2018年11月26日

結核の治療法1

結核の治療法は以前から大きく変わるものではありませんが、それでもちょいちょい微調整されています。ここでは2018年に改訂された「結核医療の基準」による現時点(2018年11月現在)での治療方針を取り上げます。

イソニアジド(INH)とリファンピシン(RFP)が治療の柱であることは以前から全く変わらず、そのままです。で、その2剤を軸として通常はHREZ4剤から始め、2ヶ月継続してその後HR2剤に減らしてさらに4ヶ月、という計6ヶ月での治療が中心です。

そこへ再治療例や重症の結核であったり、患者さんに糖尿病があったり免疫低下状態であったり、排菌がなかなか治まらない、ということがあったりすると治療期間を3ヶ月延ばし、合計9ヶ月の治療を行います。

今は標準治療というのはこれだけで、例えばよっぽど肝機能が悪いとかピラジナミド(PZA)が使えない状況ですと3剤スタートということもありえますが、この場合合計9ヶ月の治療になります。

またINHもしくはRFP、それに他の薬剤に耐性を有するような場合 、あるいは副作用で使えないという場合には、1剤ずつ置き換えてその次の優先順位の薬剤に置き換えて行きます。順番としてはエタンブトール(EB)の次にレボフロキサシン(LVFX)が入り、HREZのいずれかが使えない時の代用として用いられるようになりました。

さらに、INH及びRFP、両方に耐性を有する多剤耐性結核に限定して、デラマニド、およびベダキリンという新しい抗結核薬を使うことができるようになりました 適応は多剤耐性結核だけで、デラマニドやベダキリン以外に3剤以上を併用して使用することが原則となっています。ですからこの薬はかなりハードルの高い薬で、一般の先生方が使われることは多分ないだろうと思います

長い長い結核の話

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posted by 長尾大志 at 17:24 | Comment(0) | 長い長い結核の話
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