2019年03月11日

Scientific Exchange Meeting「アレルギーと体内時計」見聞録

もう少し復習シリーズが続きます。2月7日に参加させていただきました Scientific Exchange Meeting、ここでは私自身が「咳・息切れ診療における胸部X線写真の使い方-COPDを念頭に-」というタイトルでお話をさせていただきましたが、特別公演のもうお一方は、山梨大学医学部長・免疫学講座教授・山梨大学医学部附属病院アレルギーセンター副センター長の中尾篤人先生で、「アレルギーと体内時計」というお話を拝聴いたしました。

何となく知っていたものの、あまりきちんと認識していなかった「体内時計」「概日時計」の概念、各々の細胞にも時計遺伝子が埋め込まれている、というお話から、体内時計によって、例えばポジティブな感情は午前中に起こり、ネガティブな感情は深夜にピークになるなど、身近な「あ、そうか」という話題から始まりました。

やはり身近な話題から始まると、引き込まれますよね。時計遺伝子BMAL1の感じる1日が24.2時間であって、放っておくとズレるものであり、視床下部にある視交叉上核(中枢時計)が網膜と直結していて、(朝の)光を浴びることによってズレをリセットするというお話、これもなんとなく聞いたことはあったのですが、実際の理屈をお聞きして腹落ちがしました。

特にPCやスマホのブルーライト、LEDもそうですね。こういうものを浴びることによって時差ぼけになるというお話、これは最近話題になっていました。

シフトワークをしている人は日本で1200万人、これらの人々が時差ボケといいますか、体内時計の攪乱が起こっているわけです。勤務年数が長い(夜勤が多い)看護師さんに乳癌が多い、男性シフトワーカーに前立腺癌が多い、時計遺伝子変異マウスはメタボで短寿命になるなど、時差によって健康に影響をきたす事例を伺い、「規則正しい生活」はとっても大事なことなのだと思いました。

それから、朝食は直接末梢時計に働くことから、朝食をしっかり摂ることも時差ぼけの予防に重要なことだとされています。朝食はしっかり食べているので安心しました。

喘息発作はなぜ夜間に多いのか、ステロイドを朝投与するか夕方投与するか、というお話では、概日時計を用いた理論を紹介していただきました。ここのところはこれまで私が常識として持っていた、交感神経・副交感神経のバランスであったり、温度の変化であったりといったところとかなり異なる理屈があり、なかなか難しかったです。

全体的にこれまでの常識とは違う刺激的なお話が多く、自分でも実験してみたいと思わせられました。中尾先生本当にありがとうございました。

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posted by 長尾大志 at 17:58 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録
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