そして医療・介護関連肺炎(NHCAP)は以下の定義のような肺炎です。
医療・介護関連肺炎の定義
- 長期療養型病床群もしくは介護施設に入所している
- 90日以内に病院を退院した
- 介護(PS3以上)を必要とする高齢者、身体障害者
- 通院にて継続的に血管内治療(透析・抗菌薬・化学療法・免疫抑制薬などによる治療)を受けている
ガイドライン自体に市中肺炎(CAP)とはこういうものだという定義、そのものズバリは書いてないんですけれども、一応記載としては、基礎疾患のないまたは基礎疾患が軽微な人に起こる肺炎、と書いてあります。また一般的な概念は、通常の日常生活を営む健常人に起こる肺炎である、とも書いています。
市中、という言葉は普通の街中に住んでいる、ということですが、HAP、NHCAPを除いたものがCAPですから、NAPやNHCAPの定義とすり合わせると、医療機関にそれほどかかっていない、医療や介護の対象となっていない、ほぼ健常な人に起こる肺炎だと考えられます。
肺炎ガイドライン解説