2014年10月09日

第24回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会「安全管理」セッション予習4

■ 当院の誤嚥・窒息予防における水飲みテストの効果について

概要
2012年6月、院内全看護師278名に対し誤嚥・窒息に関するアンケートを実施。誤嚥・窒息時の緊急対応については80.6%の看護師が認知していたが、改訂水飲みテスト(MWST)やフードテスト(FT)は48%しか認知されていなかった。マニュアルを改訂し、研修会や実技勉強会を開催し、2014年2月に291名の看護師を対象に同様の調査を行った。


看護師における、MWSTおよびFTの認知度は74.1%に上昇し、産科や手術室、腎センター、外来を除くと90.3%に達した。食事介助中の誤嚥・窒息経験者は対策前の21%(56名)から1.8%(5名)に減少した。


所感
看護師さんがMWSTおよびFTを認知されることで、嚥下機能の低下、高リスク症例を検出することが出来、食事介助時に注意して誤嚥・窒息の頻度を減らすことが出来たとのことです。


看護師さんの認知を引き上げることで、ケアを改善し、アウトカムも改善することが出来た、という看護に直結する意義深い研究であると思います。特にSTさんがおられない病院、おられても人数の関係で全ての患者さんに目が行き届かない施設などで、有用なことだと思います。あと発表としては、文献的裏付けがあるといいでしょう。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 17:20 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。