回の画像はこちらです。

スライド268.JPG

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posted by 長尾大志 at 09:06 | Comment(4) | 胸部X線道場

2020年12月15日

胸部X線読影道場ふたたび415

こちら、慢性咳嗽症例です。咳嗽の原因は何でしょうか。

咳の原因、として探していただきたいのはやはり縦隔から肺門にかけての、中枢気道周囲に病変があるかどうかです。ここでは右の肺門が腫脹し、これが咳の原因のようです。

右の中肺野末梢側、肺門少し下方にも結節影があり、このあたりが原発巣ならびに肺内転移で、肺門リンパ節転移もある、というストーリーが浮かびますね。

スライド263.JPG

このスライスには入っていませんが、肺底部には網状影があり、間質性肺炎の存在も示唆されました。

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posted by 長尾大志 at 13:41 | Comment(0) | 胸部X線道場

2020年12月14日

胸部X線読影道場ふたたび414

今回の画像はこちらです。

スライド262.JPG

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posted by 長尾大志 at 09:54 | Comment(2) | 胸部X線道場

2020年12月13日

胸部X線読影道場ふたたび413

右上肺野の高吸収域、毛髪線で境界されていますので、右上葉の陰影です。微妙なところですが、容量減少は「無気肺」ほどはないと考えます。

スライド242.JPG

CTでは割ときれいに葉間胸膜で病変が仕切られていることがわかります。CTにおける上中葉間胸膜は正常でも認識できますので、クリクリスクロールしてご覧になっておかれるといいでしょう。こちらは右上葉肺炎です。

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posted by 長尾大志 at 20:01 | Comment(0) | 胸部X線道場

2020年12月11日

胸部X線読影道場ふたたび412

今回の画像はこちらです。

スライド241.JPG

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posted by 長尾大志 at 23:14 | Comment(3) | 胸部X線道場