2017年03月31日

大動脈弓を追う

気管の左隣にリンパ節腫脹などが見えてくると、どんな風に見えるでしょうか。


元々気管の左隣に存在するのは、大動脈弓という大きな構造物です。で、大動脈弓の上には、大動脈から分岐した3本の動脈があるのですが、椎骨と重なったりしていることで、それほど存在感はありません。まあそれでも、確かに存在はしているのですが。


スライド24.JPG


のように、大動脈弓のてっぺんあたりまで、線が見えるのが通常です。


大動脈周囲のリンパ節腫脹があったりすると、こんな風に…


スライド25.JPG


スライド26.JPG


気管の左、大動脈弓の上あたりが妙に白く見えて、大動脈の線も見えなくなります。大動脈弓とシルエットサイン陽性の陰影が気管の左側に見られる、ということです。

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posted by 長尾大志 at 16:54 | Comment(0) | 胸部X線写真で、ここまでわかる
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