2017年11月15日

症例検討会BRONCHO23−4

胸部X線写真は、今回ポータブルですからなかなか評価困難です。広範囲の浸潤影なんかはなさそうです…元々の写真をみると、嚢胞性変化もありそうですし、線維化っぽい網状影もありそう。重喫煙者でもあり、CPFE(COPD+線維化)みたいなモノかもしれません。


…やっぱりCTがほしいところですが、入院時のCT所見も正直微妙ですから、以前のCTと比較したいところです。全力で以前のものを探しましょう。


スライド102.JPG


スライド103.JPG


ということで、見つけました。これが以前のCTです。うん、やはり、下葉中心に大きめの嚢胞+周囲の濃度上昇あり、CPFEのような感じですね。


で、以前と今回のCTを同一スライスで比較すると…両側すりガラス影が出現しています。診察所見や心エコーで心臓の問題は否定的、ということで、感染を契機としたCOPDないし肺線維症の急性増悪and/or肺炎、と考えて治療します。


同日よりCTRX、ステロイドパルスを開始し、開始翌日には解熱、呼吸状態の改善がみられました。3日間パルスののち、PSL1mg/kg(60mg)内服治療に切り替え。以降も経過良好でしたので、CTRXは1週間で終了し、PSLは30mgまで1週間ごとに減量としました。



なおその後、以前施行されていた肺機能検査も入手出来ました。前医ではLABA/LAMA吸入を使われていて、肺機能は若干改善していました。


<肺機能> LABA/LAMA開始時 約8ヶ月後
VC 2.19 2.36
%VC 76.3% 82.7%
FVC 2.13 2.31
%FVC 74.4% 80.8%
FEV1.0 1.42 1.81
%FEV1.0 110.4% 111.5%
FEV1.0% 66.51% 78.24%

DLCO 6.49
%DLCO 58.3%
DLCO/VA   2.28



CPFEは肺機能上、拘束性障害、閉塞性障害いずれも起こりうる病態です。縮む病態と伸びる病態。で、なんか打ち消し合って?意外にどちらも悪くない、ということはよく経験されます。しかし肺胞は破壊されているので拡散障害が起こり、労作時に低酸素血症となりやすいことも知られています。



Q:今後治療で気をつけることは?


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posted by 長尾大志 at 20:35 | Comment(0) | 症例検討会BRONCHO
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