2017年08月09日

症例検討会BRONCHO16−3

多数・多種類の投薬を受けているものの、本症例におけるコントロールは万全とはいいがたいものです。ですから周術期の発作予防という意味では、もう少しコントローラーを何とかしたい。とはいえ、大概の薬がはいっておりますけれども…。


具体的には、フルティフォーム/スピリーバの吸入手技確認、用量調整、それでダメならオマリズマブorメポリズマブ追加、手術が迫っているなら、短期間全身ステロイド使用もやむなしかもしれません。


それに肺機能だって、1秒量<1L、結構な低肺機能です。体格も小さい症例ですが、1秒率も50%未満。これでは咳をして痰の喀出するのも結構大変です。ということで、手術に際してはリスクが高そうです。


不安定期にどうしても手術、という場合、術前(+術後)、短時間作用型β2刺激薬吸入をしたり、全身ステロイドを使用したりすることもあります。



そして!さらに確認しておくべき、最も大切なことは、アスピリン喘息の有無。術後疼痛に対してNSAIDsを使う機会は多いものですから、アスピリン喘息の有無は必ず確認しておかねばなりません。手術による発作よりも、NSAIDs投与による発作の方がむしろ危険です。


そこでご本人に確認しましたところ…


「これまで解熱薬とか痛み止めを飲んで、発作が出たりしたことはないですか?」「それは覚えがないですねえ」とのこと。おお、それではアスピリン喘息なしですな…。「いや、そもそもそういう薬って、飲んだことがありませんのです」…。


なるほど。飲んだことがなければ、アスピリン喘息が「あり」か「なし」かはわかりません。それではこの質問。


「湿布とかを貼って咳が出たり、ゼイゼイすることはありませんか?」


「そうですね。茶色い湿布を貼るとよくゼイゼイいうンです」


!!!!!


ハイ、アスピリン喘息ありです。こういうことがままありますから、しつこく追求する必要がありますね。


術中発作などのリスクも高いので、術前にメプチン吸入、リンデロン点滴し、術後の投薬にも禁忌薬が多く、注意が必要と説明しました。


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posted by 長尾大志 at 15:46 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO
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