そこでできる限り原因菌に迫ることができるよう、検査を行います。まず採るものとしては
- 喀痰のグラム染色、および培養・同定
- 血液培養
- 尿中抗原(肺炎球菌/レジオネラ)
- 喀痰や上咽頭ぬぐい液の抗原
- LAMP法による遺伝子検査
- 血清抗体検査
が挙げられますが、実際に普及しているのは上3つでしょう。グラム染色については、まだ普及途上、といった感じですが、迅速性と妥当性からはもっと普及すべき検査である、といえます。
グラム染色から直ちに治療薬を決めることができます。尿中抗原や喀痰などの抗原も迅速に結果が得られますが、血液培養は結果が出るのに数日かかります。LAMP法でもう少し。抗体検査は2週間以上かかりますから、初診時にすぐに結果が得られるグラム染色と、抗原検査でわかる肺炎球菌、マイコプラズマあたりは、原因菌の目星をつけることができるのです。
肺炎ガイドライン解説