呼吸性アシドーシスの原因は、換気量が減ってCO2が体内に貯留すること。すなわち、呼吸数が減る、あるいは1回換気量が減るなど、分時換気量の低下を引き起こす病態が呼吸性アシドーシスの原因となります。
代表は肺の疾患であれば、COPDなどの閉塞性疾患ですね。理由はまた後で述べますが、気道が閉塞して空気の通り、出入りが悪くなることで、換気量が減ってしまう、と考えましょう。
肺の疾患以外には、肺胞低換気症候群や脊柱側湾症などの胸郭運動が制限される疾患、あるいは神経筋疾患によって胸郭運動が低下する、薬剤で呼吸抑制がかかる、などの病態が考えられます。
これらの鑑別は、割とわかりやすいと思います。元々基礎にあった病態が何か、閉塞性肺疾患か神経筋疾患か、薬剤は何を使っているか、そういうことがわかれば目星は付きますね。
逆に患者さんの病態を把握していれば、血ガスを採取する前に、結果が「アシドーシスがあるはずか、アルカローシスがあるはずか」目星が付いているはず。検査をする前には、必ず結果の予測をすべし、ということですね。
酸塩基平衡〜アシドーシス・アルカローシス
2015年02月19日
早わかり動脈血ガスの見かた10・呼吸性アシドーシスの原因を鑑別する
posted by 長尾大志 at 19:41
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