2019年08月08日

新令和・胸部X線写真の読みかた基礎編3

それでは実際に胸部X線写真を眺めてみるわけですが、皆さんはどのような順番でご覧になっていますか。

特に、必ずこれといった決まりがあるわけではありませんが、見逃しを防ぐという意味では@自分なりに見る順番を決めておき、必ずすべての場所に目をやる習慣をつける
A見逃しそうなところ死角を意識し、あえてその部分をしっかり見る
B左右の比較・過去画像との比較を意識する
といったことが必要かと思います。

順番ということでは「小三J法」や「人の肺(ハイ)」など、語呂合わせとともに色々な順番が提唱されていますが、どれが優れている、というものでもなく、ご自身が覚えやすい方法にしたがって、確実に読影して頂くのが大事なことです。

ここでは私が若い頃に教わった、実際に読影する時の順番をご紹介したいと思います。

@第一印象(パッと見):外観、肺の大きさ、左右のバランス。
A骨軟部陰影:骨折、溶骨や皮下気腫。
B縦隔:気管、肺門、大動脈弓〜下行大動脈。
C心陰影:心胸比、心臓の位置。
D横隔膜:肋骨横隔膜角、横隔膜裏。
E肺野を左右比較しながら見ていく。

この順番を採用している理由は、最も所見が目立つ肺野をあえて後回しにする、見落としがちな物陰を先に見るというところにあるかと思います。


@第一印象(パッと見)

胸部X線写真の(CTよりも!)優れている点の一つが、この一覧性、パッと見で何となく異常がわかるというところです。ここでの感度を上げるためには、何といっても正常像を数多く見ることが大事です。今後はAIが補助をしてくれるでしょうが…。

ここで気づいていただきたいのは、まず肺の大きさと形、左右の対称性です。そして肺野に目立つ陰影があれば、ここで指摘できるかと思います。

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posted by 長尾大志 at 11:26 | Comment(2) | 胸部X線道場
この記事へのコメント
いつも勉強させていただきありがとうございます。

時々上級医が画像をみて「吸気不足のようですね」などと聞いたことがあります。
話は少し変わるかもしれませんが、CTでも同様に吸気不足のようだと議論されることがあります。

勉強不足で大変申し訳ないのですが、根拠があまり理解できていません。X線写真やCTで判別できるのでしょうか(透過性や横隔膜位置、CTでは重量性変化や背側の間質陰影などを参考にされているのでしょうか。)

お時間のある時でかまいませんので、もしよろしければご教授いただけたら幸いです。
Posted by kei at 2019年08月08日 14:21
kei先生いつもありがとうございます。
本日の記事で少し触れましたが、横隔膜の位置で吸気不足というときがあります。特に以前との比較で位置がズレていると言いますね。
それ以外にはご指摘の通りで、下肺野の透過性であったり、CTで背下部の濃度が上昇していたり、というところを見ています。
Posted by 長尾大志 at 2019年08月09日 18:20
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