2018年04月12日

第58回日本呼吸器学会学術講演会ポスター発表「教育・終末期医療他」セッション予習4・第45回神戸市北区呼吸器疾患勉強会

4月27日の第58回日本呼吸器学会学術講演会ポスター「教育・終末期医療他」セッション予習にお付き合いいただけると幸いです。


■ 術前の呼吸器内科紹介例における周術期呼吸器合併症のリスク評価の検討

概要

術後呼吸器合併症(PPC)は術後一週間以内の死亡原因のおよそ2割を占め、周術期死亡の主な原因であるという報告もあるが不明な点も多い。

2年半の間に術前リスク評価目的で紹介受診した230名を対象に PPC 発症のリスクについて後方視的に検証した。

結果

PPC発生率は9.1%であった。PPC群と非PPC群との比較では男性の割合(81% vs 44%)、喫煙率(80% vs 46%)、BMI中央値(20.4 vs23.0)、手術部位(頭頂部・胸部・腹部)(95% vs40%)、手術時間中央値(4.12時間 vs3.08時間)に有意差を認めた。

呼吸機能検査においてはPPC群の方が%FVC、%VC、%FEV1、FEV1%が低い傾向にあったが有意差は認めなかった。

結語

男性、喫煙、るいそう、手術部位、手術時間がPPC発症のリスク因子であり、特に予防策を講じる必要がある症例群であることが示唆された。

所感

これはまさに臨床の現場で生じるクリニカルクエスチョンに答えてくれるような研究であるといえるでしょう。手術前に「○○(呼吸器疾患)があるのですが、手術していいっすか?」みたいなご照会が多々あり、対応に苦慮しているところで、何か客観的な指標を示して頂けると助かります。

そもそもこの施設では、術前リスク評価目的で紹介受診される基準がどのようなものかは知りたいですね。そして基礎疾患によってどうなのか、たとえばCOPD他の肺病変があるか、このあたりは興味があります。今後知見を重ねられて、新しい基準を作って頂けることを期待します。


ということで、本日はこれから神戸に出張です。第45回神戸市北区呼吸器疾患勉強会にお招き頂き、最近アツい胸部X線写真のお話をさせて頂きます。神戸市北区の先生方、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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posted by 長尾大志 at 15:57 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録
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