2022年01月30日

胸部X線読影道場ふたたび655

今回の画像では、もうとにかく両側びまん性の高吸収、陰影の性質としては細か〜い粒状影か、網状影か?みたいな陰影に見えます。右上肺野が最も強く見え、毛髪線もしっかり見えますが、他の部位にもしっかり存在しています。

これだけだと「びまん性肺疾患」までしかわかりません。なんとなく、陰影が真ん中あたりに多く、胸膜直下、横隔膜直上、肋横角あたりには少ないような気もするので、普通の?間質性肺炎とは異なるかも?でもやはりCTは絶対必要ですね。

スライド516.JPG

こんな感じでした。どんな病態を考えられるでしょうか?

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posted by 長尾大志 at 13:29 | Comment(2) | 胸部X線道場
この記事へのコメント
粒状影は、葉間胸膜や壁側胸膜や心臓周囲の胸膜に見られ、壁側胸膜直下の肺胞壁にも見られます。太い気管支や動脈周囲にも見られますが優位ではなく、tram lineは見られません。tree in budも見られますが、それよりも広義間質の肥厚の方が目立ちます。
以上より、気道散布性の疾患よりも、リンパ路疾患または血行散布性の疾患を考えます。その内で粒状影が主体の疾患と考えて、サルコイドーシスまたは粟粒結核ではないでしょうか?
Posted by シロクマ at 2022年01月31日 07:33
シロクマ先生コメントありがとうございます。
さすがご名答ですね。
Posted by 長尾大志 at 2022年01月31日 12:29
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