2021年08月31日

胸部X線読影道場ふたたび587

今回の画像はこちらです。…ムズイ

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posted by 長尾大志 at 16:14 | Comment(2) | 胸部X線道場

2021年08月30日

胸部X線読影道場ふたたび586

陰影はシンプルで、右の中肺野から下肺野にかけての外側・胸膜付近に、割とべたっとした陰影が見られます。このベタッと感はコンソリデーションっぽく見えますね。左下、心陰影と横隔膜の交点付近にもべたっとしたコンソリデーションが見られます。

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CTで確認しますと、なるほど、しっかりとしたコンソリデーションでした。左下も同様の陰影が見られました。

場所としては、左の写真を見ると中葉に存在し、葉間の上の上葉には陰影は見られない感じですが、単純写真では毛髪線はどうでしょう…?よーく拡大すると、ピッと線が入っているようです…診断はやはり?細菌性肺炎でした。

(X線写真を確認し、CT他のスライスも確認して一部記載を訂正いたしました。)

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posted by 長尾大志 at 22:03 | Comment(0) | 胸部X線道場

2021年08月29日

胸部X線読影道場ふたたび585

昨日は日本離床学会のセミナーで1日しゃべりっぱなし、年々体力の衰えを感じる今日この頃でございます……。


さて今回の画像はこちらです。

スライド440.JPG

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posted by 長尾大志 at 13:30 | Comment(0) | 胸部X線道場

2021年08月28日

胸部X線読影道場ふたたび584

左下肺の高吸収、端がひゅいっと持ち上がっていますね。各種シルエットが陽性であることからも、左胸水、これはいいでしょうか。

それを見つけて喜んでいると、そこでクロージングしてしまうと、他の所見を見逃してしまいますね……水の少し上に、結節があることに気づかれたでしょうか。そしてまた、A-P windowからの突出も。

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胸水を抜いた後のCTでは、胸水に埋もれた舌区の原発巣、葉間(水の少し上の結節)や大動脈横の(A-P windowからの突出)播種結節が認識できました。

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posted by 長尾大志 at 20:33 | Comment(0) | 胸部X線道場

2021年08月27日

胸部X線読影道場ふたたび583

今回の画像はこちらです。

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posted by 長尾大志 at 09:19 | Comment(0) | 胸部X線道場

2021年08月26日

胸部X線読影道場ふたたび582

8か月前から、両側(右>左)に網状影のような高吸収域が見られます。12年前には…

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ほぼ異常なし。症状経過が気になるところですが、これだけ見ますと慢性型の間質性肺炎があったのかなあと思います。そこへ、今回は両側共にコンソリデーションのような濃い高吸収域が加わって見られます。

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CTでも基礎に胸膜直下の網状影があったところに、コンソリデーション+すりガラス影が乗っかってきていることがわかりますね。基礎にあったのは慢性に経過する喫煙関連間質性肺疾患で、そこに肺炎が合併したと考えられました。

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posted by 長尾大志 at 14:35 | Comment(0) | 胸部X線道場

2021年08月25日

胸部X線読影道場ふたたび581

今回の画像はこちらです。以前画像付きです。

スライド435.JPG

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posted by 長尾大志 at 10:53 | Comment(0) | 胸部X線道場

2021年08月24日

やさしイイ胸部画像クイズ2021/3/09B

島根大学医学部生、および全国の医学部学生の皆様と開催しております「胸部X線写真読影道場『肺の孔』」、2021年3月9日勉強会の3例目収録動画です。

こちらの動画は特に問題なさそうでしたので、間髪を入れずそのまま公開できました。こんな風に収録できていると楽なのですが、ついついイランことをしゃべってしまうのがよくないですね……。イヤ、この動画でも『やさしイイ胸部画像教室 実践編』の話を長々としてしまっております。スミマセン。

この日はどうやら○○〇〇特集だったようです。

https://youtu.be/iNUA7SSEyuY

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posted by 長尾大志 at 17:12 | Comment(0) | 胸部X線道場

2021年08月23日

やさしイイ胸部画像クイズ2021/3/09A・慢性咳嗽症例での胸部X線写真の見かた

島根大学医学部生、および全国の医学部学生の皆様と開催しております「胸部X線写真読影道場『肺の孔』」、2021年3月9日勉強会の2例目収録動画です。

前回動画が2月16日2例目分で、ずいぶん飛んだなーと思われる方もおられるかもしれません。そんなに気にしてないよーという方がほとんどかと思いますが……。

動画が飛び飛びになってしまったのは、なんか余計なことをしゃべっていたり、ちょっと間違っていたり、ちょっと消したいところがあったりするんですが、Youtubeエディタが使い物にならず、動画編集がうまくいかないもので……。公開の間が開いたのも、いろいろチェックした挙句使えない、となった動画が多すぎるもので。

本動画では、慢性咳嗽症例での胸部X線写真の見かたにも触れているので、少し長めになっております。ホントだったらそこも本筋とは関係ないので、カットしてもよかったのですが……そういうわけで入っちゃっております。飛ばし飛ばしご覧ください。

https://youtu.be/L0juclim7R8

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posted by 長尾大志 at 09:48 | Comment(0) | 胸部X線道場

2021年08月22日

胸部X線読影道場ふたたび580

CTでは、「何とも言えない陰影」?が特徴的ですね。ベースはすりガラス、ですが、線維化を思わせる網状影や牽引性気管支拡張は目立たず、小葉間隔壁などリンパ路の拡大が目立ち、しかも両側胸水。

何ともムズイ…リンパ増殖性疾患が一元的にはフィットしますかね。急性好酸球性肺炎も字面的にはフィットするんですが、年齢や病歴が違いすぎまして。他の検査所見などからCastlemanやTAFROなどが考えられましたが、なかなか生検に至らず、経過観察…という感じでした。

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posted by 長尾大志 at 15:56 | Comment(0) | 胸部X線道場

2021年08月21日

胸部X線読影道場ふたたび579

…とは申しましたが、画像自体もちょっと複雑、でしょうか。

陰影としては両側上肺野主体のすりガラス影、両側肋横角が鈍で、両側胸水がありそうです。両側横隔膜は少し高めではありますが、肺野の収縮を伴う、気管など構造物の歪みはなさそうです。両側上肺野なんですが、この前あったPPFEっぽくはない。胸水もあるし…。

すべてを一元的に考えようとする(オッカムの剃刀)と、鑑別を上げるのがちょっと難しい、って感じです。

両側上肺野のすりガラス:HP、じん肺、NTM(MAC)、薬剤、
両側胸水:心不全、腎不全、急性好酸球性肺炎、漿膜炎を来す全身性疾患(SLEなど)

難しいですねーCT撮りたくなりますね。

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なおさら難しくなった……?

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posted by 長尾大志 at 15:43 | Comment(2) | 胸部X線道場

2021年08月20日

胸部X線読影道場ふたたび578

今回も画像自体は割とシンプルかもしれませんが、症例としては難しかったです。

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posted by 長尾大志 at 11:08 | Comment(0) | 胸部X線道場

2021年08月19日

胸部X線読影道場ふたたび577

昨日の症例はどちらかというと症例として難しかったのですが、画像的には割とシンプルかなあと思います。

元々高齢で円背があり、胸郭が小さく心臓が寝ていたところに、両側びまん性のすりガラス影(右下葉は比較的保たれている)が乗っかってきた感じになります。シルエットサインは完全に陽性ではなく、陰影の主体はすりガラス影かなあと思います。

基礎に膠原病と間質性肺障害があり、PSL少量内服していたところにインフルエンザ〜誤嚥性肺炎からのARDS、低Na血症を合併して集中治療を要した例でした。

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posted by 長尾大志 at 13:11 | Comment(0) | 胸部X線道場

2021年08月18日

胸部X線読影道場ふたたび576

今回の画像はこちらです。

スライド432.JPG

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posted by 長尾大志 at 09:34 | Comment(0) | 胸部X線道場

2021年08月17日

胸部X線読影道場ふたたび575

「空洞の内容物が抜けていないのは,なんとなく悪くなっている気がします」という鋭すぎるコメントを頂いておりますが、一見腫瘤が消えたようにも見える画像、皆様どうお考えでしょうか……?

腫瘤様の陰影が消えた=肺膿瘍(化膿症)がよくなった、と決めつけるのは早計です。

ベースの肺野濃度自体、下肺野は両側共、全体的に高吸収になっています。胸水の量も増えているようです。そしてよーーくご覧いただくと、元の「腫瘤様影」のあたり、濃度がさらに高いまま、残っているように見えませんでしょうか。側面をご覧いただくと、さらによく分かります。腫瘤(様陰影)は残っておりますね…そうなのです。周囲の肺野にも病変が及んできたことにより、シルエットサイン陽性となり、正面像で見た時の周囲の境界線が消えてしまっただけで、病変はまだ残っている、ばかりか、画像上悪化していると解釈できるわけです。

臨床症状も、若干の軽快傾向がありながら血痰が生じ、再度体温上昇、CRPも上昇あり、悪化したものと考えられました。

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posted by 長尾大志 at 17:12 | Comment(0) | 胸部X線道場

2021年08月16日

胸部X線読影道場ふたたび574

肺膿瘍(肺化膿症)ということで、ペニシリン系で治療開始。治療開始後2週間で、こんな風に陰影が変化してきました……。

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これは、果たして「よくなった」のか、「悪くなった」のか……??

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posted by 長尾大志 at 10:02 | Comment(2) | 胸部X線道場

2021年08月15日

胸部X線読影道場ふたたび573

パッと見でも右下肺野の空洞を伴う腫瘤のような陰影が目立ちますね。シルエットははっきりしませんが、側面像を見ると明らかに後ろにあって、おそらくS6か10あたりかなと思います。

空洞内は二ボー(鏡面形成)が存在し、液体貯留があるようです。右の横隔膜の高さはそれほど極端に挙上してるとは思いませんが、肋横角は鈍で側面像でも少し葉間に胸水が入ってる所見もあり、肺下胸水が少しあるのかもしれません。

そして両側下肺野には粒状影が散らばっています。これらの所見を一元的に説明しようとすると、副鼻腔気管支症候群やDPBの類の細気管支炎が基礎にあるところに生じた肺膿瘍・膿胸と考えると一番筋が通るかなという感じです。

空洞というキーワードであれば、肺癌や肺結核、肺真菌症も鑑別診断には上がるかと思います。肺癌であれば扁平上皮癌で、癌性リンパ管症や癌性胸膜炎を伴うというところかと。肺結核であればあまり内部に二ボーは出ないと思いますが、陰影を一元的に説明は可能です。肺真菌症の場合、周囲の粒状影や胸水という現象はあまり生じにくいように思います。

本症例は基礎にリウマチ、それにに合併した細気管支炎・気管支拡張症があったところに、MTXで少し免疫抑制がかかっていたところに生じた肺膿瘍の症例でした。基礎にある粒状影と今回の腫瘤影は、一元的とは言い難い状況だったかもしれません。以前の写真はこちら。

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以前のCTはこんな感じでした。

スライド429.JPG

それが今回、抜歯後数週間で発熱、背部痛が生じてきました。CTではこのように、膿瘍+胸水が見られます。

スライド430.JPG

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posted by 長尾大志 at 15:27 | Comment(0) | 胸部X線道場

2021年08月14日

胸部X線読影道場ふたたび572

今回の画像はこちらです。

スライド427.JPG

これ自体はわかりやすいですね…

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posted by 長尾大志 at 16:46 | Comment(2) | 胸部X線道場

2021年08月13日

先ほど帰ってきました

今日はとある病院で教育カンファレンス+研修医の先生方への講義、でした!こういうことが、やりたかったこと!なのです。まだまだ他の病院からもお声掛けをお待ちしております〜。

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posted by 長尾大志 at 20:41 | Comment(0) | 日記

2021年08月12日

胸部X線読影道場ふたたび571

この画像は、「パッと見の形」の「推移」をご覧いただきたいものです。

10年で、上の方が縮んできていませんか?気管が傾き、気管分岐角が開き、横隔膜が引き上げられ……肺尖中心に、胸膜直下の濃厚な陰影が増える。

数日前のものほど、極端な変化ではありませんが、PPFEを思わせる陰影かと思われます。CTではこんな感じ。

スライド426.JPG

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posted by 長尾大志 at 18:12 | Comment(0) | 胸部X線道場