2019年08月16日

新令和・胸部X線写真の読みかた基礎編8

B縦隔:気管、肺門、大動脈弓〜下行大動脈。

これは@のパット見、に通じるものですが、縦隔を見る時に大事なことはその動きです。

特に気管が右や左に偏位しているのは、片側の肺の大きさの変化によることが多く、肺が縮めば気管は引っ張り込まれますし、何か膨張するようなもの(胸水や腫瘤など)があると気管は圧されるわけです。ですから縦隔(気管)をパッと見て、その動きに気付くことが重要です。

スライド20.JPG

それ以外に縦隔で見るべきものとして、縦隔リンパ節の腫脹や縦隔気腫などがあります。特に腫瘍の早期発見のためには、前者に気づくことが重要です。気管の周囲や大動脈の周辺にモコモコと腫瘤ができてくるような所見、それから気管分岐部の下に腫瘤ができて、分岐角が開大するような所見に気をつけます。

スライド21.JPG

一方、術後や無気肺、線維化などで一側の肺が縮むと気管が引っ張り込まれますが、特に上葉が縮むとそちら側の肺門、主気管支が不自然に引っ張りあげられ、挙上する場合があります。

スライド22.JPG

そして縦隔で見ておくべきなのが、大動脈弓から下行大動脈のラインがきっちり見えているかどうか。これは後で出てくるシルエットサインを使う時に役立つ所見です。下行大動脈はしばしば蛇行しますが、多くのものは加齢による変化であり、不自然に飛び出していたり(大動脈瘤)する所見があるかどうかが見所になります。

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posted by 長尾大志 at 15:37 | Comment(0) | 胸部X線道場
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