2018年04月23日

第58回日本呼吸器学会学術講演会ポスター発表「教育・終末期医療他」セッション予習11

■ ステロイド内服中の呼吸器疾患患者におけるデノスマブの有効性の検討

背景

ステロイド内服開始から数ヶ月の経過にて急速に骨密度が低下することが報告されており、その割合は年間に2〜4%ほどである。呼吸器疾患にてステロイド内服中の患者を対象としたステロイド性骨粗鬆症の治療法としてデノスマブの有効性はエビデンスが不十分である。

方法

2014年10月から2015年1月までの間に、松阪市民病院にてステロイドを内服された患者を対象として、同意取得後からデノスマブを投与し腰椎と大腿骨の骨密度を6ヶ月ごとに前向きにモニタリングを行った。

結果

36名中、平均年齢は73.1歳(範囲51-89)、男性は15名(41.7%)、腰椎骨密度は0.775g/cm、大腿骨密度は0.542g/cm、呼吸器基礎疾患は間質性肺炎が31名、 COPD が5名であった。腰椎骨密度は12ヶ月後、28ヶ月後では有差に上昇が認められたが(p =0.0026、p<0.001)、大腿骨密度の変化は12ヶ月後に有意差は認めないが、28ヶ月後には有意差が認められた(p=0.0259)。

考察

呼吸器疾患にてステロイド内服中の患者群では長期経過にわたりデノスマブにより腰椎骨密度と大腿骨密度はともに上昇傾向を認めた。(原文ママ)

所感

ステロイドを長期投与せざるを得ない疾患は多く、それに伴う合併症(消化性潰瘍、感染症、耐糖能異常、そして骨粗鬆症などなど)対策には頭を悩ませられるところです。骨粗鬆症についてはビスフォスフォネートを使われることが多いかと思いますが、長期的作用についてはなかなか難しいところもあり、デノスマブにも期待したいところですね。

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posted by 長尾大志 at 20:42 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録
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