2017年11月09日

症例検討会BRONCHO22−8

年齢のこともあってか、聴力が低下気味ですね。特に右はだいぶ。ということでSMを使うなら、セルフチェック+まめな聴力検査は欠かせません。というかSM、使うのか?という感じですね。


それとさりげな〜く?書きましたが、QTc 491 ms。これは結構ヤバい。QT延長です。CAMによるQT延長⇒TdP(torsades de pointes)発症、というよろしくないシナリオが頭に浮かびます。


一体なぜ?QT延長で多いのは薬物と低K血症です。本症例ではK 3.2と低値であり、まずはここの是正が必要と考えられます。


内服中の薬剤では、麦門冬湯に含まれる甘草(カンゾウ)が偽アルドステロン作用で低Kとなります。またレニベース(エナラプリル)は逆に、アルドステロンを低下させ高Kとなります。この作用を計算して処方されていたのだとしたらスゴいですが、どうもそうではなかったようですので麦門冬湯は中止します。


そしてKを経口的に少しずつ補充しました。結果…


QTc491(K3.2)⇒QTc505(K3.0)⇒QTc457(K4.7)とK補正に伴い、QTは短縮しました。そこでCAMを開始。高齢女性でやせも進行していたため、600mg/日でスタートしています。もちろん定期的にECGを施行していますが、その後QT延長含め、問題は生じておりません。


その後、日をずらしてRFP、EBを開始。さらに陰影が広範であったため、リスクの説明を行ってSMも開始しました。


しかしSM開始2週間後に腎機能の悪化あり、SMを中止しました。中止後腎機能は次第に改善傾向ありましたが、聴力のこともありSMは再開せずCAM、RFP、EBの3剤で治療を続行しています。その後は聴覚障害の悪化や視覚障害はじめ副作用は見られず、治療を継続されています。


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posted by 長尾大志 at 14:49 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO
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