そういう場合、肺下胸水、と呼ばれ、ただ横隔膜が挙上しているかのように見えるために、異常所見として認識しにくいものです。
ただ横隔膜が上がっている場合との鑑別点としては、特に左側で、胃泡と(見えている)横隔膜の間が離れていないかどうかを確認します。
横隔膜は通常、胃泡のすぐ上(1cm未満)にありますが、ここが分厚くなっていると、肺下胸水の可能性があるのです。
まあ、正常でも1割程度は1cmを超える、ともいわれていますので、確認には次の方法を使います。
- 胸水があると思われる(横隔膜の高い)側を下にした側臥位で写真を撮る。
- 側面や斜位でX線写真を撮る。
- 超音波検査をする。
- CT検査をする。
まあ、すぐにCT撮れるんだったら苦労しないよ、というところでしょうが、患側が下の側臥位は検出感度が高いのでお勧めします。