2021年11月30日

気道から肺にかけてのお掃除機構1

肺という臓器は、外気を取り込んでそこから酸素を体内に取り込み、二酸化炭素を排出する、酸素と二酸化炭素の交換を行なっている場所になります。

そのために気道はもちろん肺胞に至るまで、外気に直接触れることになります。この体の外に存在する外気というのは、細菌や真菌、コロナウイルスに至るまで、感染症を引き起こすような外敵でいっぱいなわけです。

例えばエアコンなんかですと、フィルターがあってそれでゴミを引っ掛けたりするわけですが、肺においてはそういった構造物は存在しません。それでは病原体をはじめとるする異物はどのようにしてふるいにかけられているのでしょうか??

大きな粒子(10μm以上)は鼻腔内で、鼻甲介が存在することによって生じる「乱流」によって遠心力で吹き飛ばされ、鼻粘膜や鼻毛(びもう)に付着します。まあそれが固まって鼻○○になるわけですけれども……割と大きな粒子はそこで捕集されるわけです。いわゆるサイクロン式掃除機(ダ〇ソンとか)と同じ理屈になります。

このように鼻で捕集される異物や微粒子は非常に多く、口呼吸をしていると風邪をひきやすい、なんていう都市伝説?があるわけですが、確かに口呼吸をしていると病原体が体内に入りやすいという面はあるようです。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 18:24 | Comment(0) | 呼吸器研修ノート

2021年11月29日

咳のメカニズム2021

このたび、とある雑誌において咳特集の編集幹事をさせていただくことになりました。

これまでそういう役割は自分の柄ではない、ということでことごとくお断りしてきたわけですが、この度は咳に関する特集を、あの亀井先生とやらせていただけるということでお請けしました次第です。

咳といえば……ということで、多くの著名な先生方に原稿をお願いすることとなってしまいました。皆様大変お忙しいことは重々承知しておりますが、同時に先生方の筆が早いということも承知しておる次第でございます。大変ご無理を申しますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

私の担当は胸部画像かな……?と思っていましたら、まさかの咳の機序ということになりました。考えてみれば咳の機序なんか学生時代の生理学でやったんでしょうかね??全く記憶にございません。本当にございません。しかもその時とは、分かっていること、常識がずいぶん変わっているであろうと思われます。そこで、今一度この生理学的な部分に関して勉強をし直してみる次第です。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 16:11 | Comment(0) | 呼吸器研修ノート

2021年11月28日

晴天につき紅葉を嗜む

山陰の冬は曇天か雨天か雪。晴天は貴重なのです。昨日とは打って変わって、今日はそんな貴重な晴天。ひょっとすると今シーズンラスト?ということで、年パスを使って足立美術館の紅葉を愛でに行って来ました。

IMG_4302.JPG

IMG_4331.JPG

IMG_4324.JPG

喫茶券もあったので、ビーフシチューとともにゆったり過ごしました。

IMG_4316.JPG

宍道湖岸の爽快ドライブを経て、以前とある先生におススメいただいた、湖岸の中華のお店へ。

IMG_4345.JPG

どうやら担担麵推しのようでしたので笑、素直に担担麵を頂きました。美味しかったです。

IMG_4343.JPG

トップページへ

posted by 長尾大志 at 18:27 | Comment(0) | 日記

2021年11月27日

益田からの帰路

前回は益田伯でしたが、今回は浜田で宿泊しました。なぜか。それは学生さんおススメの『のどぐろ炙り丼』を並ばずに食べるためです。朝食会場は魚市場内の「めし処 ぐっさん」でした。

IMG_4264.JPG

『のどぐろ炙り丼』はとろっとろでサイコーでしたが、ちとお高い。Go To Eat島根サマサマです。

続きましては昼ごはん。石見銀山の群言堂さんへ、前回のリベンジです。ハヤシライスと、食後のデザートの『リンゴとソルティーナッツのパフェ』、黒豆コーヒーラテを頂き、ゆっくりさせてもらいました。この空間落ち着く……ここも学生さんおススメなんです。

IMG_4267.JPG

IMG_4272.JPG

IMG_4274.JPG

IMG_4275.JPG

つづいて夜ご飯には少し早いですが、三瓶山ドライブを楽しみつつ三瓶バーガー本店へ。出雲大社店にはない『ワサビバーガー』を頂きました。

IMG_4284.JPG

三瓶山も周りの山も、紅葉というか黄葉が素晴らしく、クネクネ山道ですが道路幅は広く舗装も問題なく、車もほとんどおらず楽しいドライブでした〜。

IMG_4292.JPG

トップページへ

posted by 長尾大志 at 16:50 | Comment(0) | 日記

2021年11月26日

益田赤十字病院にて呼吸器コンサルテーション+レクチャー

今日はこちら。

IMG_2614.JPG

コンサル+レクチャーで1日でした。いや〜呼吸器の難しい症例は、市中にこそありますね……。研修医の先生方からの鋭いご質問にたじたじでした……。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 19:39 | Comment(0) | 活動報告

2021年11月25日

睡眠時無呼吸症候群の診断・合併症

睡眠時無呼吸症候群の診断は、まず問診などでSASを疑い、自宅で施行できる携帯型装置による検査施設外睡眠検査(out of center sleep testing:OCST)や睡眠ポリグラフ検査(polysomnography:PSG)によって睡眠中の呼吸状態の評価を行います。

PSGにて、1時間あたりの無呼吸と低呼吸を合わせた回数である無呼吸低呼吸指数(AHI)が5以上であり、かつ上記の症状を伴う際にSASと診断します。その重症度はAHI5〜15を軽症、15〜30を中等症、30以上を重症としています。

睡眠時無呼吸症候群による睡眠中の低酸素血症や高炭酸ガス血症によって、高血圧、脂質代謝異常、糖尿病、脳血管障害、虚血性心疾患、肺高血圧症などの合併症を引き起こすといわれています。

これらの病態を早期に発見し適切に管理することも重要です。また、CPAPによってこれらが改善することも知られていますので、睡眠時無呼吸症候群を早期に診断し、必要に応じてCPAPにつなげることが重要です。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 12:36 | Comment(0) | 呼吸器研修ノート

2021年11月24日

間質性肺炎の安定期治療について

特発性肺線維症についてはステロイド治療はむしろ禁忌といってもよく、治療は抗線維化薬(ピルフェニドン、ニンテダニブ)を使います。


ピルフェニドン(ピレスパレジスタードマーク)|3錠分3後
ニンテダニブ(オフェブレジスタードマーク)|3錠分3後

ただしこれらの薬剤はまだ薬価が高く、またピルフェニドンは光線過敏症、そしてどちらの薬剤も下痢などの消化器症状といった副作用が見られ、全ての特発性肺線維症患者さんに手放しで使った方がいいという位置づけではありません。

特発性肺線維症以外の間質性肺炎については、ステロイドを使ってみるという治療方針が一般的でしたが、昨今では線維化が前面に立っている間質性肺炎では特発性でなくても抗線維化薬を使うという方向性も見られてきています。まあ、大人の事情、みたいなこともあったりなかったり……。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 14:10 | Comment(0) | 間質性肺疾患シリーズ

2021年11月23日

潜在性結核感染症治療

潜在性結核感染症(潜在性結核症)の治療としては、これまでINHを5mg/kg/日を6〜9か月の投与となっていました。しかし既に米国などではRFPを使用して、短期間で終了(=服薬コンプライアンス?アドヒアランス?向上に寄与)する投与方法があったのです。

そこで、遅まきながら2021年10月、厚生労働省結核感染症課長から「潜在性結核症の治療について、INH及びRFPの2剤併用療法を3〜4か月行うことを追加する。ただしINHが使用できない場合またはINHの副作用が予測される場合は、RFP単独療法を4か月行うこととする」と、ようやく通知されました。

これによって、RFP(追加または単独)治療でようやく治療期間の短縮が可能となりました。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 14:11 | Comment(0) | 長い長い結核の話

2021年11月22日

DNAR(Do Not Attempt Resuscitation)について

DNAR(Do Not Attempt Resuscitation)とは、蘇生(Resuscitation)を試みない(Do Not Attempt)ということを意味し、具体的には心停止しても心肺蘇生(心臓マッサージ、心臓の電気ショック、昇圧剤投与、そして人工呼吸など)を行わないことを指します。

癌診療における終末期の「DNAR」の表す意味合いは、あくまで抗癌治療にもかかわらず癌が不可逆的に悪化し、いかなる治療によっても改善が見込めないという文脈において、元の病態そのものによって心肺停止が生じた場合に、蘇生処置が(蘇生の見込みがない状況において)かえって患者さんご本人の不利益になる、という考えで、そういう処置をしないということであります。

決してDNAR=何も治療的行為はしない、ということではないことに注意が必要です。なんか言葉の普及に伴って、そういう雑な扱いをされているような場面があったりなかったりすると聞くような聞かないような気がしますので、当たり前のことを再確認です。

上級医や指導医と、もちろん患者さんとご家族、それに医療スタッフ全ての話し合いと合意が必要です。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 15:35 | Comment(0) | 呼吸器研修ノート

2021年11月21日

がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン2020年版4 新しい機序の便秘薬

オピオイドの副作用として知られている「便秘」。便秘には酸化マグネシウム(マグミットレジスタードマーク3錠分3)、ビコスルファート頓用、センノシド頓用などが以前から使われてきましたが、なかなか頑固な便秘ですと効果が得られないこともあり、困っていたところです。

最近ようやく、立て続けに新しい作用機序の便秘治療薬(ポリエチレングリコール製剤(モビコールレジスタードマーク、リナクロチド(リンゼスレジスタードマーク)、エロピキシバット(グーフィスレジスタードマーク)が発売され、がん疼痛の薬物療法に関するガイドラインに掲載されました。

また、最近発売されたナルデメジン(スインプロイクレジスタードマーク)は末梢性μオピオイド受容体拮抗薬であり、オピオイド誘発性便秘症専用の治療薬です。1日1回1錠投与で使いやすく、オピオイドの投与量にかかわらずオピオイド誘発性便秘症を改善したとして期待されています。いずれも主な副作用として、下痢が報告されています。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 16:51 | Comment(0) | 呼吸器研修ノート

2021年11月20日

がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン2020年版3

癌疼痛マネジメントの基本的な7つの原則、続きです。

E鎮痛薬は「経口的」「時間を決めて」「患者ごとに」「細かい配慮をもって」投与する

・経口的に
可能な限り自宅で投与しやすい経口投与で行うのが原則です。

・時間を決めて
薬剤を適正な決まった時間に投与する、これは薬剤を規則正しく投与し、血中濃度をできるだけ安定させるという意味で、決まった時間かつ薬の効果がなくなる前に次の投与を行うということが重要です。

・患者ごとに
薬剤の適切な投与量とは、その患者さんが納得するレベルまで痛みが取れる量であるゆえに、患者さんごとにきめ細かく治療法を選択する必要があります。その上で

・細かい配慮をもって
これも当然ですね。

Fがん疼痛治療は、がん治療の一部として考えられる
さすがに昨今では手術、抗がん剤、放射線など、がんそのものに対する治療をやっている間にはがん疼痛治療は優先しなくてよい、と考える医療関係者は少なくなっていると思いますが、患者さんがどのようなステージであっても痛いものは痛いわけで、痛みはできる限り除去するのが原則になります。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 17:43 | Comment(0) | 呼吸器研修ノート

2021年11月19日

がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン2020年版2

この癌疼痛マネジメントの基本的な7つの原則は以下の通りです。

@疼痛治療の目標
これは患者さんにとって許容可能な生活の質を維持できるレベルまで痛みを軽減するということです。痛みを持ったまま生活をすると、やはり生活の質を著しく低下させることになりますので、これが重要な目標となります。

A包括的な評価
マネジメントの最初のステップとして患者さんの評価が非常に重要です。痛みというのは主観的なものであり、痛みの重症度を適切に測定すること、また患者さんの置かれた状況を心理的な問題とも含めてしっかりとした評価することが必要です。

B安全性の保証
特に薬物を使用するにあたって副作用を管理することが重要であることはもちろんですが、特にオピオイドは患者さん本人以外の人へ転用されてしまう危険性、という面もあり、きちんとした管理が必要です。

Cがん疼痛マネジメントは薬物療法が含まれるが、心理社会的および精神的ケアも含まれる
がんそのものによる直接的な痛みももちろんですが、痛みが主観的な表現型を示すという意味で、心理社会的精神的なサポートは痛みのマネジメントに大変重要であるということです。

Dオピオイドを含む鎮痛薬は、いずれの国でも使用できるべきである
これはその通りです。

明日に続きます。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 15:34 | Comment(0) | 呼吸器研修ノート

2021年11月18日

がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン2020年版1

がん疼痛に関するマネジメントのガイドラインとしては、有名なWHOのガイドライン (WHO 方式がん疼痛治療法)があり、その三段階除痛ラダーはご存知の方も多いかもしれません。

そのWHOがん疼痛治療法が2018年に改定され、新しいガイドラインに変更となっています。それを受けて日本ガイドラインも2020年に『がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン2020年版』として新しくなっていて、三段階除痛ラダーもなくなって?いますので、少しそれについて触れておきたいと思います。

そもそも三段階ラダーは1996年の報告で取り上げられ、シンプルかつわかりやすいものであったこともあって普及していたわけですが、1996年以降の医療技術等の発展によって、治療方法・薬剤など新たな物が出てきました。

またWHOはいわゆる途上国といいますか低・中所得国をカバーするわけで、例えばオピオイドなど、病院での入手が難しい薬剤があったりする国の現実も踏まえて、全世界的に使えることが必要であるというところでの改定になったという理解でよろしいかと思います。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 19:24 | Comment(0) | 呼吸器研修ノート

2021年11月17日

肺癌の治療ガイドラインについて、少しだけ

呼吸器内科で診療する肺癌は、外科手術適応でない症例、すなわち一般的には多くの小細胞肺癌および非小細胞肺癌のステージVB期以上、ということになります。もちろん個々の症例の状況によって手術適応は厳密に検討されるべきです。

小細胞肺癌は外科手術適応になるのはステージT、UAの一部のみで実際にはほとんどみられません。外科手術適応外のもののうち、放射線治療の適応となる限局型(病変が同側胸郭内に加え,対側縦隔,対側鎖骨上窩リンパ節までに限られており悪性胸水,心嚢水を有さないもの)は化学放射線療法の適用になり、それ以上病変が進展している進展型は化学療法のみの治療になります。詳しくは日本肺癌学会の肺癌診療ガイドライン、最新版が公開されていますのでそちらを参照してください。

非小細胞肺癌においてもVB、VC期の治療とW期の治療は少し異なるところもあります。特にW期の治療において、昨今では抗癌剤の新製品が次々と発売され、新たなエビデンスがどんどん発表され、ガイドラインがどんどん書き換えられている現状です。ですから肺癌領域の診療に関しては日本肺癌学会の肺癌診療ガイドラインを必ず参照し、その上で上級医、指導医の先生と診療方針についてよくディスカッションしましょう。ただ大前提としては、ドライバー遺伝子の変異や転座があれば、それに対するキナーゼ阻害薬が他の治療に対して圧倒的に優れた成績であり、その治療を最優先する、という点を知っておきましょう。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 14:30 | Comment(0) | 呼吸器研修ノート

2021年11月16日

肺炎・敗血症まとめ7 非定型肺炎を鑑別する6項目

昨日述べた非定型肺炎(≒マイコプラズマ)に特徴的な要素を6項目にしたのがこちら。

若年者(<60歳)
基礎疾患なし、あっても軽微
痰が少ない
ラ音が聴かれない
空咳が多い
採血で白血球が増えない(<1万)

このうち4項目以上を満たすと非定型肺炎を疑います。

マイコプラズマは一般的な細菌よりもずいぶん小さな微生物で、自分で細胞壁を合成して増殖することはできません。そのためヒトの細胞内に感染(寄生)して、細胞の仕組みを利用して増殖しており、細胞内寄生菌と呼ばれます。細胞壁を持たないので通常よく使われるβラクタム(細胞壁の合成阻害薬)は原理的にも実際にも全く効果がありません。マイコプラズマに「効く」のは、マクロライド系やキノロン系といった DNA 合成阻害薬になります。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 17:02 | Comment(0) | 呼吸器研修ノート

2021年11月15日

肺炎・敗血症まとめ6 非定型肺炎を鑑別する

A-DROP(CURB-65)などで治療の場を決定したら、次は抗菌薬の選定です。「いや、ウチはスルバシリン一択!」「セフトリ一択で!」「キノロンでええやん」などと言わず、少しは考えましょう。

少なくとも「非定型肺炎もあるかもしれないしキノロンで」ではなくて、非定型肺炎(マイコプラズマ)くらいはしっかり鑑別したいものです。元々ガイドラインができた2005年当時は、非定型肺炎といえばマイコプラズマ、クラミジア、オウム病、レジオネラ、Q熱などを含んで考えられていました。

しかしながら、レジオネラは急速に悪化し、早期にきちんと診断しないとβラクタム系が効きませんから生命予後が悪くなる、また臨床的な特徴が「非定型」と一絡げにするには微妙に異なる、ということで特別扱い。

クラミジアはじめ、マイコプラズマ以外の病原体肺炎は当初考えられていたほど多くはない、と最近いわれていますので、実質的に非定型肺炎といえばほぼマイコプラズマ肺炎と考えて良いでしょう。

マイコプラズマは気管支粘膜上皮細胞の線毛にくっついて感染します。喫煙していたりCOPDがあったりして線毛が傷んでいるよりも、線毛が元気な方が感染しやすいといいます。また、感染が成立するには、それなりに長い時間同じ空間(≒教室)にいる必要がある、ということから、保育園、幼稚園、学校に行っている、若くて元気なヒトが罹りやすい……ということになります。

気管支上皮の炎症から気道過敏性が亢進しめっちゃ咳が出ますが、痰は産生されず、気道に痰がないのでラ音も聴かれません。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 15:20 | Comment(0) | 呼吸器研修ノート

2021年11月14日

島根リハビリテーション学院で講義2

島根リハビリテーション学院での講義後、学生さんに感想を聞いてみました。他の学校よりもたくさんの感想をもらえて、大変喜んでおります。が……直前の内容がかなり印象的だったようで、ずいぶんそれに引っ張られた感想になっております笑。

(ここから感想引用)
・ちょうど良い講義でした
・気胸は嵐
・気胸=嵐!
・とてもわかりやすく、聞きやすい授業でした!
・説明が分かりやすくて良かったです。
・難しい内容なんですけどわかりやすかったです!YouTubeも見てます!
・気胸について理解できた
・イケメンじゃないので気胸にならないと分かって安心しました。ありがとうございますにこにこ
・丁寧で分かりやすいです。
・わかりやすかった
・話しが聞きやすいのでよかったです
・画像や絵などがあり分かりやすくて面白いです。
・気胸=嵐というのが覚えやすかった
・気胸になりやすい人が身近にいるのでとても覚えやすいです。
・わかりやすかったです。
・気胸になりやすい体型の人が身近にいてわかりやすかった。喘息には気をつけようと思った。
・気胸が何かわからなかったけど、気胸=嵐というのが分かりやすかったです。
・その病気になった有名人など知れてよく理解できた
・わかりやすくてたのしかったです
・苦手な内科学ですが、わかりやすく説明してくださって理解できることが多かったです。
・難しい内容だけどわかりやすいように授業されていてありがたい
・ユーモアのある講義で、講義を受けていて面白いし、わかりやすいと思います。ありがとうございます。
・喘息について、知っていましたが、発作がなくても吸入することなど、知らなかったことがとても多かったのでためになって良かったです
・分かりやすいです
・気胸=嵐 が印象的でものすごく覚えやすかったです
・資料がとても見やすくてありがたいです。
・気胸について知ることができて良かったです。また、喘息についても知ることができ、今後の学習意欲が高まりました。
・堅苦しい授業ではなく、小ネタを交えたり、わかりやすいスライドのおかげで飽きることなく話を聞けて、頭にもすっと入って来ます。とても楽しい授業だと思います。ありがとうございます。
・気胸になりやすい人が身近にいると言うことがわかった
・喘息のことは知っていたけど、環境、時間によって症状が変わることに驚いた。
・気胸=嵐 絶対に忘れないと思いました。
(引用ここまで)

たくさんの感想ありがとうございました!確かに授業中、顔は気胸には関係ない!と明言したはずのですが、少々誤解があるようで……汗。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 12:10 | Comment(0) | 先輩研修医・学生さんの感想

2021年11月13日

島根リハビリテーション学院からの、お隣の町立奥出雲病院

昨日は島根リハビリテーション学院で2回目の講義。講義の感想、頂いておりますので明日ご紹介します。

講義の後、お隣の町立奥出雲病院にお邪魔してまいりました。総合診療科の遠藤先生にお招きいただき、病院内をご案内いただいたのですが、築20年という病院の建物、パッと見は築2年くらいで、大変手入れ、お掃除が行き届いていると感じました。また、森の中の高台に立地し、窓からの眺望がすばらしいのも印象的でした。

IMG_4126.jpg

IMG_4130.jpg

今力を入れておられる在宅医療部門を中心に、病院の取り組みをご紹介いただきました。町の規模と病院の規模、町との関係性、スタッフの皆様のお人柄や頑張りなど、多方面にわたり「いい塩梅」で調和しているというか、働く喜びを感じられるようなステキな病院でした。

IMG_4134.jpg

遠藤先生、藤原先生、ご案内ありがとうございました!

トップページへ

posted by 長尾大志 at 13:55 | Comment(0) | 呼吸器研修ノート

2021年11月12日

肺炎・敗血症まとめ5 BTSのCURB-65

続いて英国BTS…といっても某国のアイドルグループではありません。British Thoracic SocietyのガイドラインであるCURB-65をご紹介します。まあ、A-DROPとほとんど同じなのですが、(重症になりそうな)年齢のカットオフが若めなのと、SpO2の替わりに呼吸数が項目に入っている点が異なります。

A-DROPができた当時、日本のエライ方々は呼吸数も見ていないのか…とある筋からdisられていたのが懐かしいですね……。

C:Consciousness 意識レベル低下
U:Uremia BUN>20mg/dL
R:Respiratory rate 呼吸回数30回以上
B:Low Blood Pressure 収縮期圧≦90mmHg または拡張期圧≦60 mmHg
65:65歳以上

0-1点:軽症→外来治療
2点:中等症→一般病棟入院治療
3点以上:重症→ICU管理

トップページへ

posted by 長尾大志 at 17:35 | Comment(0) | 呼吸器研修ノート

肺炎・敗血症まとめ4 A-DROP

昨日はブログのサーバーが反応せず更新できませんでした。失礼いたしました。
さて日本呼吸器学会の市中肺炎ガイドラインで設定されているA-DROP、これはぜひとも知っておきましょう。

A:Age(年齢) 男性≧70歳、女性≧75歳
D:Dehydration(脱水) BUN≧21または脱水
英語が難しければ「脱水のD」でよいでしょう。
R:Respiration(呼吸)SpO2≦90%
レスピのRで覚えましょう。
O:Orientation(意識障害)
「起きてる?のO」で覚えましょう。
P:Pressure(血圧) 収縮期圧≦90mmHg

上記5項目を1つ満たすごとに1点カウントし、点数によって重症度、および入院・外来いずれで治療するかを決めます。

0点:軽症→外来治療
1-2点:中等症→外来、または入院治療
3点以上:重症→入院治療
4点以上→ICU 管理

トップページへ

posted by 長尾大志 at 16:38 | Comment(0) | 呼吸器研修ノート