2022年08月24日

肺非結核性抗酸菌症・肺MAC症のお勉強4

アミノグリコシド、もちろん治療効果、という点では併用薬剤は多い方がいいかなというわけで、ATSガイドラインではFC型、または進行性/重度のNB型、もしくはマクロライド耐性肺MAC症症例ではAMKまたはSMを初期治療レジメンに加えることを推奨しています。併用期間は2〜3か月程度とされています。

本邦ではAMKの容量は添付文書上1回100〜200mgを1日2回となっていますが、1日の最高投与量は500mgまでとされています。これがATSガイドラインの推奨容量だと10〜15mg連日、または15〜25mg週3回、となります。体重60kgでも600〜900mg連日、または900〜1,500mg週3回、となり、それを3か月以上使用すると日本では明らかに難聴が多くなります。

また、AMKやSMは注射での投与となり、長期の継続が難しいことから、ずいぶん以前から吸入での投与が試みられていました。私も研修医〜大学院のころ、よく吸入の準備をしたものでした。これが最近では商品化され、ALIS(アリケイスレジスタードマーク)として保険収載されています。

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posted by 長尾大志 at 17:47 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録
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