2021年07月30日

第53回日本医学教育学会大会備忘録

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ということで、気をとりなおして……。第53回日本医学教育学会大会に参加中。

医学教育学会での学びは結構たくさんありますが、ワークショップの『新型コロナ感染症対応から見えてきた これからの各科臨床実習の理想像を考える』というセッションにおける学びから、参加型臨床実習の具体的な方法について自分の考えをちょっとまとめてみます。

基本的には、事前学習〜病棟&外来+シミュレーション、となります。前の週の週末を有効利用し、マニュアルを渡すことと動画を見せる、これで事前学習です。症候学の動画は General medicine Center にあります。診察に関しては良質な YouTube 動画がいくつかありますのでそれを必ず見てもらう。もちろん教員の方もそれを見ておいて、それを共通言語として実際に診察を一緒にやっていくということになります。できればカルテの基本とかプレゼンのやり方みたいな動画もあるといいですね。

診療参加型実習ですので入院患者さんの担当医となります。まず入院した時、あるいは自分が初めて担当になった時に患者さんに関するすべての情報を根堀り葉掘り聞く、患者さんの生い立ちから人生のストーリーをしっかり、という所をまずやります。

で、毎朝必ず回診をする。で、必ず全ての変化をカルテ記載し研修医の先生に報告する。朝の段階でカルテを書きフィードバックをもらう。そしてその日の予定を決める。

患者さんの状況が動くのであれば刻々とS、Oを記載しフィードバックをもらう。AとPを考える。基本方針からその都度の対応まで、上級医なり研修医の先生とディスカッションができるといいですね。その折々に参照すべき文献、ガイドライン、UpToDateなんかにあたる時間もいるでしょう。

入院患者さんによっては、それほど日々刻々と状況が動くということは少ないかもしれません。例えば安定しているけど退院調整に時間がかかったりというケース、その場合は退院調整の過程に関与していく、何が問題なのか、家庭か、体制か?ということを考えるのも重要かと思います。多職種とお話をする必要もあるでしょう。

一方で毎日どこかで誰かが外来実習をする。初診外来の患者さんのファーストタッチを学生さんがする。SとOに関してカルテに記載をし、それを持って指導医の先生の診察を見学する。指導医の先生からカルテに対してのフィードバックをもらう。

特に研修医の先生がフィードバックする現場に、例えば私なんかが同席して、フィードバックに対してまたフィードバックする、みたいな、そういうことをすることによって、研修医の先生もレベルアップしていただいて、学生さんも勉強になって、というところで屋根瓦を構築していくという、そういうことができるとみんなハッピーかなという風に考える次第です。

そのために絶対に必要なものはやはり場所ですね。病棟における居場所。例えば看護師さんが、患者さんに何かあった時にすぐに学生さんに声をかけられる、ということは病棟近くに学生さんの居場所、そこにできれば電子カルテの端末が、5〜6人のグループであれば2台、10人のグループであれば3〜4台の電子カルテがないと、記載もできません。これは必須です。すぐそばに場所がない場合は全員分の PHS が絶対に必要です。これらは分野別評価のためにはおそらく間違いなく必要なものなので、そこは大学上層部のお考えということになるかなと思います。

外来・入院の担当をしていても空き時間、隙間時間はいっぱいあると思いますので、その間にシミュレーション学習をします。もちろん最初は呼吸音が全く分からないという状況ですので基礎をはやりますが、その後はどんどんシナリオ(国家試験の症例問題)を使って、問題を解きつつ呼吸音を聴いたり胸腔穿刺をしたり挿管したり気管支鏡したり、みたいな、そういう形でやると有用なことになるでしょう。

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posted by 長尾大志 at 19:48 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録
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