2017年03月27日

縦隔内にある構造物は、気管、食道や血管・心臓

縦隔内にある構造物は、気管、食道、血管、それに心臓です。それ以外に存在するのは、それら大きな構造物の間にある結合組織や脂肪組織と、幾ばくかのリンパ節といったところです。


で、正常の胸部X線写真や胸部CTで見えるのは、気管、食道、血管、それに心臓だけと考えてOKです。


スライド19.JPG


ほぼ正常症例のCT像。目印となる大動脈弓でのスライス(下)と、その少し上のスライス(上)です。

@上大静脈
A大動脈弓
B気管
C右腕頭静脈
D(右)腕頭動脈
E左腕頭静脈
F左総頸動脈
G左鎖骨下動脈
H食道


リンパ節もたくさんありますが、通常は見える大きさではありません。それが、肺癌や感染症その他の疾患で、リンパ節腫脹を来すと、そのリンパ節が目に見えるカタマリとして認識出来るようになります。もちろんCTの方が感度は高いのですが、胸部X線写真でも結構見えるものなのです。

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posted by 長尾大志 at 19:52 | Comment(2) | 胸部X線写真で、ここまでわかる
この記事へのコメント
理学療法士です。重症心身障害児(S字の側彎の強い方)の同様の写真で各部位のレイアウトをご紹介いただけませんか?脊柱と動脈の間に気管が圧迫されている状況や肺の圧迫されている様子を学びたいと思っています。
Posted by 小松昌久 at 2020年09月12日 06:49
成人の症例しか持ち合わせておりませんが、圧されたりして偏位することはあれども、レイアウトが極端に変わってしまう、ということはないかと思います。
Posted by 長尾大志 at 2020年09月12日 15:29
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