2015年07月11日

第43回Shiga Chest Disease Conference、Lung Cancer Seminar in Shiga 2015に参加しました。

今週の後半は、インプット活動に充てました。木曜日に第43回Shiga Chest Disease Conference(大阪市立総合医療センター腫瘍内科 武田先生)、金曜日にLung Cancer Seminar in Shiga 2015(北海道大学呼吸器内科 大泉先生)、いずれも今年のASCO(米国臨床腫瘍学会)便りで、新しい知見をたくさん学ぶことができました。


噂にしか聞いていなかった「免疫チェックポイント阻害剤」の衝撃!これまでの常識がひっくり返りました。


これまではピンポイントの変異に対する分子標的薬しかなかった、すなわちタバコ癌以外の、ピンポイント変異によって癌化したような症例にしか分子標的薬の恩恵はなかったわけですが、免疫チェックポイント阻害剤であるペンブロリズマブは、遺伝子変異が多く存在していればしているほど効果があると言います。


いやあこれまでは、タバコを吸って癌になったというケースには最新治療の恩恵がないものだ、と思っていましたが、これでタバコを吸って癌になってももう大丈夫、どんどんタバコを吸いましょう、ということになるのかと、少し心配なところもあります。


それとなんといっても医療費ですね。抗癌剤だけで1ヶ月何百万、ですか。多くの癌の保健適用になるとすると、保険財政はもう持たないですねー。



それ以外にも第3世代のEGFR-TKIとか、グレリン様物質とか、化学療法の比較試験とか…盛りだくさんでありましたが、免疫チェックポイント阻害剤のいろいろな意味での衝撃が強すぎて…復習にも身が入りません。いったい、どうなるのだろう…。

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posted by 長尾大志 at 21:56 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録
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