2019年04月22日

第59回日本呼吸器学会学術講演会見聞録4

続きまして、健康医学協会東都クリニック呼吸器内科/東京医科大学呼吸器内科の山口佳寿博先生によります「細葉・肺胞レベル−古典的および新規の呼吸機能評価法(V/Q、DLco、DLNO)というお話を拝聴しました。

まず未だに多くの説?が唱えられている細葉について、いったい肺のどこの部分を細葉というのか。これまでに13種類の細葉が採用?提唱?されているそうです。

有名なMiller の二次小葉は、HRCT読影のときに出てくる「小葉間隔壁」で囲まれた、1−2cmの大きさの単位です。
Reidの小葉:径1mm大の細気管支に支配される領域
Loeshckeの細葉:終末細気管支に支配される領域
Aschoff の細葉:呼吸細気管支で支配される領域(Loeshcke の細葉の 1/2)
Miller の一次小葉:肺胞道で支配される領域

などなど。1988年に提唱されたH-B細葉も、移行細気管支以降の部分を細葉と採用するという考え方ですが、これがほぼAschoff の細葉と一致するもので、これが妥当ではないかという考えのご紹介がありました。

それからVA/Qの分布について古典的な不活性ガスを用いたMIGET法と2年前から普及してきたプロトンMRI法の比較を示していただきました。肺のガス交換単位はAschoffの細葉によって定義されるので、MIGET法で得られたVA/Qの分布はAschoffの細葉レベルの換気血流ミスマッチを反映するとされます。

それからDLco、拡散能について、拡散能は有効肺胞を肺胞膜プラス血漿と考える概念ですが、DLcoは肺胞膜異常に対する感受性が低く、最近欧州で導入されるようになったDLNO(肺胞膜異常に対する感受性が高い)の同時測定で、様々な肺疾患の病態把握ができる、というかなり細々した計算について教えていただきました。あまり普段考えることがないところのお話でしたので、頭から煙が出そうになりましたけれども、大変興味深く承りました。

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posted by 長尾大志 at 20:45 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録
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