よくよくCTをご覧いただくと、粒状影だけではなく、広義間質肥厚像が目立つことにかづかれるでしょうか。特に葉間胸膜・周辺あたりとか。そちらの所見を強く取るとリンパ路系の異常を鑑別の上位に挙げたくなります。
血行性の分布を取る転移性肺腫瘍でも、リンパ管症が合併すればこんな感じになってもよいですし、粟粒結核もこういう所見になってよいので、鑑別診断はそれらも含めて、リンパ増殖性疾患、サルコイドーシスなどなど、という感じでしょうか。
ちなみに本症例ではGaシンチを撮影されています。
これだけの所見があっても無症状であり、サルコイドーシスと診断されました。
あと今日たまたまサルコイドーシスの胸部X線写真読影しました。それもBHLは無かったのですが、この問題のとも違ってボツボツした肺紋理が見えました。この度も貴重な症例をありがとうございました。