2022年10月11日

とある疾患2集中講義7

というわけで、コメントの解説通り……(汗)これらはPPFEの症例たちでした。

なんといってもその特徴は、強烈な上肺野の縮みにあるといえるでしょう。縮みに伴う周りの構造物〜気管、気管支、横隔膜などの変形に注目ください。また肺尖中心に、胸膜直下の濃厚な陰影が見られることも。

典型的単独例では下肺野には陰影が見られませんが、UIP病変を合併していることがしばしばあり、その場合UIPに典型的な「両側下肺野、胸膜直下」の陰影も併存します。急性増悪もIPF(UIP)同様に生じます。

また、しばしば片側性、あるいは片側優位像が見られることもあります。

鑑別すべき疾患は、当初混同されがちであったNTM(MAC)症が筆頭でしょう。



さて、本来昨日告知するはず?だった週末の勉強会(医学生さん向け!)のお知らせです。

ポスター.jpeg

鹿児島大学プライマリケアサークルKAANさんの企画で、その名も「胸部X線KAAN勉強会」、医学部低学年生、初学者の方向けのセミナーになります。胸部画像初学者の皆さん、どしどしご参加ください!!

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posted by 長尾大志 at 15:09 | Comment(2) | 胸部X線道場
この記事へのコメント
お忙しい中ご解説ありがとうございます。

とある疾患2集中講義6のコメントにも記載しましたが、この症例は『典型的単独例では下肺野には陰影が見られませんが、UIP病変を合併していることがしばしばあり、その場合UIPに典型的な「両側下肺野、胸膜直下」の陰影も併存します。急性増悪もIPF(UIP)同様に生じます。』ということでよろしいのでしょうか?

この度も貴重な症例をありがとうございました。数々コメントを残しておりますが、間違えや勘違い等あれば忌憚なく訂正お願いします。
Posted by あめま at 2022年10月11日 19:49
あめま様、そのご理解で間違いございません。
Posted by 長尾大志 at 2022年10月13日 16:19
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