某メーカー主催の、まあCOIがらみの講演会なのですが、お話しになる先生方はいつも、お話を拝聴したいと思っている豪華メンバーで、自分の知識を確認する機会としては貴重な会です。
今回は天理よろづ相談所病院の小橋陽一郎先生によります、『間質性肺炎の病理:画像との対比を含めて』というタイトルでお話を頂きました。大変興味深く拝聴しました。
備忘のため、いくつかメモを残しておきます。ちょっとマニアックなので一般向けではありません。あしからず。
・牽引性気管支拡張の周囲にある線維化様のdenseな場所は無気肺硬化型の線維化であり、EvGで染めてみると肺胞壁は折りたたまれて残っている。そういうものはステロイドなどによる可逆性が期待できる。
・AIP/DADやLIP、それにRB-ILDやDIPには、結局、特発性例はほとんどない。
・NSIPは均質な病変、OPは斑状の病変。
・結局のところ、Honeycombingとはどのようなものであるのか、病理医の間で定まったコンセンサスはない。
・蜂巣肺の『嚢胞』は、肺胞構造が改変された線維化病変内の末梢気腔が拡張して出来たもので、牽引性気管支拡張とは違うものである。嚢胞なので『底』がある。牽引性気管支拡張には『底』がない。
・病理でいうothersには特発性でない、何らかの原因があるものが少なからず含まれている。わかっているものでは鳥と膠原病。
すごく面白かったんですが、伝わらないような気がしますのでこのぐらいにしておきます。
ところで明日、大阪駅前、グランフロント大阪にて開催される、こんなフォーラムで胸部X線写真のお話をします。

宿坊合宿の熱気を持ち込んだ、楽しく聞けるお話になっていると思いますので、大阪近郊の方はぜひお越し下さい。すっかり告知を忘れておりました。