2019年08月07日

新令和・胸部X線写真の読みかた基礎編2

PA像とAP像の違いはいくつかありますが、まずポータブル写真というのが、ベッドやストレッチャーで臥床している状態で撮影されることが多いものです。それゆえにX線管や検出器と、体の関係が必ずしも真正面ではありません。

つまりAP像だと真正面から撮られていない、斜めに撮影されることが多いわけです。すると左右の対称性が失われ、例えば気管の位置が中心からずれたりするのです。

他に見られる違いとしては…。

・ポータブル写真の方が、横隔膜が腹部臓器に押されるために挙上して写りがちである、
・鎖骨や肋骨の角度、見え方が少し違う。
・肩甲骨が外に出せないので、肺野にカブって来る。
・X 線量の違いもあって、ポータブル写真の方が肺野濃度が黒っぽく見える。

また、心臓や縦隔は身体の「前より」にあるのですが、PA像AP像とでは縦隔のX線管からの位置関係が変わってくることもあって、AP像の方が心臓や縦隔が拡大される傾向にあります。

スライド5.JPG

スライド6.JPG

スライド7.JPG

以上のような理由から、ポータブル写真はポータブル写真とわかった上で読影をしないと思わぬミスに繋がってしまう可能性があります。ですから読影の前に、まず撮影条件を確認するということが必要になるのです。

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posted by 長尾大志 at 16:26 | Comment(0) | 胸部X線道場
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