2018年07月23日

成人肺炎診療ガイドライン2017解説15・市中肺炎14・抗菌薬治療が無効の時1

抗菌薬が無効な時、どう考えるかは、市中肺炎だけでなく院内肺炎、医療介護関連肺炎にも共通する課題であります。

肺炎における治療失敗(無効)の原因というのはまず第1に診断の誤り、そして診断があっていても治療がうまくいかない事情?がある、などです。初期治療不応時の鑑別診断(肺炎と紛らわしい疾患)として挙げられている非感染性の病態としては、
  • 心不全

  • 尿毒症肺

  • 肺塞栓

これらは病歴とエコーやCTなどで鑑別が可能です。この中で一番多いのは心不全ですが、肺炎に合併しているという場合もありしばしば治療が難しいこともあります。それ以外に、診断にはもう少し情報が必要で、場合によって気管支鏡などを考慮すべきものとして、
  • 間質性肺炎

  • 好酸球性肺炎

  • 器質化肺炎

  • 過敏性肺炎

  • 薬剤性肺障害

  • 放射線肺臓炎

  • ARDS

  • 肺胞出血

  • 肺癌

  • リンパ増殖性疾患

などが挙げられています。それはそうなのですが、だからといって、肺炎が治らない→呼吸器内科でよろしく、というのも少し違う気がします。

過敏性肺炎、薬剤性肺障害、放射線肺臓炎、それにARDSの一部は病歴でわかりそうですし、癌性リンパ管症やリンパ増殖性疾患だったらHRCTで見当が付く。診断に気管支鏡が必要なのは好酸球性肺炎と肺胞出血あたり…となれば、出来ることはありそうですね。

しかも、実は初期治療不成功の原因、非感染性因子は15〜25%で、感染性因子が40〜60%と感染性因子の頻度が高いのです。感染であったのに抗菌薬が効かなかった、その原因は…。

肺炎ガイドライン解説

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posted by 長尾大志 at 21:41 | Comment(0) | 肺炎ガイドライン解説
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