2021年02月28日

すっかり忘れていた、活動報告・告知など

ここ最近、なんやかんや働いてはいたのですが、なにせリモートが多いものですから、移動もなく、写真を撮ることもなく、日常業務の延長になってしまって、あまり告知などしておりませんでしたね…。まあ、異動によって製薬メーカーさんと接する機会が激減し、疎遠になったのもあって、そっち系のお仕事は激減しております。結構製薬関係のお仕事は制約が多くて、いろいろ面倒ですから、助かっている面もあります。

1月9日 令和2年度 和歌山県がん検診体制強化事業 肺がん(胸部エックス線)検診従事者研修会
「胸部X線読影道場「肺の孔」」

1月22日 Antaa配信
「やさしイイ胸部X線写真読影 実践編Part4」

2月24日 志太呼吸器特別講演会Webセミナー
「胸部X線読影道場「肺の孔」」

とにもかくにもX線写真読影の話ばかりになってきておりますね。いくらでもネタはありますので、いくらでもできますが…。これらは終わってしまったもので、告知していなくて申し訳ございません。これからの分は以下にお示しします。

3月1日 新5年生臨床実習入門プログラム
こちら、学内向けのプログラムですが、めっちゃいいこと話す予定ですので、収録したものをどこかで流せないかな〜と目論んでおります。

3月19日 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 教育講演1
「メディカルスタッフのためのやさしイイ血液ガス教室」
前回(一昨年)はX線写真読影のお話でしたが、今回は血ガスです。初心者向け、本当に基礎のところを、じっくり解説しました。これで明日から血ガスを見ても怖くない!本当は現地でお話しする選択肢もあり、現地で生でお話したかったのですが、京都の緊急事態宣言が出ている限りは出ている限りは渡県できませんので、収録でお送りすることになりました。広くご覧いただけるといいなあと思います。

3月28日 東京どまんなか
「やさしイイ胸部画像クイズ」
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私以外の豪華講師陣にもご注目ください。こちらもリモート(生)でやります。4択クイズ形式で、楽しくやりましょう!

4月21日 隠岐病院総合診療勉強会
いよいよ動き出した、しまね総合診療医養成ネットワーク、そのご縁で、隠岐病院での勉強会を承りました。初期研修医の先生方対象ですが、おそらくWeb参加は広く可能になるのでは?

5月12日 隠岐病院総合診療勉強会
第2回目はテーマを変えて、初期研修医の皆さんのお役に立てるようなお話をしていきたいと思います。よろしくお願いいたします!

5月15−16日 亀井道場
久しぶりに亀井道場でお話しさせていただきます。昨年の予定がコロナ禍で延期となりましたが、こちらで仕切り直しとなりました。コロナの状況がドキドキですが、ともかく準備します。今回はX線写真読影三昧でお送りする予定です。

6月5日 学生のための適々斎塾「合水塾」
適々斎塾が医学生の皆さんのためのプログラムを立ち上げられました!そこに参加させていただけるのは無上の喜びでございます。佐田竜一先生、上田剛士先生とともに肺炎のお話をさせていただきます。私の担当はやはり?画像診断です!

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posted by 長尾大志 at 15:07 | Comment(0) | 活動報告

2021年02月27日

やさしイイ胸部画像クイズ2021/2/2@

島根大学医学部生の皆様中心に開催しております「胸部X線写真読影道場『肺の孔』」、2021年2月2日、節分の日の勉強会の1例目収録動画です。

前半ちょっと無駄話が続きます…が、この症例では「フォローアップ時に異常に気付くコツ」みたいなお話をしていますので、よろしければご覧ください。commentscreenも相変わらず楽しいです。

https://youtu.be/BVR1JpsNt6c

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posted by 長尾大志 at 17:03 | Comment(0) | 胸部X線道場

2021年02月26日

第115回医師国家試験問題解説17 こちらも出題の意図…診断のノイズ

115F63
83歳の男性。食欲が低下し元気がないため妻とともに来院した。
現病歴: 約5年前から物忘れが目立ち、Alzheimer型認知症と診断されていた。1年前から記憶の低下がさらに進行し、5分前のことも忘れていることが多かった。同居する妻によると、2週前に38℃の発熱があったが市販の総合感冒薬を内服して解熱したという。その頃から家でうとうとしながら座っていることが増え、食事量も半分くらいに減った。1週前、通い慣れている施設から家へ帰る道が初めて分からなくなった。昨日トイレ動作にも介助を要するようになったため、他院において緊急で頭部単純CTを行ったが、異常はなかった。本人は特に苦痛を訴えないが、妻によると3日前から喀痰がみられるという。
既往歴: 糖尿病でDPP-4阻害薬を服用中である。
生活歴: 喫煙は20本/日を40年間。飲酒は機会飲酒。妻と2人暮らし。 家族歴: 父母とも老衰で死亡。
現症: 意識レベルはJCST-2。身長165cm、体重60kg。体温37.0℃。脈拍96/分、整。血圧106/60mmHg。呼吸数22/分。SpO₂ 94%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音に異常を認めない。右下背部にcoarse cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。浮腫を認めない。瞳孔と眼球運動とに異常を認めない。腱反射は正常で運動麻痺、感覚障害および運動失調を認めない。
検査所見: 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)、沈渣に赤血球、白血球を認めない。血液所見:赤血球 370万、Hb 12.0 g/dL、Ht 36%、白血球 11,300 (好中球 79%、好酸球 1%、好塩基球 0%、単球 6%、リンパ球13%)、血小板26万。血液生化学所見: 総蛋白7.5g/dL、アルブミン 3.5g/dL、AST22U/L、ALT 11U/L、ALP 217U/L (基準115~359)、γ-GT 29U/L (基準8~50)、アミラーゼ 94U/L (基準37-160)、尿素窒素 29mg/dL、クレアチニン1.1mg/dL、血糖 140mg/dL、HbA1c 6.8% (基準4.6~6.2)、Na 136mEq/L、K 4.6mEq/L、CI 96mEq/L、Ca 8.2 mg/dL。CRP 20mg/dL。
次に行うべき検査はどれか。
a 頭部MRI
b 腰椎穿刺
c 腹部造影CT
d 胸部エックス線撮影
e 上部消化管内視鏡検査

これは、まあまあノイズの多い病歴で。何を答えさせたかったのかなあ、と作問者になったつもりで考えてみますと、やはりノイズの多い「実臨床の現場」における臨床推論の型を身につけろ、ということでしょうかね。

Alzheimer型認知症があって意識障害悪化、他院で頭部単純CT異常なし、とまあ、ありがちな情報でノイズが多くなっております。そうはいっても呼吸数22回、SpO2低下、coarse cracklesを聴取する、と肺炎dを思わせる所見をしっかり拾うことができれば、それでいいのかもしれませんね…。

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2021年02月25日

第115回医師国家試験問題解説16 出題の意図??

115F40
74歳の男性。1週前に大動脈弁狭窄症に対して大動脈弁置換術を施行した。術後経過は良好で退院を目指し、一般病棟でリハビリテーションに励んでいた。昨日から食欲不振があり、今朝から息切れと全身倦怠感を訴えている。意識は清明。体温36.7℃。脈拍100/分、整。血圧94/74mmHg。呼吸数18/分。SpO₂98 % (room air)。眼瞼結膜は軽度貧血様で、眼球結膜に黄染を認めない。頸静脈怒張を認める。心音は減弱。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、胸部正中に手術痕を認める。血液所見:赤血球352万、Hb10.7 g/dL、Ht31%、白血球8,700、血小板10万。血液生化学所見:アルブミン3.3g/dL、総ビリルビン1.2mg/dL、AST 31 U/L、ALT52U/L、LD331 U/L (基準120〜245) 、CK50U/L (基準30〜140)、尿素窒素30mg/dL、クレアチニン1.1mg/dL、Na136mEq/L、K5.1mEq/L、Cl99 mEq/L。CRP1.2 mg/dL。胸部エックス線写真及び胸部単純CTを別に示す。
症状に最も関連している病態はどれか。
a 気胸
b 貧血
c 縦隔炎
d 胸水貯留
e 心嚢液貯留

こちら、写真がないと何のことやら…?という感じですが、こちらへの引用は控えておきますので、自力でご覧ください…といっても、写真がすべて、の問題ではあります。

写真で見えるのは胸水と心嚢液です。大動脈弁置換術後の患者さんで、術後しばらく経過が順調であったものの、息切れと全身倦怠感が生じてきたと。ごく軽度の貧血がありますが、それだけでこの症状が来るとは考えにくい…。

キーワードとして頸静脈怒張・心音減弱があるというところですので、症状と考え合わせるとここは心不全かなと。胸水は少量で、症状が出るとは考えにくいですね。まあちょっと出題の意図がイマイチよくわからないのですが…。この程度の胸水ではあまり症状は出ない、ということを現場で見ておけよ、心嚢水がたまるとこの程度でも症状が出ることを知っておけよ、ってことなのでしょうか…??

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2021年02月24日

第115回医師国家試験問題解説15 計算問題

115F7
呼吸機能検査を行ったところ、肺活量 4,200 mL、1秒量 3,200 mL、努力性肺活量 4,000 mL、予測肺活量 3,900 mL、予測1秒量 3,000 mLであった。
1秒率(FEV1%)を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には小数第1位を四捨五入すること。
a 70
b 71
c 80
d 82
e 107

割り算です。この手の頻出計算問題は式を覚えておくしかありませんね。A-aDO2とかP/FとかAGとか肺気量分画とか。覚えておいてくださいませませ。

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2021年02月23日

やさしイイ胸部画像クイズ2021/1/26@

島根大学医学部生の皆様中心に開催しております「胸部X線写真読影道場『肺の孔』」、収録動画の一部を一般公開いたします。

2021年1月26日の勉強会の1例目です。commentscreenの楽しさも、ご覧いただけましたら幸いです。

https://youtu.be/QbHzv_H7fv8

一般の?医学部学生さんもご参加いただけます。ご希望される方は島根大学病院医学教育センターまで、Facebookメッセンジャーとか長尾までDMとかをお送りいただければ、なんとかできると思います。

*一応医学生さん限定とさせていただいております。研修医の先生方や医師の皆様は、Antaaなど、ほかの機会をご用意いたしますので、悪しからずご了承くださいませ。

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posted by 長尾大志 at 14:34 | Comment(0) | 胸部X線道場

第115回医師国家試験問題解説14 聞き覚えのない言葉にビビらないこと!

115E37
23歳の男性。咳嗽および血痰を主訴に来院した。3日前から乾性咳嗽が出現し、激しくせき込むようになった。今朝、咳嗽時に少量の血痰が1回出現したため心配になって受診した。悪心や嘔吐はなく、食欲良好で体重減少や盗汗はない。結核曝露歴や最近1か月の海外渡航歴はない。既往歴に特記すべきことはなく、喫煙歴と飲酒歴はない。意識は清明。診察中には咳嗽が時々出るが血痰は出ていない。身長160cm、体重72kg。体温36.1℃。脈拍72/分、整。血圧122/58mmHg。呼吸数12/分。口腔内と咽頭に異常はなく、頸部リンパ節腫脹を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。
この時点で最も事前確率の高い疾患はどれか。
a 肺癌
b 気管支喘息
c 急性気管支炎
d Goodpasture症候群
e 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症〈Churg-Strauss症候群〉

事前確率…苦手意識を持っている人もおられるかもしれません。感度とか特異度とか尤度比とか。しかし、臨床推論を考えるうえでは、避けては通れない概念ですし、一度は馴染んでおかれるのがよいかと。こういう「苦手だな」と思っている用語を見たときに、無意識に避けてしまったりして点が取れないのはもったいない…あ、私だけですか?それは失礼いたしました。

要は「この時点で最もそれっぽい疾患はどれか。」ってことですからね。こういう、臨床の現場で優先すべきは「頻度の高いもの」です。基礎疾患や暴露のない若年男性の急性、単回のepisode、バイタル他特記事項がない、ということで、急性気道感染症cを考えることになるでしょう。

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2021年02月22日

第115回医師国家試験問題解説13 乳び胸・結節の診断

今回も必ず取らなくてはならない問題ですね。

115D14
乳び胸の原因となるのはどれか。2つ選べ。
a 心不全
b 食道癌手術
c 細菌性胸膜炎
d 月経随伴性気胸
e 肺リンパ脈管筋腫症〈LAM〉

ここ最近は臨床問題のテイでよくお目にかかる乳び胸。一般問題では知識を問われますが、「乳び胸がどんなものか」わかっていれば解けそうですね。胸管から乳びが漏出するので、胸管が損傷する外傷や手術b、それに悪性腫瘍と、まれな疾患としてLAMeは頭に入っていてほしいですね。


115D27
74歳の女性。胸部エックス線で異常陰影を指摘され来院した。3年前に直腸癌に対する手術を施行され、経過観察中である。昨年は異常を指摘されていない。胸部エックス線写真及び胸部造影CTを別に示す(肺野の結節影)。
診断確定のために最も有用な検査はどれか。
a 胸部MRI
b 喀痰細胞診
c 腫瘍マーカー
d 気管支鏡検査
e 骨シンチグラフィ

結節影の診断確定です。これは絶対に生検dが必要です。最近ちょいちょい、アンチ腫瘍マーカー問題が出てきますが、これもそうかもしれません。厚労省も腫瘍マーカー健診には参っていて、苦々しく思っているのかもしれませんね…。「腫瘍マーカーは診断には使えない」というメッセージを医学生に植え付ける、大変大事なことだと思います。

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2021年02月21日

第115回医師国家試験問題解説12 睡眠時無呼吸症候群・膿胸

115D5
睡眠時無呼吸症候群の合併を疑わせるものとして誤っているのはどれか。
a 気胸の既往
b 昼間の眠気
c 頻回の夜間覚醒
d 治療反応性が不良な高血圧
e 夜間発症の心血管イベントの既往

常識的な一般問題です。必ず正解すべき。気胸は関係ないですね。a


115D7
急性膿胸の原因にならないのはどれか。
a 肺炎
b 胸部外傷
c 食道穿孔
d 肺線維症
e 降下性壊死性縦隔炎

これもあまりにもみえみえの問題ですね…。

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2021年02月20日

第115回医師国家試験問題解説11 頻出問題・癌疼痛の対処

115D17
76歳の男性。血痰と腰痛を主訴に来院した。1か月前から腰痛が出現し次第に増強し、3日前から喀痰に血液が混じるため受診した。喫煙は74歳まで20本/日を54年間。意識は清明。身長165cm、体重56kg。体温36.2℃。脈拍76/分、整。血圧140/76mmHg。呼吸数16/分。SpO₂ 97%(room air)。食欲は良好。血液所見:赤血球420万、Hb 12.8g/dL、Ht 40%、白血球8,600、血小板42万。血液生化学所見:総蛋白 6.2 g/dL、アルブミン 3.6 g/dL、総ビ リルビン 0.7 mg/dL、AST 25 U/L、ALT 19 U/L、LD 343 U/L(基準 120~245)、尿素窒素 20 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL。胸部単純エックス線写真で右下肺野に5cm大の腫瘤を認める。全身の造影CTと気管支鏡下生検により腰椎転移を伴う進行肺扁平上皮癌と診断され薬物による抗癌治療の開始を検討中である。
現時点で行うべき疼痛対策として適切でないのはどれか。
a NSAID経口投与
b 塩酸モルヒネ皮下投与
c 骨転移への放射線照射
d アセトアミノフェン経口投与
e ビスホスホネート製剤静脈投与

WHO方式の三段階除痛(鎮痛)ラダー(最近また変わりましたが)、そして鎮痛薬使用の基本は頻出でした。

WHO方式の三段階除痛(鎮痛)ラダー
第一段階:軽度の痛み|非オピオイド鎮痛薬(NSAIDsやアセトアミノフェン)
第二段階:軽度から中等度の痛み|弱オピオイド(コデインやトラマドール)
第三段階:中等度から高度の痛み|強オピオイド(モルヒネ・フェンタニル・オキシコドン)

鎮痛薬使用の基本
@経口投与
A時刻を決めて規則正しく
B除痛ラダーにそって効力の順に
C患者ごとの個別の量で
Dその上で細かい配慮を

困ったことに2018年、WHOのガイドラインが変更になりまして。

7つの基本原則
@疼痛治療の目標
A包括的な評価
B安全性の保障
C薬物療法及び心理社会的・精神的ケアも含む
Dオピオイドを含む鎮痛薬はいずれの国でも使用されるべき
E鎮痛薬は「経口的に」「時刻を決めて」「患者ごとに」「細かい配慮をもって」投与
Fがん疼痛治療はがん治療の一部と考える

そのうえで推奨
鎮痛薬(アセトアミノフェン、NSAIDs、オピオイド)
鎮痛補助薬(ステロイド)
骨転移に対して(ビスホスホネート、放射線)

ということで、なんにしても原則から外れているbを選ぶことになります。ちなみに、骨転移への放射線照射やビスホスホネート製剤静脈投与は、骨転移の疼痛コントロール法として(いわゆる鎮痛薬以外の)標準的な治療とされていますので覚えておきましょう。

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2021年02月19日

やさしイイ胸部画像クイズ2021/1/19C

島根大学医学部生の皆様中心に開催しております「胸部X線写真読影道場『肺の孔』」、収録動画の一部を一般公開いたします。

2021年1月19日の勉強会の4例目です。commentscreenの楽しさをご覧いただけましたら幸いです。

https://youtu.be/JDrHbJ6gJfo

一般の?医学部学生さんもご参加いただけます。ご希望される方は島根大学病院医学教育センターまで、Facebookメッセンジャーとか長尾までDMとかをお送りいただければ、なんとかできると思います。

*一応医学生さん限定とさせていただいております。研修医の先生方や医師の皆様は、Antaaなど、ほかの機会をご用意いたしますので、悪しからずご了承くださいませ。

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posted by 長尾大志 at 17:30 | Comment(2) | 胸部X線道場

第115回医師国家試験問題解説10 CTで肺区域はわかるようになっておくこと!

115C42
59歳の男性。肺がん検診で胸部異常陰影を指摘され来院した。胸部エックス線写真及び胸部単純CT(転載はしませんのでご自分で探していただければ)を別に示す。
病変の発生部位として正しいのはどれか。
a 右上葉
b 右中葉
c 右下葉
d 右胸膜
e 後縦隔

現場見ときなさいよ問題、胸部エックス線やCTで、「そこ」がどの区域にあたるのかは必ず知っておきたいところです。覚える方法としては「ブロンコ体操」を是非。

本問では異常陰影(結節)が葉間(無血管領域)の後ろにありますので、右の下葉にあることは間違いありません。この程度の解剖学的知識は必須ですので、「ブロンコ体操」を是非。大事なことなので二度言いました。

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2021年02月18日

第115回医師国家試験問題解説9 臨床問題の顔をした一般問題

115B38
59歳の女性。手指の腫脹を主訴に来院した。3週前から急に手指末節が腫脹し、爪甲が隆起し軽度の疼痛を伴うようになったため受診した。数日前から同様の症状が足趾にも生じてきた。関節痛はない。手指の写真(別冊No.5)を別に示す。
精査すべきなのはどれか。
a 子宮癌
b 腎癌
c 乳癌
d 肺癌
e 卵巣癌

ばち指の問題です。dですね。

115B39
68歳の男性。左肩痛を主訴に来院した。2か月前に左肩痛が出現し、増悪したため受診した。喫煙歴は30本/日を40年間、2年前から禁煙している。脈拍60/分、整。血圧120/88mmHg。呼吸数16/分。胸部エックス線写真(別冊No.6A)及び胸部造影CT(別冊No.68)を別に示す。経気管支肺生検で肺腺癌と診断された。
認める可能性が高いのはどれか。
a 左散瞳
b 顔面浮腫
c 左眼瞼下垂
d 左上肢の浮腫
e 左側の発汗増加

左pancoast症候群の問題です。一見臨床問題の顔をした、一般問題ですね。cです。

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2021年02月17日

第115回医師国家試験問題解説8 急性咳嗽の原因

115B15
急性咳嗽の原因として頻度が高いのはどれか。

a COPD
b 咳喘息
c 胃食道逆流症
d 副鼻腔気管支症候群
e マイコプラズマ肺炎

こちらも、出題の意図を今一つ測りかねると申しますか…。まあ、素直に考えて、急性咳嗽⇒急性感染症を選ぶということでよろしいでしょうかね。

例えば咳喘息だって、1回1回の発作は各々急性に生じるし、COPDも増悪時には急性に咳嗽・喀痰が出るわけで…逆にマイコは遷延性〜慢性咳嗽になるぞ…なんて言ってたら回答できませんかね。捻くれた大人の独り言でした。

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2021年02月16日

第115回医師国家試験問題解説7 キーワードだらけの間質性肺炎

115A37
47歳の男性。乾性咳嗽を主訴に来院した。2週前から夜間の微熱があり、1週前から出現してきた乾性咳嗽が増悪したため受診した。1年半前に原発性骨髄線維症に対して同種造血幹細胞移植を受けた。体温36.4℃。脈拍88/分、整。血圧110/62mmHg。呼吸数20/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球319万、Hb10.3 g/dL、Ht31%、網赤血球2.8%、白血球5,700(桿状核好中球3%、分葉核好中球80%、好酸球3%、好塩基球1%、単球8%、リンパ球5%)、血小板21万。血液生化学所見:IgG 480mg/dL(基準960〜1,960)、IgA21mg/dL(基準110〜410)、IgM28mg/dL(基準65〜350)。CRP 3.2mg/dL。動脈血ガス分析(room air):pH 7.39、PaCO₂ 44 Torr、PaO₂61 Torr、HCO₃⁻ 25mEq/L。誘発喀痰のMay-Giemsa染色では栄養帯を、Grocott染色では黒く染まるシストをそれぞれ検出した。胸部エックス線写真(別冊No12A)及び胸部CT(別冊No12B)を別に示す。
検査所見として正しいのはどれか。
a KL-6正常
b 尿中抗原の陽性
c β-D-グルカン高値
d 喀痰培養検査で原因微生物を同定
e 2週間後のペア血清で抗体価4倍以上の上昇

キーワードがふんだんにちりばめられています。原発性骨髄線維症に対して同種造血幹細胞移植、呼吸数20/分、心音と呼吸音とに異常を認めない、PaO₂61 Torrの低酸素血症、誘発喀痰のMay-Giemsa染色で栄養帯、Grocott染色では黒く染まるシストを検出した。まあ最後のところで十分ですね。画像はまあ、別になくても、ニューモシスチス肺炎。

正解:c

だけど…よく勉強されている人は、却って迷われたかもしれません…なぜか。

血液生化学所見でIgG 480mg/dL(基準960〜1,960)、IgA21mg/dL(基準110〜410)、IgM28mg/dL(基準65〜350)と液性免疫低下がドドーンと示されているのです。あれ?ニューモシスチス肺炎って、細胞性免疫低下時だよな…となってしまうと迷ったかも。

出題者の意図は私にはわかりません。サッパリわかりません。もちろん悪性腫瘍、特に血液悪性腫瘍、造血幹細胞移植後にニューモシスチス肺炎が合併しやすい、という事象を押さえておくことも必要かもしれませんし、「免疫」低下がある、ということを明示するために、数値として認識しやすいイムノグロブリン値を示されたのかもしれませんが、こういう問題が一度出てしまうと、液性免疫低下もニューモシスチス肺炎と関係あり、みたいにミスリードされてしまう未来がちょっと見えてしまうのですね。

病〇がみえる、とか、M〇Cの教科書とかにそういう記載が増えたり、となってしまうと、なんだかなあ、と思ってしまうのですが、考えすぎでしょうか…?

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2021年02月15日

やさしイイ胸部画像クイズ2021/1/19@

島根大学医学部生の皆様中心に開催しております「胸部X線写真読影道場『肺の孔』」、学生さん有志の皆さんによる運営をお願いしておりますが、収録してくださった動画がたまってまいりましたので、動画の一部を公開いたします。

2021年1月19日の勉強会の1例目です。いきなり問題とcommentscreenに手違いがあった模様です(苦笑)が、割と双方向で楽しくやっている様子をご覧いただけましたら幸いです。

https://youtu.be/3ONuCz8l2ZE

当初は島根大学の学生さん限定で楽しくやっておりましたが、(以前勉強会をやっていた)滋賀医大の学生さんも合流していただき、その他の大学の方も、お友達つながりで参加していただいております。そろそろ運営も軌道に乗ってまいりましたので、一般の?医学部学生さんに広くご参加いただこうと思っております。ご希望される方は島根大学病院医学教育センターまで、FacebookメッセンジャーとかDMとかをお送りいただければ、なんとかできると思います。

*一応医学生さん限定とさせていただいております。研修医の先生方や医師の皆様は、Antaaなど、ほかの機会をご用意いたしますので、悪しからずご了承くださいませ。

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posted by 長尾大志 at 12:46 | Comment(0) | 胸部X線道場

第115回医師国家試験問題解説6 酸素投与器具と流量

115C4
酸素投与器具と流量の組合せで適切なのはどれか.
a 鼻カニューラ・・・・・・1L/分
b 鼻カニューラ・・・・・・7L/分
c フェイスマスク・・・・・・1L/分
d フェイスマスク・・・・・・3L/分
e リザーバー付マスク・・・・・・4L/分

さあ、今年はこちらできたか、という感じですね。何が?臨床実習で器具を見とけよ問題です。これまで酸素投与器具と流量が主役になったことがあったでしょうか?いやない。知らんけど。

ちなみに酸素投与器具については、こちらのブログでも何度か取り上げていますが、主に看護師さんに向けての記事で取り上げました。

鼻カニューラとマスクについて⇒
http://tnagao.sblo.jp/article/47770328.html
ローフローシステムについて⇒
http://tnagao.sblo.jp/article/182815853.html

ちなみにですが、「フェイスマスク」という言い方、こちらはあまり一般的な用語とは言えないと思います。日本呼吸器学会の「酸素療法マニュアル」では『簡易酸素マスク』となっておりますし、他には『シンプルマスク』などがいいのではないかと思います。というところで、一応常識問題、知っとけ問題ということのようです。わからん、という方はリンク先をご覧ください。

正解:a

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2021年02月14日

第115回医師国家試験問題解説5 急性好酸球性肺炎と慢性好酸球性肺炎

これまで、急性好酸球性肺炎はしばしば臨床問題で出題されていましたが、慢性好酸球性肺炎が主役となったことはそれほど多くなかったように思います。

急性好酸球性肺炎は比較的病像がしっかり定まっていますね。若い男性がタバコを吸い始めたら、急性の経過で発熱と呼吸困難。胸部X線で両側が真っ白になって、胸部CTで肺水腫みたいな陰影が出てきて、両側胸水やカーリーB線なんかが出てきて、肺局所に好酸球は動員されているものの、末梢血の好酸球はむしろ正常と、典型的な要素が割とはっきりしています。過去問を数回やればつかめると思います。そういう意味で問題を作りやすい。逆にワンパターン、マンネリ化しているとも言えます。

それに対して、この慢性好酸球性肺炎というのは、疾患概念が定まっているような定まっていないような、急性と慢性という用語で対照的に語られることが多々ありますが、急性ほどがっちり定まっていないと思っています。

一応例えば、中年女性に多いとか、気管支肺胞洗浄で好酸球が増えている+末梢血の好酸球が上がっているとか、移動する浸潤影とか、もちろん慢性の経過である(=線維化が組織に生じている)とか、一応急性と対照的な考えとして語られる概念というのはあるのですが、ちょっとこれって本当に単一の疾患なのか?みたいなところがあるのです。

「好酸球が増える病態」というのはいろいろな原因で生じます。代表的なところで言いますと寄生虫、アレルギー(喘息、ABPMなど)、血管炎(EGPAなど)、それ以外に血液疾患、好酸球が増多して臓器障害を起こす、というところにフォーカスを当てた好酸球増多症候群(HES)という疾患概念があります。

一方臓器特異的な疾患概念として、特に肺局所に好酸球が浸潤してくる病態が多く、教科書的にPIE症候群(好酸球肺浸潤症候群:Pulmonary infiltration of eosinophilia)というくくりがあり、その中に急性好酸球性肺炎と慢性好酸球性肺炎が含まれる、という分類をよく見かけると思います。

好酸球増多症候群、そういった「好酸球の増える、肺局所に浸潤してくる疾患」を含んだ、それこそ寄生虫や喘息も含めた、そういった分類の縦糸と横糸の絡み合いがややこしく、そういうグラデーションの中に存在するという意味で、個人的にはこのテの疾患は問題を作りにくいかなと思っていたのです…。

まあ、今回出題されてしまった以上、次の『病気がみえる』の改訂時には、もうガッツリと慢性好酸球性肺炎の項目が充実するんじゃないかな、と思います。まあややこしい分類を理解しなくても、上で申し上げたようないくつかの特徴、これらを押さえておけば、この問題を解くこと自体は難しいものではありません。

a 高齢者に多い.
 →中年女性です

b 喫煙が発症に関係する.
e 末梢血好酸球は正常である.
 →これらは急性好酸球性肺炎の特徴ですね。これだけでも、この症例は「急性」でないことがわかります。2つ正解があることになりますから。

d ステロイド抵抗性である.
 →ステロイドの反応性は良好です。「好酸球はステロイドですぐ逃げる」ってやつですね。

c 気管支喘息の合併が多い.
 →直接これを知らなくても、上の選択肢が誤りであることがわかれば、好酸球が増えるんだから、気管支喘息も合併するだろう、みたいな感じで解けるかと。

正解:c

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2021年02月13日

第115回医師国家試験問題解説4

115A46
54歳の女性.咳嗽と喀痰を主訴に来院した.喀痰は白色であり,発熱はなかった.自宅近くの診療所を受診し,胸部X線写真で異常陰影を指摘され,細菌性肺炎として抗菌薬の投与を受けたが陰影は増強したため紹介され受診した.3ヵ月前にも胸部X線写真で異常陰影を指摘されたが,症状が軽かったため経過観察したところ自然軽快したエピソードがあった.気管支鏡検査を施行し,気管支肺胞洗浄液中の好酸球は37%で,経気管支肺生検では好酸球浸潤を伴った肺胞隔壁の線維化病変を認めた.
この疾患について正しいのはどれか.
a 高齢者に多い.
b 喫煙が発症に関係する.
c 気管支喘息の合併が多い.
d ステロイド抵抗性である.
e 末梢血好酸球は正常である.

こちらもキーワードがちりばめられていて、ある程度過去問を解いていれば難しくはない、絶対に落とせない問題でしょう。

経過は慢性で、自然軽快というキーワードがあり、気管支肺胞洗浄で好酸球増多、肺政権でも好酸球浸潤があり、肺胞隔壁の線維化という、慢性の変化を思わせるワードが出てきています。肺胞内に好酸球浸潤が生じる、すなわち好酸球増多疾患ということで、慢性好酸球性肺炎を想起することはそれほど難しくはないでしょう。急性じゃないの?急性好酸球性肺炎と慢性好酸球性肺炎は、全く違う疾患だと思っておきましょう。

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2021年02月12日

第115回医師国家試験問題解説3

夏型過敏性肺炎と分かれば、選択肢のうち誤っているのは、すぐわかりそうです。

a 入院で改善する.
→抗原回避、隔離で改善することはよく知られています。入院で改善する、ということ自体が診断の手掛かりになります。

b LDが高値である.
d KL-6が高値である.
→間質性肺炎で上昇する数値は過去にも頻出でした。これは知っておきましょう。あとはSP-A、SP-Dあたり。

c IgEが高値である.
e 気管支肺胞洗浄液でリンパ球増多を認める.
→こちらがまあ、キモといえばキモの問題。夏型過敏性肺炎はV型、W型アレルギーなので、リンパ球が増多となりますが、T型で増える好酸球やIgEは増えません。まあでもこれは一般問題レベルの話ですね…。一般問題を、臨床問題風にアレンジした、てな感じでしょうか。これは必ず正解しておきましょう。

正解:c

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