2022年09月16日

ウィズコロナ時代の咳の鑑別2

咳の鑑別、のみならず、あらゆる症状の鑑別を考えるにあたって、病歴を詳細に確認することは重要です。例えば「疼痛」が主訴のときはOPQRSTの語呂合わせが有名ですね。

O(Onset):発症様式
P(palliative/provocative):増悪・寛解因子
Q(quality/quantity):症状の性質・強さ
R(region/radiation):場所・放散の有無
S(associated symptom):随伴症状
T(time course):時間経過

咳嗽のような、疼痛以外の症状では、特にOnsetとTime course、つまり症状の起こりが突然か急性か慢性か、その後どのような経過をたどっているのか、という点をはっきりさせることが大変重要です。

咳症状の場合、大きく分けて

急性の咳(2〜3日前から)
慢性の咳(2〜3週間以上前から)

で鑑別診断が全く異なります。咳嗽・喀痰ガイドライン2019では3週間未満の経過を急性咳嗽、3週〜8週未満を遷延性咳嗽、8週以上の経過を慢性咳嗽、としていますが、ここではシンプルに、急性と慢性に分けて考えましょう。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 17:50 | Comment(0) | 咳の鑑別
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。