2018年05月15日

書籍企画・「酸素にまつわるエトセトラ」の質問13・ハイフローセラピー3

Q:ハイフローセラピーでFlowのみ(FIO2 21%)は、どれくらいの効果がありますか?

・ハイフローセラピーの使用ですが、心不全の人には適さないと聞きました。本当ですか?

A:ハイフローで、O2を付加せずに空気をそのままハイフローにする意味ですね。少なくとも酸素化という意味では、若干かかるPEEP以上の意味はないでしょう。また、加温加湿によって気道の湿潤に効果がある、とする意見もありますが、積極的に勧められるには至っていないようです。

繰り返しになりますが、PEEPという意味ではNPPVの方がずっと確実に効果的です。ハイフローのメリットとしては、NPPVほどマスクによる装着感なしに、高くて確実なFIO2を決めることが出来る、という位置づけでいいと思います。

また、心不全の人に適さないとは…??ちょっとおっしゃった方の意図されるところがわかりかねますが…。心不全の時にはPEEPをかけたいので、NPPVの方がいい、という意味でしょうか?逆に、PEEPがかかってしまうので、血行動態が不安定なときには適していないという意味でしょうか?いずれにしても、「適さない」ということではないと思いますが…。

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posted by 長尾大志 at 18:14 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場
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