2022年01月12日

胸部X線読影道場ふたたび645

一見特に変化が目立たない、ようにも見えますが……

特に左肺野の縦隔側、下行大動脈の境界線がクッキリと目立っています。これはつまり、そこに空気が入り込んだことを示唆するかと思います。つまりつまり気胸が再発したと。このように再発の気胸や肺疾患の既往があって癒着が生じていると、気胸が起こっても素直に肺の外縁がみえず、隙間に入り込んだ空気だけがヒントになることがしばしばありますので注意が必要です。

こうなってしまうと、スペースが小さすぎて、ドレナージはおろか穿刺もままならないですね。まあ虚脱も極小なので酸素化はそれほど悪くなりませんが。

さらに2か月後がこんな感じです。如何でしょうか。

スライド503.JPG

トップページへ

posted by 長尾大志 at 09:54 | 胸部X線道場