2015年08月20日

胸部X線写真 各論8・誤嚥性肺炎

高齢化によってどんどん増えている誤嚥性肺炎。どこにお勤めでも見かけることが多いんじゃないか、と思います。


通常坐位で食事をしていて誤嚥すると、食物は真下に落ちていきます。気管分岐部では分岐の角度が左右で異なり、右の方がより下向きの角度ですので落ちてきたものは右>左に落ちやすいものです。


スライド33.JPG


とはいえ角度の差は確率論で、左に落ちることも多々あります。言えることは、真下=肺底部に落ちる、ということです。肺底部は下葉の底面、横隔膜の裏あたりですから、誤嚥性肺炎の典型像はそのあたりに陰影が出てくるものです。


スライド34.JPG


実例をみてみましょう。まずは健常時、特に異常は見当たりません。


スライド35.JPG


誤嚥性肺炎像です。左の下にぼんやりと白い陰影が見えます。


スライド36.JPG


スライド37.JPG


ポイントは心陰影(左4弓)とシルエットサイン陰性で、横隔膜はややぼやけているところ(シルエットサイン陽性)です。心臓に接していない(舌区ではない)、かつ横隔膜に接している(下葉である)ことがわかります。


スライド38.JPG


CTを見ると確かに心臓よりずっと後ろに陰影があり、下葉の陰影であることがわかります。


ナースのための胸部X線道場

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posted by 長尾大志 at 18:36 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場
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