2017年04月04日

リンパ節腫脹の見かた

胸部X線写真では、胸部CTのように縦隔リンパ節や肺門リンパ節をハッキリと認識するのはいささか難しいものです。しかし、見かたのコツを知っておけば、胸部X線写真でもカッコよくリンパ節の腫脹を指摘出来たりするのです!こっそりと?そのコツをお教えしましょう。


リンパの流れ

そのためにはリンパの流れを理解しておく必要があります。肺胞において異物や外敵を損食したマクロファージは、リンパ管に入ってリンパ液の流れに乗って、リンパ節まで流されます。流れ着いたリンパ節では貪食した異物の抗原提示をして、Tリンパ球の活性化に一役買うのです。


で、リンパの流れですが、おおよそ、肺の外側から肺門に向かって、気管支や血管に沿って網の目状に張り巡らされたリンパ管を通って流れています。


スライド30.JPG


その流れに乗って最初に到着するリンパ節は、肺門リンパ節(茶色)。そのあと、気管分岐部にある気管分岐下リンパ節(青色)、気管傍リンパ節(紫色)を経由して、縦隔を上行し、最終的には静脈角(鎖骨下静脈と内頸静脈の合流部)で静脈に注ぎます。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 18:44 | Comment(0) | 胸部X線写真で、ここまでわかる
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。