2018年11月14日

COPDの身体所見・診断と治療

■ COPD患者さんの身体所見、頸部のヒミツ

安静換気においては、ほとんどが呼吸を横隔膜が担っています。横隔膜が収縮することで下がり、弛緩することで上がる、この運動を利用して換気をしています。

COPD患者さんでは肺が膨らみます。その肺に横隔膜が押されて下がり、ぺったんこになる(平低化)わけです。COPD患者さんで肺の平低化が起こると、横隔膜が収縮しても(もともと下がってしまっているわけですから)それ以上ほとんど下がらない、動かないということで、横隔膜を利用した換気ができなくなってくるのです。

それではどうするか。ここで呼吸補助筋の出番です。特にその中でも大きな胸鎖乳突筋が頑張って、鎖骨と胸骨を引っ張り上げることによって、胸郭を少しでも挙上させて広げようとするのです。

24時間365日年がら年中、そうやって頑張り続けることによって、胸鎖乳突筋は肥大し、かなり目立つようになってきます。そのため進行したCOPD患者さんの頸部を見ると、胸鎖乳突筋が肥厚し目立つのです。

もう一つ、頸部の所見として気管が短縮して見えます。これは COPD の肺が下の方に膨らんでいくときに、気管〜気管分岐部〜肺門部というところがその肺の膨らみに合わせて下に引っ張り下げられるという現象が起こって、そのために頸部に見えている気管の長さが短くなってくるのです。

それから閉塞性障害がかなり強くなって、気管支の支えがほとんどなくなってくると、吸気でも気道が閉塞し抵抗が増して、胸郭を広げて胸腔内を陰圧にしてもなかなか吸気が入ってこなくて、つまり胸腔内が結構な陰圧になってしまいます。

それでCOPD患者さんでは吸気時に鎖骨上窩がペコンと陥凹します。COPD 患者さんはすごく痩せてきて、肋間もペラペラになってくるので肋間もペコンとへこむのです。

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posted by 長尾大志 at 20:54 | Comment(0) | COPDポイントレクチャー
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