Aさん(75歳男性)は一人暮らしで、妻とは5年前に死別し、子供はいない。57歳の時に慢性閉塞性肺疾患(COPD)と診断された。他に既往はない。20歳から喫煙していたが、今は禁煙している。エレベーターのないアパートの4階に住んでおり、家事動作時に息苦しさが出現することもあったが、日常生活動作(ADL)は自立していた。妻が亡くなってからは食事が不規則になり、インスタント食品ばかり食べていた。入浴はせず、週に1回シャワーを浴びていた。
1週前から日常生活動作(ADL)でも息苦しさが増強し、食欲がなく、ほとんど食事をしていなかったが、ジュースを500mL/日は飲んでいた。昨日の夕方に37.8℃の発熱があったため、本日かかりつけの病院を受診した。
受診時の身体所見:体温37.6℃、呼吸数24/分、脈拍94/分、血圧138/88mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)82%(room air)。動脈血液ガス分析(room air):動脈血酸素分圧(PaO2)45Torr、動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)58Torr。
検査所見:赤血球420万/μL、Hb10.3g/dL、白血球9500/μL、総蛋白5.8g/dL、アルブミン3.4g/dL、空腹時血糖98mg/dL、CRP10.1mg/dL。
医師の診察の結果、Aさんは慢性閉塞性肺疾患(COPD)の急性増悪と診断された。
このときのAさんの状態はどれか。
1 うつ熱
2 高血圧
3 呼気の延長
4 皮膚の掻痒感
問題文の長い3連問です。
2023年03月09日
第112回看護師国家試験解説・P97 COPD増悪時のあれこれ
posted by 長尾大志 at 19:08
| Comment(0)
| 医師国家試験過去問(呼吸器系)つまずきポイント徹底解説