抗結核薬の中ではリファンピシン(RFP)、エタンブトール(EB)、ストレプトマイシン(SM)・カナマイシン(KM)の効果が認められていて、標準治療に使われます。ただ、SM、KMは筋肉注射での投与となりますので、外来診療では若干ハードルが高くなり、優先順位としては少し下がります。
投与量としては、概ね肺結核の治療と同じ量です。
先に挙げた2012年の日本結核病学会・日本呼吸器学会の見解で示されている標準療法は、以下の通りです。
(表)
- CAM 600-800mg/日(15-20mg/kg)分1または分2(800mg/日なら分2)
- RFP 10mg/kg(最大600mg)/日 分1
- EB 15mg/kg(最大750mgまで)/日 分1
- SMまたはKM(各々15mg/kg以下、最大1,000mgを週2〜3回筋肉注射)は必要に応じて
つまり、CAM、RFP、EBの3剤が基本で、ある程度以上の重症例にSMを追加する、という感じです。
ちなみに米国胸部学会(ATS)/米国感染症学会(IDSA)の提言(An official ATS/IDSA statement: diagnosis, treatment, and prevention of nontuberculous mycobacterial diseases.
Griffith DE, ら Am J Respir Crit Care Med. 2007 Feb 15;175(4):367-416. )では、結節気管支拡張型であれば週3回投与(1回投与量多め)でよい、となっています。
呼吸器専門でないドクターのための呼吸器実践