2019年04月18日

第59回日本呼吸器学会学術講演会見聞録2

「次世代につなぐ呼吸機能と形態の連関」というシンポジウムも、大変興味深く拝聴しました。

まず、京都大学呼吸器内科学 平井豊博先生によります「画像による気道形態の評価と呼吸機能の解釈」。これはこれまで、平井先生や当院の中野先生をはじめとする京都大学一派?の先生方による、これまでのお仕事紹介が主なところで、さすが私もによくよく存じ上げていた内容が多かったです。

続く公立学校共済組合関東中央病院病理科から現在複十字病院に遷られた岡輝明先生による「COPD における気道形態の評価と呼吸機能の関連―形態学が果たすべき役割は?ー」というタイトルのお話、大変興味深く拝聴いたしました。

やはり病理の先生の見方は、我々臨床家とは違う方向から見られているのだなあと思う場面が多く、興味深かったです。COPDにおいて気道が閉塞するメカニズムとして、これまで私は肺胞内の弾性線維という支持組織がなくなることによる、気道の虚脱を主なメカニズムとして考えておりましたが、肺の過膨張による気道の圧迫であるとか肺の過膨張によって細気管支が長軸方向に進展することによるふん伸ばされてその分内腔が狭くなるという考え方も、いわれてみれば確かに論理的ですね。

小葉中心性気腫、といっても、必ずしも小葉のどまんなかではなく、少しズレている、というお話であったり、一口に「弾性線維」といっても、肺の立体構造という3次元の文脈で考えるのと、2次元で考えるのとでは話がずいぶん違う、というお話であったり、COPDは肺の老化、といわれるが、病理組織的に「気腫」は老人肺とは違うものである、というお話であったり、興味の尽きないお話が続いて、思わずのめり込んで拝聴しました。

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posted by 長尾大志 at 19:18 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録
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