胸部X線読影道場ふたたび780: やさしイイ呼吸器教室

島根大学医学部教員の長尾大志が、「専門を持った総合内科」「大人の小児科」である呼吸器内科の魅力を若い人に伝え、日本における呼吸器診療のレベルアップに人生をかけて取り組んでいます。

【学生さん対象勉強会】胸部X線写真読影道場「肺の孔」やってます～
【問い合わせ】haibashira.tuguko@gmail.com
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＊「肺の孔」へのご参加は、医学生さん、および島根大学卒業生の方に限らせていただいております。医師の皆様向けには各地での講演会や下記の企画がございますので、どうぞご参加ください。

日経メディカル連載中！
長尾大志の「わかりやすイイ胸部Ｘ線写真読影」

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2022年08月16日

胸部X線読影道場ふたたび780

今回の画像はこちらです。

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posted by 長尾大志 at 09:29 | Comment(2) | 胸部X線道場

この記事へのコメント

夏休みお疲れ様でした。
今回も宜しくお願い致します。
少し長くなります…

『
胸部PA写真です。

全肺野は全体的にX線透過性が低下し、両側胸膜直下および横隔膜優位に網状影、所々に気腫性変化もありそうてす。

右下肺野内側に周囲よりさらに相対的高吸収域があり、右2弓とのシルエットサイン陽性、右横隔膜とのシルエットサインは不明（横隔膜より突出するようにみえますが、横隔膜付近の網状影によりシルエット不鮮明な為）です。

両横隔膜は第9と交差し、明らからな収縮性変化を認めます。軽度心拡大があり、肋横角は右は明らかに鈍、左はやや鈍ですので胸水を疑いたいですが、前記の収縮性変化によりそのように見えるのかも知れませんので、questionableな所見とします。

気管は前記の収縮性変化により頭尾方向の縮みが認められ、太さも増してるように見えます。また少し右に偏位しているようにも見えますが撮影条件（体位がやや左前斜位のよう）でそのように見えるのかも知れませんので、こちらもquestionableな所見とします。気管分岐角は明らかに開大していますが、心拡大の影響かも知れません。

その他、特記すべき異常所見は認めません。
』

以上より

間質性肺疾患などの肺線維症（喫煙歴有りで気腫性変化も優位にとるとCPFEでも良い）に合併した
1.無気肺（S5±S8）
2.肺癌（S5±S8）+気管分岐下リンパ節転移

を疑います。

ぜひ今回も忌憚なくご意見を頂ければ幸いです。

Posted by あめま at 2022年08月16日 21:07

あめま様、コメントをありがとうございます。
本症例のミソは形・大きさの変化、異常陰影の存在箇所といったところになります。

Posted by 長尾大志 at 2022年08月17日 17:00

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