この問題はわかりやすい病歴、わかりやすいCT画像から診断自体は縦隔気腫であることはそれほど悩みどころではないと思います。ただ、治療の部分はおそらくこれまでにこういう選択肢で出題されたことがないため、(対策がなされていなかったようで)悩まれた方が多かったと聞いております。割れたみたいですね。
自然気胸の時は胸腔ドレナージが原則、みたいなところがありますから、縦隔気腫だと縦隔ドレナージになる?という発想もよく理解できるのですが、縦隔ドレナージというのはなかなか手技もハードルが高く、合併症も例えば逆行性感染を来して縦隔炎を起こしたりすると命に関わるような状態になり、そういう意味でもハードルの高い処置となっています。
縦隔気腫は多くの場合、安静にすることで自然軽快が期待されますので、この問題もaを選択していただきたいところです。今後year noteやQBに新たに項目が追加されるんだろうなあと思います。
2023年02月10日
第117回医師国家試験解説・A46 縦隔気腫 解説
posted by 長尾大志 at 12:49
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