2023年02月16日

第117回医師国家試験解説・D56 非結核性抗酸菌症の診断と治療方針に物申す!?

昨日はもう実習と会議と人に会う用事で、いつの間にか終わっていました。

さてD56ですが、覚えておられますか?いろいろと言いたいことがあるのです……。

いやまずですね、診断のところなんですが、再掲しますと……

46歳の女性.血痰を主訴に来院した.約2年前から咳嗽と喀痰を自覚していた.徐々に喀痰が増え,2日前から血痰が出現したため受診した.(中略 診察所見)喀痰検査でZiehl-Neelsen染色が陽性であったが,結核菌PCR検査は陰性であった.血液検査で抗MAC〈Mycobacterium avium complex〉抗体が陽性であった.

胸部CTを見ると、まあ非結核性抗酸菌症かな、って感じの像ですね。

で、再度、診断の根拠ですが……

喀痰検査でZiehl-Neelsen染色が陽性であったが,結核菌PCR検査は陰性であった.血液検査で抗MAC〈Mycobacterium avium complex〉抗体が陽性であった

ここまでで喀痰からは一度もMACが検出されていない点にご注目ください。

現状、MACをはじめとする抗酸菌感染症の診断には、菌の検出が必要、という大原則があるわけです。そこをあえてこのような形式で出題する意図がもう、サッパリわかりません……。

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